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10/24

も〜、すぐに恋愛に結びつけるんだから〜

あけましたおめでとーごぜーます!

思い立ったが吉日とばかりに書き始めた本作なんですが

普通に1日に1話を投稿したほうがなんかこう、いい感じでしたよね。

なんであんなもうすぐ年終わるときにあげちゃったんだろう、とか思ってます。

まぁ書いちゃったもんはしゃーないか!

闇の魔法

それは悪魔と契約を交わしたものだけが使える禁忌の魔法

この世界でそれに手を出すものは等しく重罪とされる。

何故か。それは人を犠牲にして手にする力だからだ。






「…うん。全部治りきったみたいですね」

「……」


ノアとのはじめましてから3日

初日に始めた怪我の治療は3日経った今でも続いていた。

まぁ今日で全部完治したけど。

3日も経てば私も慣れたのか通常の会話程度ならノアと喋れるようになっていた。ノアはあんまり返事を返してはくれないけど。

でもこれは恐らく私が嫌いというより困惑の色のほうが強いからなんて言えばいいのか困っている…という感じな気がする。


ふふふ、私の"ノアラスボス化阻止してハピエン計画"は順調らしい。

とはいえ怪我は治してしまった。

これからはまた別の方法で私が役に立つこと、そして嫌悪を抱く必要はないと思わせる必要がある。

でも、すでに私は次の手を練っていた。

まぁレオとの幸せエンドを迎えるにあたってノアの闇落ち回避は必須事項だからね。0歳のときから練っていますとも。

そのためには…。


「勉強をしますよ」

「はい。ゾイさん」

「…いってらっしゃいませ。お嬢様」

「いってきます。ノアくん」


私はこれから部屋の掃除などをしてくれるであろうノアを残し、ゾイさんについていく。これから行われるのは礼儀作法や社交界へ出た際の勉強だ。

この家は名家なので箇所からお茶会にお呼ばれすることがとても多い。

その際、由緒正しき(笑)家のお嬢様として恥ずかしくないように振る舞わなくてはいけない。

其の為のお勉強だ。


実はこれ、ノアラスボス化阻止してハピエン、略してノアハピにおいてとても大切なことだったりする。


というのも、これで主人公、並びにノアが幼少期に外へ出られるかどうかが決まるのだ。


ノアの心の闇要素の大元は"家族や使用人含め、誰一人として彼の存在を認めなかったこと"これが原因だ。

承認欲求と渇愛が満たされることなく肥大化した結果があれならば幼少期のうちに満たしてしまえばいい。

だがこの家に引きこもっている限り絶対に満たされることはない。


ノア単体で外へ出ること当主が許さないだろう。

この年まで外に出たことがないからかノア自身も自分から外に出たい、という欲は薄い。

なので、彼の主である私が社交界へ出ることになればノアも付き人として必然的に外に出ることができる!というわけだ。


え?それならゲームの主人公が外に出る際ノアも出ているんじゃないかって?

そもそも主人公はこの家に買われて以降、学園に入学するまでこの家から出たことがないんだよね。

なんせ主人公は口を開けば「おかあさんに会いたい」と言い続け、ゾイさんの勉強を無視してずっと暴れていたから。


学園に入る頃には諦めたのかもう反発する気はなかったみたいだが……そんな状態の子供を外に出すのは危ぶまれたらしく軟禁されていた。

そういうわけでノアもまた外に出たことがないというわけだ。


でも今は私だ。ここに来た経緯も違うし、真面目に授業は受けている。

魔法もこの年のこどもにしてはかなり覚えられてきているし礼儀作法もある程度できるようになった。

当主としても本音を言うなら私に社交界へ出てほしいことだろう。

なんせ周りから本当に子供がいるのか、子供がいるとして表に出せないような子供なんじゃないかと怪しまれているはずだし…。


できれば早いほうが好ましいんだけどなぁ…。

私としても今後のために外に伝手を作っておきたいし。


「少し…肌にハリが出て来ましたね」

「………そうですね」


なんて考えているとゾイさんが珍しく声をかけてきた。

色々考えていたからか反応するのが少し遅れたが、言われてみれば確かにそうかもしれない。

私は自身の体を見る。肌だけではなく、肉付きも少し良くなった……気がする。


「ノアくんが来てくれたから…でしょうかね」


そう。ノアが来てくれて助かったことが一つあった。

それは食事事情。

ノアが来るまでの一ヶ月、私の世話役は私を拾ってきたあの召使の男だったのだが、その際に出された食事がずっと質素なパン一つ。最初に与えられたやつね。朝晩どっちもパン一個。しかも日によっては腐りかけ。

まともなご飯食べられるの昼だけ。

こちとら栄養大事な5歳児だぞ。

ずっとこれがこの家の普通なのか。一応私大事な実子モドキなのに、扱い雑過ぎないってこの家のヤバさに震えてたんだよ。

でもノアが来てからまともなご飯が出てきてさ

つい「え、食べてもいいんですか……?!」って聞いたら「…いつも食べているでしょう?」って頭おかしいんじゃないかこいつ、みたいな蔑んだような目で見られたからね。

それを聞いて「あっ、絶対くすねてたなあの召使」って真顔になったよ。

しかも世話役って部屋の掃除とか朝起こしに来たりするものなんだね。ノアが来て初めて知った。


食事事情が改善されたお陰で私の体調は良くなったのは間違いない。

ママンと暮らしていた時から栄養失調で貧血とか立ち眩みとか頻繫に起こしてたんだけど、ここ三日で少しマシになってきてるし、ホントにノア様様だ。ラスボスだけど。


「ん…?ゾイさん?」


あれ、そにしてもゾイさんがずっと無言だぞ。

なんだろうとそちらを見ると彼女は皺の多い顔をさらにしわくちゃにしていった。


おっと、嫌な予感が…。


「……立場や身分がありますから。あまり熱を上げないように」

「違いますが!?」


この後滅茶苦茶誤解を解いた。

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