表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/31

恋とはかくも儚いものなり

****


 今日(きょう)(わたし)同性(どうせい)恋人(こいびと)がいたときの(はなし)をしよう。


 ただ……多分(たぶん)みんながあまり()になるような部分(ぶぶん)では()いと(おも)う。


 甘酸(あまず)っぱくてほろ(にが)いような、(しあわ)せな(はなし)をするつもりは一切(いっさい)()い。



 (わたし)(もと)恋人(こいびと)は……それはそれはヤキモチやきだった。


 それに(くわ)えて、相手(あいて)性別(せいべつ)関係(かんけい)なく恋愛(れんあい)感情(かんじょう)()てるタイプだった。



 さぁもうわかるだろう。


 (わたし)人間(にんげん)関係(かんけい)(すべ)てに(ちょう)()(きゅう)のヤキモチをやいた。


 (おとこ)だろうが(おんな)だろうがそのどちらでも()かろうが関係(かんけい)ない、人間(にんげん)というだけでアウトである。


 すると(すこ)しずつ、友達(ともだち)()なくなっていく。


 仕舞(しま)いにはアイドルとかを「かわいいね」「かっこいいね」と()ったらアウトであった。



 そのような状況(じょうきょう)だが、相手(あいて)にはもちろん友達(ともだち)がいっぱい()た。


 (わたし)にも()放題(ほうだい)同性(どうせい)異性(いせい)関係(かんけい)なく友達(ともだち)(はなし)をして()たし、()きなアイドルなんかも()た。


 ただ(わたし)はそういうのは()にしなかったので(なに)()わなかった……多分(たぶん)そういう態度(たいど)がさらに相手(あいて)のヤキモチを加速(かそく)させた。



 (いま)(おも)うと……きっと(わたし)(もと)恋人(こいびと)(おな)気持(きも)ちを()っていなかったのだと(おも)う。


 告白(こくはく)してもらって()()ってはいたものの、(さわ)りたいとか、独占(どくせん)したいとか、そういう感情(かんじょう)はほとんど()かった。


 もちろん、大切(たいせつ)だとは(おも)っていた。ただ、それ以上(いじょう)では()かったのだ。


 相手(あいて)(なん)となく気付(きづ)いていただろう、だからこそもっと()()けて()しかったのだと(おも)う。


 (もう)(わけ)ないことをしてしまったと反省(はんせい)している。



 相手(あいて)はどんどん(わたし)人間(にんげん)関係(かんけい)(しば)るようになっていった。


 (わたし)はどんどん疲弊(ひへい)していった。


 (なが)期間(きかん)()()っていたので、気付(きづ)いたときにはもう(わたし)友達(ともだち)……いや、家族(かぞく)以外(いがい)(はな)せる相手(あいて)(もと)恋人(こいびと)だけになってた。



 そして(わす)れもしない、(もと)恋人(こいびと)遊園地(ゆうえんち)(あそ)びに()ったとき。


 イルミネーションが綺麗(きれい)(よる)のパーク(ない)


 (うす)暗闇(くらやみ)なら(まわ)りから気付(きづ)かれないだろうと、相手(あいて)()(つな)いで()てくれた。


 ……本当(ほんとう)なら(よろこ)ばなきゃいけないところなのに、(わたし)は、それがすっごく(いや)だと(かん)じてしまったのだ。


 そして数日後(すうじつご)(わか)れてもらった。



 もちろん、(たの)しかった(おも)()もいっぱいある。


 しかし、特別(とくべつ)になるというのは、特別(とくべつ)にしてもらうということはなんて(むずか)しいのだろう。


 (あい)だの(こい)だのは本当(ほんとう)麻薬(まやく)のようだ。


 ()(なか)(うた)大半(たいはん)がそのことを(うた)っているのにも納得(なっとく)だ、それほど(ひと)(くる)わせる。



 (わたし)(もと)恋人(こいびと)は、元々(もともと)とっても(なか)()親友(しんゆう)だった。


 毎日(まいにち)(はな)しても()きなくて、(たの)しくて、年老(としお)いても一緒(いっしょ)()られると(おも)ってた。


 でも、(こい)になってしまって……(こわ)れて、(いま)では連絡(れんらく)()れなくなってしまった。(はかな)いものだ。



 なんだかしんみりとしてしまった。


 (みな)さん、もし大事(だいじ)相手(あいて)がいるのならヤキモチはほどほどにしてあげた(ほう)がいい。


 それと同時(どうじ)に……ほどほどにヤキモチをやいてあげた(ほう)がいい。


 それが多分(たぶん)特別(とくべつ)関係(かんけい)でいるために必要(ひつよう)なことなんだと(おも)う。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ