雫が落ちる
あとどれくらい、生きていられるのかな
大丈夫
あと少しだけ頑張るから
だから泣くなよ
君に頼みたいことがあるんだ
僕のために
僕と一緒に沢山の思い出を作って欲しい
残された時間はとても少ないだろうけど
君と僕、楽しくて笑っていたっていう思い出がほしいんだ
君と笑っていられたっていう思い出が
そう言って君は私と沢山やりたいことしたいこと、考えて紙に書いて
絶対にやろうねって言ったのに
何で笑顔のまま逝っちゃんだよ
残りの時間沢山遊んで
沢山笑って
私も君との思い出を沢山作ろうと決めたのに
何で眠ったまま起きないんだよ
後で聞いたら君、今の今までずっと身体中に痛みが奔ってたんだって?
痛くて呻くほどだって言ってたよ
なのに君は私の前ではそんな素振り見せないで
かっこつけんなよ
言って欲しかったよ
言って教えて欲しかった
本当に驚いたよ
夜中に電話が来て驚いた
だって君が死んだっていう話なんだもん
急いで此処に来たら君が寝ているんだ
苦しい顔でも悲しい顔でもなく笑顔で寝ている
周りの看護師とかにもいっていたんだろ?
何時もは痛みで声を出すのもままならないっていうのにはしゃいじゃってさ
頑張るって言ったじゃないか
少し頑張るって、大丈夫だって
ならなんでそんなに早く逝っちゃんだよ
なんで逝っちゃうんだよ
見ろよ、君のせいで笑えない
顔も涙でぐちゃぐちゃだ
君と一緒に笑いあいたかったのに
君は冷たくなっちゃってさ
でも解っているんだ
泣いたままじゃいけないって
だから待っているといいよ
私も何時か、満面の笑みでそっちに行ってやる
沢山の土産話を持ってさ
その時にまた一緒に楽しもう
その時にまた一緒に笑いあおう
笑顔のまま冷たくなった顔に沢山の雫が滲んだ