第10話 みんなと一緒
第10話 みんなと一緒
「じゃあこの地図を持って、皆の所にいこ!」
この日の千穂は、かなりハイテンションだ。
「そうだな、行こっか。」
ギギギギギギシジギギギギ
古い階段を下りたからかなりギシギシなっている。古い階段を降りて皆のいる居間に行った。
「おい、おせーぞ。シャンプーが腹へってるって、おなかがグーグーなってるぜ。」
グルグルグル
「おなか減ったある。」
もう夜になっていたのだ。夜と言っても、夕方の7時だった。この季節は冬、空が暗くなるのが速いのだ。
「じゃあ、今日は僕の家に泊ってったらどう?」
僕の家はもともと旅館だったから部屋がいっぱいあるんだ。
「それ、ナイスアイディアあるな。聡也も行くある。」
シャンプーが言った。
「まあシャンプーが言うんなら、俺も泊らせてもらうかな。」
聡也は、シャンプーのいいなりのようだった。
「私も行く。千穂も行くでしょ!」
この時、すごく、らむがかわいく見えた。
「うん、私も行く!」
「じゃあ、皆で僕の家にお泊りだね。」
僕の家まで送って行った。
「おかえり。おばあちゃんの事は知ってる?」
母さんは元気な声で言った。
「あ、手紙が置いてあったよ。ばあさん大丈夫なの?」
僕はポケットの中から、少しクシャクシャになっている、ばあさんの手紙を取り出して、母さんに渡した。
「あ、そうなの。って、そこの女の子だれ?」
母さんはシャンプーを指さした。
「わたし、シャンプーある。茶壴是族の、大族の1人っ娘ね。」
僕はこの話を聞くのは、初めてだ。
「ちょっと待てよ。俺そんなこと聞いたの初めてだぜ。」
「言うの忘れたある。ごめんある。」
シャンプーがションボリする姿は、聡也も初めて見たのであろう。
「まっいいよ。大族だろうか、茶何とかだろうが、シャンプーはシャンプーだから。」
「ありがとある。」
「じゃあかあさんごはん食わせて。」
僕は元気に言った。
「いいわよ、ちょっと待ってなさい。稜、皆1人ずつ部屋、案内しな。」
「えー、僕がやるのー。」
「ならお母さんが行くよ。その代りに稜がご飯作るんだよ。」
「じゃあ案内するよ。みんなどこにする。」
僕はあっさりOKをして、みんなを案内した。
「ごはんよー」
「はーい。」
ご飯ができて、僕らは食堂のある、1階に行った。