つまりうさぎは可愛い
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うさぎさん、それは神が創りたまいし至高の生物。
もふもふのお尻、長いお耳、くりくりお目々に、それ何時使うねんって言いたくなるちょろちょろ尻尾。
エサが欲しければ暴れ、外に出たければ暴れるなかなかの暴君っぷりにも関わらず、飼い主がトイレから戻ってきただけでまるで砂漠に恵みの雨が降ったのかと思うほど飛び跳ねて喜んでくれる生き物。
それがうさぎ、嗚呼可愛い。
ところで我が家のうさぎさんにも歴とした正式な名前があるのだが、何故ペットの呼び方というのはこうも変遷していくのだろうか。
最初は名前の最初の一文字を伸ばすとか、ちゃんとかぽんとか付けてみる……その程度だったのに、何故飼い主は今、うちのうさぎのことを「おしりプリちゃん」と呼んでいるのだろうか。
わけがわからないし、そもそも一文字も掠ってもいない……うさぎは誠に遺憾であろう。
言葉が喋れていたら百パーセント「ふざけているのか」と抗議されているに違いない。
産まれて約一年半、真面目にうさぎとして頑張ってきたのにこの扱いはあんまりだと。
当のうさぎもまさか、かわいいちゃん、プリティーちゃん、モッフちゃん……様々なものを通過して「おしりプリちゃん」で華麗に着地とは思うまい。
好き勝手されて可哀想とは思うものの……すまないうさぎ、致し方無いのだ。
だって気がついた時にはもう口から出ているのだから。
口が勝手におしりを賞賛し、歓喜に沸いている……ちなみに『おケツプリちゃん』という別バージョンも存在する、もはや手の施しようが無い。
こう書いている間にも、うさぎはそのプリプリのおしりをこちらに向けて黙々とエサを食べている。
なんて可愛いんだ、末永く健康でいてくれ。