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建築工事開始

「それで、あの場所で、炊き出しや警備を手伝って頂ける方を探しています。警備は夜もお願いする事に成りますので、夜勤手当や危険手当も含めた報酬はお支払いいたします。」

「報酬はどれ位になるんだい?」

「警備の方は、一日金貨二枚と三食付ですが、警備隊の方全員には、ギルドで契約して頂く事が条件となります。」

「一日三食の飯が付いて、金貨二枚だと……???‼」

「少ないでしょうか?」(多分此方の金貨一枚は、現世での一万円位のはずなんだけど?)

「いや多過ぎだろう…‼」

「では、金貨一枚にしましょうか?」

「い…‼ いや金貨二枚で大丈夫だ。」

「分りました。それと希望者には、手の空いた時間に文字の読み書きと算術を学んで頂く学習施設も作る予定をしています。如何でしょう。」

「仕事は、何時からになるんだい?」

「後数日で建設工事が始まります。工事が始まったら、警備をお願い致します。」

「それと、辞めたいと言ったら、辞めさせて貰えるんだろう?」

「辞めたくなったら何時辞めて頂いても構いません。出来るだけそういう気持ちに成らないような、職場環境を目指したいと思います。」

「分かった、ルカにも伝えておこう。それと、勤務する日が決まったら知らせて貰えると助かるが、いいかい。」

「ありがとうございます。ではまたお知らせに参ります。」

「それと、明日ギルドで治療院に関係する方々には、契約して頂く事になっているのですが、明日ギルドに来て頂けますか?」

「分かった。それも伝えておこう。それと、警備と炊き出しが出来そうな知り合いが数人いるんだが、誘ってもいいのか?」

「では、警備して頂ける方達は明日ギルドに契約に来ていただきたいのですが?」

「分かった。伝えておくよ。」

「それと、もし時間があれば、ボブの家をご存知ですか?もし、知っていれば、其方をお尋ね頂けると、助かります。」

「ボブの家は知っている。今から声を掛ける奴等と皆で尋ねよう。」

「それと炊き出しの方の報酬は銀貨五枚と食事付です。お引き受け頂ける方が居たら、マルのお母さんマリアを訪ねて頂けるようお願いして宜しいでしょうか?」

「マルの家は知っている。声を掛けた皆に伝えよう。」

「ありがとうございます。宜しくお願いします。」と、ルカの家を後にした。


「では今からボブの家に行きましょう。ロロアは帰っていると良いね。」

とみんなで話しながら、ボブの家に向かった。

 ボブの家に着くと、ボブ、ロロア、ボブのお父さん皆が揃っていた。

「皆さんお揃いだったのですね。」

「ああ、先程俺を訪ねて皆が来たと、親父とボブに聞いたが、俺に何か用事でもあったのかい?」

「はい、先日は助けてくれてありがとうございました。所であの時の人達は誰だったのですか?」

「王都の衛兵に直ぐ引き渡したから、はっきりとは分からなかったが、せっかく金の成木を見つけたのに、とか何とか言っていたような気がする。奴等は人攫いのようだった。」

「そうだったのですね。ロロアに怪我は無かったのですか?」

「ああ、それは大丈夫だ。用件はその事だったのか?」

いえ、それもあったのですが、じつは、と、先程ルカのお父さんにした話をした。すると、ボブのお父さんが、

「ロロアも強いが、此奴、ボブも負けていないぜ。」と言った途端、ボブとロロアが、

「何を言って居るんだ、この家で一番強いのは親父だ。親父は元衛兵だったんだ。母さんが死んでからこうなってしまったが、商人の護衛をしながら、俺達を育て、剣や体術そして悪者の捕まえ方をお教えてくれたんだ。」

「そうだったんですね、では皆さん改めて、私の治療院のお手伝いをお願い出来ないでしょうか?」

「分かった。が、そのルカ達親子と彼等が声を掛ける数人と、俺達だけで警備要員は万全なのか?」

「恐らく、全部で三十人以上が必要だと思います。警備をお願い出来る方をご存知在りませんか?それと、警備の方には、ギルドで契約を交わしていただかなくてはなりません。それも含めてお願い出来る方を探しています。」

「分かった、では、今から心当たりが在る奴に声を掛けてみる。悪いが、警備の報酬を聞いて良いか?」

「はい、此れは、大事なことです。夜勤手当と危険手当付きで一日金貨二枚と食事付です。それと、お父さんお名前聞いていいですか?」

「俺か、言って無かったな、すまない、ボロアだ。」

「では、ボロアさん警備隊長をお願いいたします。」

「俺で良いのか?」

「はい、ロロアさんをアレだけ強く育たんです。心配無いと思います。警備隊長手当もあります。」

「分かった。引き受けた。」

「では宜しくお願い致します。明日ギルドで治療院の関係者の方々にギルドで契約をお願いしているのですが、明日ギルドに来て頂けますか?」

「分かった、明日だな、此れから声を掛ける奴等にも伝えておこう。」

「宜しくお願い致します。」


 そんな毎日を送っていると、朝食が済み、部屋でみんなで話していると侍従さんが、私を迎えに来た。

 侍従さんの後を付いて行くと、応接室に国王夫妻とアルノー様にオステオ夫妻に息子様達にアンジェ、それとギルドマスターの皆さんが揃っていた。

 数日前、国王様とオステオ卿それと私で話した、建築費用半分の支払いと金庫番になるアランの報酬について、契約と立ち合いで皆さんが集まってくれていた。

「アマル、見積書と設計図が届いた確認をしてくれ。」

「はい。」

 見積書を見て驚いた金貨四十万枚(四十億円)この半分か、中々えげつない金額だ。ほんとに払えるのだろうか?

 設計図を見ると中々とした建物が建つようだ。只、所々におかしな書き込み(?)暗号(?)が書いて有る。

「すいません、記号(?)は何ですか?」とアルノー様に聞くと、「後で教えるよ。」と小声で言われた。

 その後は何も問題なく話が進み改めてアラン様と挨拶を交わした後、前回の契約と同様に今回はアラン様も加わり国王陛下との契約が無事に終了した。

 その後アルノー様と二人で、別の部屋に向い、先程の設計図の質問の答えを聞かされた。

 あれは記号で、非常事態が起きた時、私が安全に逃げ出せる通路を作る位置らしかったが、あの設計図を見た限りでは、どの建物の中に居ても逃げ出せるようになっていた。


 王都の広場の中心に。黒いローブを頭から被り杖を持った方と、国王様夫妻を先頭にアルノー様他貴族の方々、私にセドリックにセドリックの所に集まって居た人達全員が集合して並んでいる。それ以外にも建設工事に携わる作業服を着た人達、数十人と警備隊数十人が並んでいた。その隣に炊き出しをしてくれる女性陣二十数名も緊張の面持ちで並んでいた。

 どうやら、現世で言う地鎮祭と工事期間中の安全祈願が行われたようだ。 

それが、終了すると、国王様ご夫妻、アルノー様やオステオ卿夫妻にアンジェリカ他、工事や警備と炊き出しに関係が無い方達は、帰って行った。

 皆さんを見送った後、セドリック様の指示の下、それぞれの場所で工事が始まった。


 私達もそのままその場所に残り、国王様が準備してくれた場所で炊き出しの準備を始めた。流石マリアさんやバルさんが声をかけてくれた方達です。

 それぞれ担当が決まっているのか、次々と手際よく食材を、洗い、捌かれ、切られ、お鍋に投入。又は、焼かれ、炒められ、次々にお料理が流れる様に出来上がって行く。

 辺りには美味しそうな匂いが漂い出し、もうすぐお昼の休憩時間に差し掛かろうとしていた。

 その後焼きたてのパンや料理が器に盛られ、テーブルに並べられて行くと、休憩時間になった。

 みんな次々に席に着き美味しそうに食事をしている。嬉しそうだ。

 工事や警備の皆さんの食事が終了した後、女性陣の番、楽しそうにおしゃべりをしながら、食事を終了すると、手早く後片づけを行い、今度は夜の食事の準備に取り掛かる。

 工事作業が終了する時間に合わせて食事が振舞われ。女性陣も食事を終了すると早々に片付け、足早に帰途に着いた。

 夜間警備の方の為に、夕食の準備から調理作業を始めた方々がお夜食の準備を行った。うまくローテイションを組んでくれているようだ。

 夜間警備の方々の食事が終了したら、皆さんが帰る時に警備の方数名で彼女達を家まで送り届けてくれると言う事だった。


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