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食の女神になりました〜異世界で家庭料理をクッキング!  作者: 碧井 汐桜香


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12/21

チョコレートーの祭典でしたーチョコレートのお酒、マカロン、生チョコ、アヒージョ

「食の神様。よければ、その、リク様とご一緒にお飲みください!」


 見た目幼女の私に、そう言って差し出された瓶からは、アルコールの香りがする。


「……ウイスキー?」


 つまり、これはリク狙いっていう理解でいいのかな? そう思うと、なぜか胸の奥がずきりとした。まぁそうか。この世界で私が頼れるのはリクだけだから、独占欲も出るよね。


「あ、ちょうど飲みたい方法があったんだった。バレンタインデーってことにして、リクとチョコパーティーしよう」


 この世界にはないけど、あの子もきっと好意を伝えるイベントで渡してあげたって形にした方が喜ぶでしょ。

 まだ少しズキズキと痛む胸を抑えながら、チョコのことを考えて、思考を切り替える。


「あ、一応……」


 もしも、彼女が熱狂的なファンだった場合、リクに媚薬とか盛っていたら困るから、軽く薬物が入っていないか調べておく。食の神の力って本当に便利。もちろん、大丈夫だった。


「さてと、作りますか!」




 本当は、梅酒みたいにチョコレートで作るお酒もあるみたいなんだけど、違うお酒じゃないといけないから諦めて……。今度、梅があるところに行ったら梅酒も仕込もう。



 大人っぽくなりたいって理由でキッチンにずっと常備していたエスプレッソがついに出番を迎える。

 インスタントコーヒーでもココアでもなんでも使えるはずだけど、今回は大人っぽく決めたい。


 鍋に粉砂糖にエスプレッソを入れ、合わせて、生クリームを入れて火にかける。沸騰直前で火からおろして刻んだチョコを入れる。そこに、バニラエッセンスを少し垂らして、冷めたらウイスキーも入れておく。



「あと、何作ろうかな」


 マカロンを作ろう。

 アーモンドプードルと粉砂糖を振るって合わせてボウルに入れておく。卵白をしっかりと泡立てて、しっかりしてきたら何度かに分けてグラニュー糖を加える。しっかりとしたメレンゲになったら、粉類のボウルに落として、潰さないように切り混ぜる。混ざったら、マカロナージュをする。ボウルの壁面にヘラで擦り付けるような感じで混ぜて、リボン状くらいのトロトロになったらクッキングシートの準備。絞り袋に入れて、丸やらハートに絞り出していく。


「食紅入れてもよかったかな……」


 今回は真っ白マカロンで行くことになった。

 乾燥させて、触ってもついてこなくなったら、予熱したオーブンで焼く。その間に中身の準備。ホワイトチョコと生クリームを温めて、よく混ぜて冷やしたら、絞り袋に入れておく。



「ついでに生チョコでも作っておくか!」


 チョコを刻んで温めた生クリームと混ぜる。ついでに隠し味のラム酒を少し。魔法でぱぱっと冷やしたら、カットして、ココアパウダーをまぶして出来上がり。


 マカロンが焼けたら魔法で粗熱を取って、中に入れるクリームを絞って二つを合わせる。



「うーん……塩気も欲しいよね」


 チョコポテチもいいかな、と思ったけど、リクには、チョコがしつこすぎるかもしれない。



「あ、アヒージョも作っておこう」


 フライパンにオリーブオイルにニンニクを入れて温めておく。ニンニクの香りが立ってきたら、そこに、エビとブロッコリーを入れる。火が通ったら、“神の家庭菜園”から取ってきたローズマリーを刻んで入れて、岩塩をパラパラとする。

 いろいろ混ぜてくれてるソルト系入れても美味しいんだけど、今日のところは神の家庭菜園の調子が知りたかったからこんな感じかな? あとは、軽く焼いたバケットと生ハムを置いて、と。

 ローズマリー? うろうろしてたら、野生で生えてるのを見つけたからこっそりと移植したの。




「リクー! バレンタインしよ! チョコの祭典!」


「ミハ様? ばれんたいんってなんすか? チョコレートーの祭典ですか?」


「好きな人に好きって伝えてチョコを食べるの! あ、このお酒はリクのファンからだよ!」


「俺のファン……? あー! 違いますよ、あいつは。ミハ様のファンで俺は情報提供をいつも求められているだけっす。情報提供してたら、リク様って呼ばれるようになったんす。意外とミハ様がお酒を嗜むって言ったら、早速捧げたんすね……」


「お? いい子だ!」


「いや、その見た目でお酒飲まないで欲しいんすけど……まぁ、神様っすもんね……」






 さすが海の街。パリプリって感じの海老で、味も濃厚だった。

 マカロンは相変わらず最高。理想のマカロンを追求するのって難しいよね……。お店で買うならここっていうのは、チョコレート菓子については、決めている方だったから、あの味がもう食べられないことだけは、食の神に転生して残念に思っている唯一の点かもしれない。


「次、いいお酒もらったら、チョコレートのお酒と梅酒を作るの!」


「あいつに、度数高い酒がいいって伝えておきますけど、お願いだから、何かと割って飲んでくださいね? 見た目的にアウトなんすよ! 俺が捕まります」


「はいはーい!」


「絶対割らないっすよね……」


 チョコリキュールはミルクで割るのも好きだし、梅酒はジンジャエールで割るのも美味しいと思っている。リクは人のことをなんだと思っているんだ。

バレンタイン前の休日に投稿したかったのですが、バレンタイン前日になりました。

次話は、海の幸の食事に戻ります。


高熱なのに書いた回なので、誤字脱字等、いつも以上に申し訳ありません。

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