表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/9

(1)生きる意味はなぜ問えるのか?1

3回目のチャンレンジで、ちょっと冒頭部分の仮執筆です。

なのですぐ消すかもしれませんし、内容も全く変わるかもしれません。ただ3回目なのでこれでダメならもう書かないとは思います。

そして3話目以降は相当期間が空くと思われます。

それでも続きを読みたいや面白いと思っていただけたかたは高評価や感想などいただけるとめちゃくちゃ励みになります。

どうぞよろしくおねがいいたします。


 「もし私に彼氏ができたとしても、公表しないかな~。だってファンのイメージを壊したくないもの」

と雷切みるくこと北条晶子ほうじょうあきこは言った。

 晶子は中学生Vチューバーをしている。雷切みるくとはそのアカウント名である。

 登録者は1万人を越え、同時接続は常に100人前後で、これは個人勢全体の中ではけっこう凄いことである。

 すると私の隣に座っている、島津川現しまづがわうつつがすかさず

 「それはあれよ、公表することでファンが離れてしまうのではないかというあなたの不安が、あなたの自我の安定のために、ファンのイメージを壊さないためというもっともそうな理由を形成したのよ」と言った。

 しかし、なかなかド直球な物言いであるが、逆に言えばこの程度のことで崩れるような仲ではないとも言える。

 今は昼休みの図書室で初夏にさしかかろうかという時期である。

 昼休みの図書室は人もまばらで、適度な声で話す分には怒られることは無い。

 図書室の6人掛けのやや大きな机の角を中心に直角に向き合う形で、向こう側に松井絹代、北条晶子(雷切みるく)でこちら側は私、島津川現の4人でいつものガールズトークである。

 「そっかあ、そうかもなあ」とみるくが納得した。

 先日、とある人気Vチューバーが恋人の存在を公表したという話題から実際に配信をしているみるくならどうするか?という話の流れである。

 確かにうつつちゃんの理屈ももっともであるが、しかし他人の気持ちなどそこまで言い切ってしまっていいのだろうか?と思っていると、私の煮詰まらない表情を見て取ってか、彼女は少し笑って

 「なんて、嘘よ」と言った。

 「なんだウソか」とみるくの隣でみるくのツインテールの片方を指でくるくるしながら松井絹代が言った。みるくはいつものことなので無表情でされるがままである。

 「嘘って言うのは言い過ぎかもしれないけど、要はどっちとも言えるってことね」とうつつちゃんは言って

 「じゃあどっちなの?」と松井さんが言って

 「いや、だからそんなのわからないわよ、そもそも人の気持ちなんだし」とうつつちゃんが言った。

 そしたら松井さんがまた

 「ケッ!哲学ってそんなもんなの?たいしたことないわね!」と吐き捨てた。

 この3人は女子には珍しく会話に変な気の回し方、おもねり、馴れ合い、共感する振り、などがなく、常に本音で直球である。私はだからこのグループにいるのが好きなのである。

 それでも最近このグループに加わったばかりの私としては、少し空気を元に戻したくなって、うつつちゃんに

 「うつつちゃんて哲学が好きなの?」と聞いてみた。するとうつつちゃんが

 「うん…まあ…」と答えたので、私は

 「じゃあ人生の意味って何?」と聞いてみた。

 その質問をした瞬間、みるくと松井さんは目を合わせてなぜかニヤニヤしている…

参考図書

竹田青嗣著

「意味とエロス」「エロスの世界像」「自分を知るための哲学入門」「現象学入門」「ハイデガー入門」「現代思想の冒険」など

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ