明るい話はどう書くの
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明るい話はどう書くの。こう書いて、こう書いて、こう書くの。
……そんな懐かしの尻文字を書くみたいなノリで出来たら苦労はしない。
私のここのところの動きを知っている希少な方ならご存じであろう。
何故だ。何故書く短編、全部地獄みたいなんだ。
暗い、ひたすら暗い。そして救われない。
一応言っておく、わざとじゃない。明るいの書きたいなーって思って考えて、気付いたらまた一つ地獄を生んでいる。無限地獄生成マシーンと化している。
まぁよくよく考えたら、今は止まっている連載も地獄だし……でもでもでも? 私は明るい話が書けるようになりたいのだ。
ちょっとこの場を借りて、どうすれば明るい話が書けるか考えてみようと思う。
①、明るい話を読んでインプットしよう!
ちょっと調べてみたところ、明るい話を読むことで書き方や展開の仕方を学ぶといいらしい。
……おかしいな。私は基本的に明るい話しか読んでないんだが。
今見てる数少ない創作もドラマも明るくてほのぼのなのだが。
そのくせに書いたら地獄がぬるぬる出てくるんだが。バグなんだろうか。
……まぁ気を取り直して、次に行ってみよう。
②、楽しかったことを思い出そう!
やはり創作は経験した気持ちから生み出せる部分も多い。想像だけでも書けないことはないが、やはりリアリティという面では差が出るだろう。
さて……絞りだそうではないか。人生総合すれば五分の二……いや、最悪でも五分の一は楽しかったはずだ。いけるいける。
しかしどれだけ楽しかったことと言っても、あまりにも直近のことを参考にし過ぎるのはちょっと恥ずかしい。
適度に過去で楽しかったこと……うーむ、こうして思い出そうとすると、楽しかった思い出に付着して取れない、歯の着色汚れみたいな嫌な思い出も一緒にやって来る。
どこかに楽しかっただけの思い出は落ちていないものか。
おまわりさん、落とし物で届いてませんか。……あ、そのギトギトに汚れが付いた思い出なら届いてましたか、そうですか。
③、好きなものを書こう!
こんな状態だが、絶対に明るい話を書ける方法を私は一つ知っている。
それは単純明快。ズバリ、動物の話……もっと言えば大好きな、世界一プリティーなうさぎの話を書けばいい。
うさぎが出てくる話を暗い話にするわけがない。それはもう赤道直下の国の真昼のように明るい話になるだろう。
しかし……おそらくうさぎの話を書いた場合、内容は……天敵なんて存在しない世界の綺麗なお花畑で、うさぎが大好物の野草をおなかいっぱい食べて寝る……みたいな感じになるだろう。
起承転結もへったくれもない。創作としてどうなんだ。
あと、動物は人語を喋らないところが可愛いと思っているので……幸せそうなうさぎの様子をナレーターが淡々と紹介する、みたいな文章になる。どう見てもそれは動物ドキュメンタリー番組だ。
それはそれで違う気がする……。
明るい話が書きたいよー……。
もっと言えば、書けるような人間になりたいよー……。
私の創作はたまごっちみたいだ。
たまごから育てて、お世話して……いざ成長してみたら、なんか思ったのと違うビジュアルの生き物になっている。まめっちでもみみっちでも無い。
でも愛情はかけたから可愛い。可愛いけど予想とは違う。そんなことの繰り返しだ。
いつか正当派の明るい話書けるかな……人を楽しく、幸せにするような話が書けるかな。
憧れは募るばかり。そして同時に、私の横では今日も生み出された地獄が雪のように積もっていく。
この地獄タワーがこれ以上高くなる前に、明るいタワーの建設も始めたいところだ……まぁ、設計図の一つも出来てはいないけど。




