仲間と地図
第1話 仲間と地図
「7つの秘宝?なにそれ、ばあさん教えて。」
僕が、ばあさんの家に遊びに行った冬の日のこと。
「それは、正義の少年だけが持てるという、すばらしい秘宝だよ。」
と、ばあさんは僕に教えてくれた。
「それを僕が見つけに行くの?」
「あぁ、そうじゃよ。稜、お前の祖父さんも7つの秘宝を探そうとしていた。だが祖父さんは、死んでしまった。稜、お前が7つの秘宝を守るんだ。『光の秘宝』まずはその秘宝を見付けておくれ。」
7つの秘宝。すべての秘宝を集めればすべての世界が平和になる。そうばあさんは僕に言った。
「稜、これが地図だ。光の秘宝の地図だよきっと見つけとくれ。」
「わかったばあさん、僕が見つけてみせる。光の秘宝を。明日出発する。」
―――次の日――― ピピピピッピピピッピッピピピピッピピピッピ ガチャ
僕の好きな餃子の形をした、目覚まし時計が僕をおこしてくれた。
「もう朝か。よーし、冒険の始まりだ!」
僕はパジャマから着替えて、母さんのいる、リビングに行った。
「こら、稜、階段は静かにおりなさい。」
「はーい。ねぇ、ばあさんから話聞いた?」
と、サンドイッチを食べている母さんに話しかけた。
「あぁ、7つの秘宝の話のことなら。千穂ちゃんたち連れてったら。」
「やだ。旅は僕にたくされたんだ。旅にはライバルがいる。まあ、女子はまだしも・・・でも、1人で行く。」
と僕は宣言した。千穂、ら夢、聡也が、僕の幼なじみ。でも気が変わり、聡也に電話をした。
「もしもし、聡也君いますか。僕、稜です。」
「えぇ、いるよ。今呼ぶね。」
「もしもし、稜か。なんだ、こんな朝っぱらから。」
「いや実はな。僕のじいさんが7つの秘宝を探してたんだ。その秘宝を僕らで探さないか。すべての秘宝を集めると、この世界は平和になるんだ。」
「分かった。でも俺は1人で探す。ら夢たちがかわいそうだから一緒につれてってやろよ。」
「あぁ、地図は印刷しとくからな。後で、公園で会おう。」
そして、僕は千穂に電話した。
「もしもし、千穂か?7つの秘宝を集める旅、行かない?」
「えっ、ちょっと嘘っぽいけど、私も行く。ら夢も連れて行かないの?」
「今から電話しようと思ってたけど、電話しといてくれる?。」
「分かった、話しとくよ。あとで公園でね!」
それから僕は、地図を印刷して荷物をリュックサックに、つめて母さんに言った。
「母さん。僕、千穂とら夢と行くことにしたよ。」
「行ってらっしゃい。がんばって『光の秘宝』を見付けてきなさい。」
そう言われて、僕は家を飛び出して行った。公園に着くと、みんな集まっていた。
「あっ、稜、言いだしっぺが遅れてどうするの!」
と、らむが言った。
「ごめんごめん。印刷してたら遅れちゃって。!?あれ、聡也はどこ?。」
「おせーじゃねえか。待ってたぜ。地図を渡してくれ。まずは何の秘宝だ?」
「まずは、光の秘宝だ。がんばるぞ。」
「えい、えい、おー!!!!!」
こうして僕と千穂とらむの3人で、1人の聡也で旅が始まった。