カップ焼きそばが美味い
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カップ焼きそばが美味いのだ。
あのカロリーでぶん殴ってくるところが堪らないのだ。
私は先日、大きめのチューブ型の辛子マヨネーズというものを手に入れた。
カップ焼きそばにはマヨネーズが付いている場合があるのだが……あれじゃ足りない、圧倒的に少なすぎる。
そんな私にとって、チューブ辛子マヨは救世主のような存在である。
だくだくの辛子マヨで食べるカップ焼きそばは、背徳感の塊のような味がする。
学生のときには、ストレスが溜まっているなと感じたときはピザポテトを一気に二袋食べたりしていた。
翌日出来る大量のにきびは大変だが、その時点での幸福度は計り知れない。
そう、無理は出来るときにしておくのが吉である。
……なぜか? それは食べられなくなるからだ。
私は人と比べて、胸焼けと胃もたれを感じるのが早かった。
学生のときにはもう焼き肉やカツなんかが辛くなった、悲しい、悲しすぎる。
キャベジンにももう何度世話になったかわからない。
そんな私には……考えたくはないが、おそらく刻一刻とマヨだく焼きそばを食べられなくなるタイムリミットが近づいているのだ。
だから私はマヨだく焼きそばを食う、今しか無いからだ。
たとえ食べた後血糖値が爆上がっても食べるしか無いのだ。
だってその後一生後悔するくらいならやる! やるったらやる!
余談だが、私の両親は私と違ってそれはそれは内臓が油に適応している。
胃もたれの『い』の字も胸焼けの『む』の字も知らない二人は、私の見ている横で焼き肉をこれでもかと食う。
どうして私はこの胃を継ぐことが出来なかったんだろう、姉と弟も大食いなのに。私だって食べたい気持ちは負けないのに。
夜寝る前とか、ベッドの中でチェーン店の新メニュー調べまくってるくらい食いしん坊なのに。
でも小食である、あぁもっと食べたいのにどうして。胃袋が三倍欲しい。
定食とか頼めない、米が多すぎて食べきれない。悲しい。
大食い家族の一員として産まれた私は、食べ物を残すべからずという強い教育方針で育てられた。よって残すことへの罪悪感は人一倍である。
だから外食の時は、うどん一玉とか、そば一杯とか……とにかく自分が絶対食べきれると思えるものしか頼むことが出来ないのだ。
もっと胃袋が大きくなりたかった……私だって同じそば一杯でも天ぷら付いてるセットとか注文したい。セルフうどんの揚げ物とかもっと食べたい。
今からでも何とかなりませんか、神様。