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400字の物語 トマトと梟と額縁
西欧のような田舎の小さな小屋に、その絵はあった。私はそれが大好きだった。しかし、目の前の梟はその額縁に彫られていたものと似ている。私はこの梟が嫌いであるが、弱ったものを見ると助けたい性はこれに対しても反応していた。したがって、連れ帰ってしまった。昼であるのに唸っているのは、妙である。観察すると、糸が羽に絡まっていることに気づく。とってやると、楽になったようだ。水をやってみた。食料も、特に良いものはなかったのでトマトをやった。すると、トマトだけ一個まるごとくわえ、丸飲みしようとして、悶えていた。何とか飲んだらしく、嬉しそうだ。私はこの梟を愛らしく思った。
梟を連れて絵を見に行った。あの額縁を見せてやりたかったのだ。しかし、梟は収穫したトマトのほうばかり見ていた。と思った瞬間、トマトを加えて小屋内を飛び回り、トマトをつぶして果汁を散乱させた。でも、赤く染まった絵と額は、とても神秘的に映っていた。




