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44話

                4

『バリバリバリバリ』プロペラの回転音が、辺り一面にこだまする。

 研究所の屋上のヘリポートに米軍のヘリが到着して、ハルたちが乗り込むのを待っている。

 ここから、米軍空母へと向かい、そこから西日本の都市へと飛ぶ予定なのだ。


 空母で、ヘリから垂直離着陸機に乗り換えて、西日本の都市へと向かう。


「結構快適ねえ。眺めは良いし。」

 窓から眼下の日本の景色を眺めながら、ミリンダは上機嫌だ。


 爆撃で地形が変わるほどの影響を受けた関東地方も、遥か上空から見る限りは、そのアバタも目立たない。

 戦争前とでは、巨大爆弾により出来たクレーターの水が溜まったことで出来る、いわゆる人造湖が極端に増えたことと、山肌の森林が減り雑草が生い茂っている違い位だろう。


 勿論、かつて栄華を誇った、ビル群が乱立する摩天楼どころか、その都市間を血脈のように繋いでいた鉄道や高速道路網といった都市基盤は跡形もない。

 湿原ともいえる、緑と水の平原が広がっているだけである。


「い・・・いやあ。ほ・・・本当だねえ・・・。」

 ミリンダの後ろの席に座っているゴローは、そう言いながらもガチガチに締め付けたシートベルトを、両手でしっかりとつかみながら震えている。


「なによ、怖いの?」


「そ・・・そんなことは・・・ないよ。

 で・・・でも・・・こんな鉄の塊が浮くなんて、どうしたってありえないよね。

 これは、すごい魔法の力が働いているとしか考えられない。」

 ゴローはそう言いながらも、震えが止まらない。


「これは魔法なんかじゃなくて、航空力学と言う理論に基づいて設計された、ちゃんとした文明の利器ですよ。

 それに、吸血鬼が蝙蝠に変身して空を飛ぶ方が、よっぼと現実離れして、あり得ないことですよ。」


 そんなゴローに対して、後ろの席に行儀よく座っているハルが冷静に答えた。

 広い飛行機内にハルたちを含めても10人程度しか乗っていないので、其々が自由に座っている。


「いや、蝙蝠になって空を飛ぶのは、僕が子供のころから出来た、当たり前の力さ。

 だから、自分の力で飛ぶのは訳もない。


 いや、そうだ。自分で飛んだ方がよほど怖くないし楽だ。

 お・・・降ろしてくれ・・・。」

 ゴローはそう言うとシートベルトを外して、立ち上がった。


「まあまあ、ゴローさん。

 上空高い状態では、飛行機のドアを開けることはとても出来ないよ。

 とりあえず落ち着いて・・・。


 ほら、富士山が見えてきた。」

 ジミーがゴローをなだめようと、立ち上がって外の景色を見るよう勧める。


「ふ・・・富士山?・・・、あ・・・あんなに下に・・・。

 た・・・高い・・・お・・落ちる・・・。」


 どうやら逆効果だったようだ。

 ゴローはパニックに陥りそうになっていた。


「ゴロー、ほら大丈夫だから。ここへ座りなさい。」

 ミリンダが、ゴローの手を引いて自分の隣の席に着かせた。

 そうして、手を握ってやる。


「ミ・・・ミリンダちゃん。」

 たちまち、ゴローの瞳がハート形になる。

 なんとかゴローは、落ち着きを取り戻した様子だ。


「ありがとう、ミリンダちゃん。」

 ジミーはミリンダに対して、微笑みながらサングラスのままでウインクをした。


「そういえば、研究所のエレベーターに乗った時に、ミリンダちゃんはずいぶんと怖がっていたから、高いところは苦手と思っていたけど、そうじゃなかったようだね。」

 ジミーはふと思い出したように尋ねた。


「エレベーターみたいに、周りが見えずに動くものが怖かっただけよ。

 どっちの方向に進んでいるのか分からないもの。

 高いところは別に怖くはないわ。周りが見えさえすればね。」

 ミリンダは、窓の外の景色を眺めながら答えた。


「ぼ・・・僕だって、別に高いところは苦手ではないよ。

 このような鉄の塊が空を飛ぶことが信じられないだけ。」

 ゴローは必死でミリンダの手を握りしめながら答えた。


「でも、もし落ちたって、ゴローさんは死なないんだから、平気なはずだよ。」

 ハルはそんなゴローが不思議で仕方がなかった。


「こんな高いところから落ちたら、死ななくても大変痛い思いをするよ。

 この間、燃えて灰になったときだって、本当に熱かった。


 しばらくの間、火に近づくのも怖かったくらい。

 だから、もしこの飛行機が落ちて痛い思いをすると考えたら・・・。」

 ゴローはもう一度思い出したように、震えだした。


「大丈夫よ、誰にでも苦手なものがあるわ。」

 ミリンダは、西日本の都市に着くまで、ゴローの面倒を見てやっていた。



 飛行機は、湾岸沿いの飛行場へと着陸した。

 飛行場と言っても、滑走路と思しき平地は半分ほどしかない。

 垂直離着陸機だからこそ、可能な着陸だ。


 広大な敷地に分断されたアスファルト、途切れ途切れの白線。

 爆撃の影響なのか、無数の穴が開き、そこは雑草が生い茂っている。

 それでも、過去には飛行場として使われていたのだろうという、名残はうかがえる。


「では、どうぞ。」

 迎えに来たマイクロバスのドアを、運転手が開けてハルたちを促す。


「ぼ・・・僕は乗り物はやっぱり嫌いだから、自分で行くよ。」

 そう言うと、ゴローは蝙蝠に変身した。


 それを見た運転手は腰を抜かしたようで、その場にへたり込んでしまった。

 仕方がないので、スマイル大佐と同行していた、若い米軍の関係者が車を運転することになったようだ。

 車に乗り込んで一時間も走ると、仙台市に勝るとも劣らない、大都市のビル群が見えてきた。


「大阪の街へようこそ。」

 運転手が後部座席のハルたちに向かって話しかける。


 空港から伸びたアスファルト道路は、実際にはそれほど綺麗に舗装されてはいなかったが、その先に見えるのは近代都市だ。


「へえ、ここが大阪かあ。」

 ジミーが車の窓からビル群を眺めながらひとり言のように呟く。


 マイキーの報告では、西日本では3つの近代都市があるという事だった。

 この街以外にもあと2つは大きな街があるのだ。


 さすがに市内に入ると、道路も整備されていて、ガタガタと大きく揺れることもなくなり、大きなビルの前で車が止まると、待ち受けていたかのように、ビルの玄関から数人の人影が飛び出してきた。

 その人たちに案内されて、一行はビルの中へ入り、エレベーターで階上へと上がって行く。


 着いた先の会議室には、既に何人もの人が待ち構えているようだ。

「ようこそ、新都大阪へ。

 私は、大阪市長の刑部です。」


 ハルたちが案内された会議室内の席の真向かいに座っている5人のうち、一番真ん中に座っている恰幅のいい中年男性が挨拶をした。


「うちは、京都市長の楢原ですわ。よろしゅうおす。」

 隣の中年女性も続けて挨拶をする。


「わては奈良市長の高蔵寺いいます。よろしゅうに。」

 そのまた隣の男性も続く。


「彼らが、西日本に残った我々日本人の生き残り、3大都市の市長です。

 私は、大阪市警察署長の剛堂と申します。私の隣が自衛隊の小松原幕僚長です。」


 大阪市長の反対側の隣に座っている、体格の良い中年男性が挨拶をすると、隣のこれまた体格の良い中年男性が、そろって頭を下げた。


「おお、そうですか。3都市の市長さんと、大阪の警察署長さんに自衛隊の幹部まで。

 西日本では、都市部への爆撃を逃れた都市が3都市あると報告を受けておりましたが、それが大阪、京都、奈良という事でしょうかな?


 申し遅れました。私は仙台市近代科学研究所所長の竜ヶ崎と申します。

 今回、東北の都市仙台市及び北海道の村釧路から参りましたのは・・・


 私の右隣から、仙台市警察官で今は釧路村で小学校の先生をやっている、ジミー。その隣が、大魔道士であるミッテランさん。そのまた隣が魔法使いで冒険家でもある、ハル君とミリンダちゃん。最後の1人は、吸血鬼のゴローさんです。


 私たちは、愛称で呼び合っていますので、愛称で紹介させていただきました。

 よろしくお願いいたします。」

 所長は、深々と頭を下げる。


『よろしくお願いいたします。』

 ハルたちも、同じく頭を下げる。


 そう言えば、所長の名前を聞くのは初めてだと、ハルは心の中で呟いた。


「今回は、わたくしたちのトラブルに、お力をお貸しいただけるという事で・・・。

 わざわざありがとうございます。

 こちらこそ、よろしくお願いいたします。」

 大阪市長の言葉と共に、会議室の一同がそろって頭を下げる。



「西日本では大阪、京都、奈良の3都市が、破壊されることなく残りました。

 大阪の場合は一部分だけですがね。


 それに爆撃を受けなかったのではなく、新型の都市は破壊せずに生き物だけを死滅させるという爆弾で、放射能の影響もあり、当初は人が住める環境ではなかったようです。


 人が住める街に変わってきたのは、ここ30年ほどの間です。」

 大阪市長が代表して話し始めた。


「やはり、そうでしたか。

 仙台市も同様に新型爆弾で都市はそのまま残り、人間だけが死滅しました。


 わずかばかりの生き残りが、旧文明の名残を求めて周り中から都市近郊へと集まって来たのです。

 そうして、放射能の影響が薄まって初めて都市へと足を踏み入れることが出来ました。」

 所長は仙台市を復興させてきた過程を思い出すかのように、遠い目をしながら言葉を返した。


「まあ、わてらも奈良や京都に住んでいた人々の子孫ではおまへん。

 と言うよりも、ずっと遠く、瀬戸内や九州の離島に住んでいて、大規模な空爆にさらされずに生き残った者たちの子孫でおま。


 米軍の空母がやってきて、生き残りを集めては、放射能の影響が無くなった都市に連れてきてくれはったんです。」

 奈良市長が続けて説明してくれた。


「そうですか、では仙台市は関東圏含めた東日本の生き残りの集まりで、大阪、京都、奈良の三都市は、離島も含めた西日本の生き残りの集まりと言えますね。」

 その言葉を聞いた所長が嬉しそうに解説をした。


「そうなりますね。まあ、我々のほうはどちらかと言うと、米軍のおかげで都市を復興させることが出来、文化的な生活ができる様になったようなものですがね。」

 大阪市長が少し顔を赤らめて答えた。


「とんでもないでーす。我々米国兵は空母に乗船していた為に、戦火から免れることが出来ましーた。

 しかし米国本土は特に爆撃が激しく、地表の状態も爆撃で出来たクレーターにより、月面のような状態でーす。

 更に放射能の影響で、未だに地上は人が住める環境ではありませーん。


 地下施設などでの生き残りの可能性があると考えて、何度も呼びかけてはいますが、交信すると爆撃の標的にされることを恐れているのか、全く反応がありませーん。

 今のところ米国民として確認が出来ているのは、空母や原子力潜水艦などで直接の被害を免れた、軍事関係者だけでーす。」

 スマイル大佐はうつむき加減で答えた。


「ほう、それで破壊を免れた日本の都市を見つけて、そこを復興させて生活基盤を築き、更に離島に居た日本人の生き残りを集めて下さったという訳ですかな。」

 所長が、頷きながら確認をした。


「一寸だけ違いまーす。

 我々米国人の生き残りは、当初米国領土の離島の秘密基地に避難していましーた。

 場所は軍事機密で明かすことは出来ませんが、農地もあり食料調達も出来る土地でーす。


 世界の放射能の残量を確認してきた我々は、比較的影響が少なかった日本の中で、更に建物の被害を免れた都市があることを発見しましーた。

 そこで、この都市を人が住める環境に復活させることにしましーた。

 人類復興の第一歩としてでーす。」


「それが、この西日本の三都市ですね。」


「そうでーす。

 しかし、いくら日本人が近くに居ないからと言って、米国民がこの地に住み着いては行けませーん。

 侵略になりまーす。


 そこで我々は、この地に住むにふさわしい、日本人の生き残りを探しましーた。

 そうして、ようやく日本近海に散らばる島々に、生き残りを見つけて、この地に招いたのでーす。」


「そのおかげで、この西日本の都市が、こんな形で発展できたという訳ですね。

 日本の復興の為に尽力いただき、感謝の言葉もございません。

 本当に、ありがとうございます。」


 所長は、深々と頭を下げた。

 それに引きつられるように、西日本の出席者の面々も一緒に頭を下げる。


「とんでもありませーん。

 これらの都市が復活したおかげで、食料に衣類及び医薬品の調達が簡単になって、我々も大変助かっていまーす。

 更に米軍基地を置かせていただき、秘密基地以外の活動拠点が出来ましーた。

 大変ありがたいでーす。


 このような場所は日本だけではなく、世界の他の地域でも米軍が関与して、復興を行っているはずでーす。

 また、我々は米国本土を未だにあきらめたわけではありませーん。

 いずれ放射能の影響が薄れた時に、避難した人々との連絡が取れるようになる希望を捨ててはいませーん。


 定期的な確認は、今後も続ける予定でーす。

 その拠点としても、日本の基地は大変ありがたいのでーす。」


 スマイル大佐も、同様に深々と頭を下げた。

 お互い様という事だろう。


「まあ、私たちしか生き残りはおらんものと思っておりましたが、仙台の方たちがみつかって本当にようございました。

 これからはお互いに交流を深め、助け合って日本のみならず世界の発展に貢献して参りましょうなあ。」

 京都市長が柔らかく話しかけてきた。


「それは、仙台市でも同様に思ってきました。

 更に、北海道にも小さいながらも日本人の生き残りの村があります。


 助け合ってともに発展して参りましょう。

 今回の案件は、そのいいとっかかりになるといいですがね。」

 所長が話をしめる様に持って行った。


「ご・・・ごほん。

 それではお互いの自己紹介や挨拶も終わったようですので、本題に入りたいと考えます。


 九州の一団に関する件です。

 彼らは、我々が降伏して支配下に入らなければ、爆弾を阿蘇山に落とすと脅してきています。


 説得工作も、また米軍による制圧作戦も失敗し、降伏するか否かの回答期限も二週間後に迫って来ています。」

 自衛隊の小松原幕僚長が話を切り出した。


「その、九州の一団と言うのは、どういった集団なのですか?

 それに、先ほど自衛隊が編成されているような紹介を受けましたが、このような事態を米軍だけにお任せして、自衛隊は何もしてこなかったのでしょうか?」

 所長がかねてから思っていた質問と、今聞いたばかりの説明に対する疑問をぶつけた。


「い・・・いやあ、そのう・・・。」

 それに対して、小松原幕僚長はなぜか話しにくそうにしている。


「その件に関しては、うちがご説明いたします。

 大阪市警察の勝呂敏美と申します。ロビンと呼んでください。」


 ハルたちは長方形の会議室内に、四方向に机を対面形式に並べた席のうち、短辺側の席に座っている。

 その正面が大阪市長たちの席だ。


 長辺側の席にはそれぞれ十数人が腰かけているが、そのうちの一番端、ハルたちから見て向こう側に座っている、若い女性が立ちあがって話し始めた。


「実は、彼らは元々西日本の都市の住民です。


 一年ほど前の関東地方での爆弾騒ぎの際に、我々は日本沈没の危機に備えて九州に避難いたしました。

 避難と言っても、50万人を抱える大所帯ですから、3ヶ月ほど掛けて船と陸路を使って何とか間に合わせました。


 実際には、ここにいらっしゃって居る北海道と仙台市の勇者のおかげで爆発は免れ、日本沈没の危機も回避されました。」

 勇者と言われて、ハルとミリンダは少し顔を赤らめた。


「その報告を受けて、また3ヶ月かけて戻って来た訳ですが、折角住めるような基盤を築いた九州の土地を捨てるのも忍びないので、一部の人を九州に残そうと考えたのです。

 一部の農家含めた市民と自衛隊が総勢1万人ほど残りました。


 問題となっている阿蘇地方は、爆撃による火山爆発を恐れたのか、火山近郊には爆撃の痕跡はありませんでした。

 その為、ふもとの町はある程度残されていたのです。」

 そう報告して、ロビンは席に着いた


「では、同じ日本人で、しかも元は同じ町に住んでいた人たち、更には自衛隊の人たちまでもが、このような犯罪行為ともいえる事に参加しているという事ですか?


 その為、あなたたちの同胞を攻撃するのは忍びないので、米軍に対処をお願いしていたという事でしょうか?」

 これにはジミーも驚いて、すぐに立ち上がって聞き返した。


「そう考えています。

 こちらでは向こうの状況はうまく把握できていませんが、間違いなく西日本の都市住民が関与しているようです。


 向こうのリーダーは神宮寺といって、大阪市の住民でした。

 どうやら、彼が自衛隊メンバーをまとめて、組織を作ったようです。


 その他の一般市民の方がどうなっているのかは、今でも判っておりません。

 しかし、我々の同胞がしでかした責任も取らずに、米軍にだけ対処をお願いしてきたのは、我々だけで対処しようとしてもできなかったからです。」

 ロビンは立ち上がって、残念そうにうつむき気味に答えた。


「と、おっしゃいますと?」


「はい、九州地方には魔物がすみついている可能性もあると聞いて、自衛隊の主力を滞在させました。実際には主力と言うよりも全部隊です。いま、この地に残っているのは最高指揮官だけです。」

 ロビンの言葉の後に、自衛隊の小松原幕僚長が恥ずかしそうに、頬を滴る汗をハンカチで拭きながら頭を下げる。


「ほう、それでこの都市を支配下に入れようと、脅迫めいたことを仕掛けて来たと。

 彼らには、この都市の方たちに何か恨みでもあったのでしょうか?」


「それは・・・。」

 所長の言葉に、ロビンが立ち上がろうとしたが、すぐに制された。


「いえ、自衛隊メンバーも選りすぐりの者達ですし、住民に関しても、九州に残ることを希望した方たちです。

 我々に恨みを抱くようなことは、決してないと考えております。」

 大阪市警察の剛堂署長がロビンの代わりに答えた。


「そうですか、突然の心変わりですか・・・。

 向こうでの生活で何かあったと考えるのが、筋でしょうなあ。」

 所長が、顎に手をやりながら、ひとり言のように呟いた。


「そ・・・そうです。まさにその通り。」

 大阪市長が、それに同調するように声を上げた。


「それで敵の戦力の召喚獣ですが、こちらの都市では魔法が盛んで、皆さん高等魔法まで使えるという事でしょうか?

 召喚魔法ともなると、熟練した魔道士クラスでなければ使えない魔法ですが。」

 今まで黙っていたミッテランがおもむろに口を開いた。


「へっ?魔法?何の事ですかな。


 そう言えば、北海道の勇者の方たちは、超常的な力が使えるという事でしたが、それが魔法ですか?

 特殊な能力がおありと言う事だったので、ご協力をお願いしたのではありますがね。


 あなたも先ほどは、研究所の所長さんから大魔道士と紹介されていましたが・・・」

 剛堂署長が驚いたように、目を見開いて尋ね返してきた。



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