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(9)いきさつ 5

 女子同士のヒエラルキーは容姿と男子からの評価や人気で、学業の成績は5番手にも入らないだろう。

 しかし、私はあえて近しいグループ内の子には成績を公表してそれが漏れ伝わるようにしていたのが裏目に出たらしい。

 たとえテストの点や成績であっても私に勝っているところがあれば悪い気はしないだろう。私に勝っているところが一つでもあればそれだけ女子からの嫉妬は減らせると踏んでいたが、それが逆に男子から見たら「隙」のように映ってたのであれば、完全に私の読み間違いである。つまり結局悪いのは私の頭である。

 「でも金の茶室なんて下品極まりない、権力を誇示することしか考えていない秀吉が、美というものを徹底的に踏みにじって、破壊したのはそれはそれで、宗易には面白く映ったのかもね」とみるくが言って

 「むしろ、秀吉に執着していたのは宗易の方かもね。で要は福田さんは自分の魅力を正確に把握できてなかったから今ここにこうしているってことよね」とうつつちゃんが言って、何やら議論は収束の方向に向かっているらしいのと私との雑談も終わりに向かおうとしているらしい。

 「うん。でもよかったわ。前のグループにいた時より今すっごい気楽で楽しいの」と私はこの時中学生になって初めて本音を言えた気がした。

 「あら、本当だったらうれしいわ」とうつつちゃんが記事を書きながらこっちを見ずに淡々と答えて

 「しっかし、私なんて成績取りたくても取れないのにあえて成績をコントロールしてるなんて、中学生とは思えないわ」と1番中学生らしくないギャル松井になぜか、さっきうつつちゃんに言われて否定したのにうつつちゃんの言ったことの方が正しいことにされていて、私はもうここまで来たら否定する気もなくなって

 「松井さんも私が島崎君と相馬君に告白されたことなんでわかったの?そっちの方がすごいわよ」と言ったら

 松井「いやだから、真琴たちと最近一緒にいないから」

 私「ほんとにそれだけなの!?」

 松井「そんなの女の勘に決まってるでしょ!そのくらい分かるわよ」

 そしたら「できた」とうつつちゃんが小さくつぶやいた。

 記事の見出しは「利休、切腹の真相」になっていた。

 どうやら、新聞の見出しなので「利休」の方を採用したらしい。

参考図書

竹田青嗣著

「意味とエロス」「エロスの世界像」「自分を知るための哲学入門」「現象学入門」「ハイデガー入門」「現代思想の冒険」など

桑田忠親著

「千利休」

山本兼一著

「利休にたずねよ」

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