デート代はどちらが出すべきか 還元、本質直観 12
「治るとはどういうことか?例えば、体に苦しみや痛みという感覚が生じたとするわよね?」うつつが言った。
「うん」と私。
「そこで病院に行って検査をするとある病気と診断されたとする。そこで治療を受け、また検査をしたらその病気が無くなっていたとする。客観主義的には病気が治るというのはこの地点を指すはずよ。しかし、どんなに検査結果では健康でも本人の意識から苦しみや痛みの感覚が無くならなければ、それは治ったと本当にいえるかしら?そしてそういうことって普通にあるでしょ?」
「逆に言えば治ったって言うのは客観ではなく最終的には本人の主観でしか決められないわね」とギャル。
「もっと言うと、医者の診断が全くのでたらめで、治療も医学的には全く無意味なことをしていたとしても、本人の意識から苦痛が消えればそれは治ったことになってしまうのよ」とうつつ。
「つまり客観主義的な視点というのはそれだけ一つの物の見方でしかないってことね?」とツインテール。
「そうよ。よく科学的エビデンスがあるとかっていう、うたい文句で商品の宣伝をしてるものがあるけど、それを不変的な真実だと思うのはちょっと危険よ。では科学は無意味かって言うとそれも違うわ。科学というのは、わからないことはわからないとはっきり言えるし、今まで正しいとされてたことが新たな発見がされることで、間違っていたということも言える。その意味で言えば、むしろ科学は正しいというより健全なのよ。だから現時点で科学的に正しいと証明されたということでも、自分がある判断をするときの一つの要因として考えるという位が調度いいのよ」とうつつ。
「科学は宗教ではないものね」と私。
「とにかく還元の概念を理屈というより、感覚のレベルまで達してほしいから、ここまで細かく言ってきたけど、もし飲み込めて来てるなら、もうだいぶ世界に対する景色って言うのが感覚的に変わってきてると思うの。もしそうなってたら、本質直観を理解するのはさほど難しくないわ。実際それを使ってものを解釈するのはまた一つハードルを越えなきゃいけないけど」とうつつは言った。




