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バッカお前っ!

 

「どうだ? 機械天使の首飾りは作れたか?」


 アイテムショップにコットの姿は無かった。

 テュリオスと二人でアクセサリショップへとやって来た俺は、コットへと声を掛ける。


「はい! 作成して、もう装備しています」


 難なく機械天使の首飾りを作れたみたいだな。


「テュリオスも作っておくといい。それとさっきも言ったけど、アクセサリに関するプレイングマニュアルの項目には、きっちり目を通しておけよ。重要だからな」


「わかりました」


「俺も作成出来た。とりあえずプレイングマニュアルだけ読ませてくれ」


「あいよ」


 よしよし。とりあえずこれで、全員機械天使の首飾りを装備出来た訳だ。

 たかだか一パーセントずつでも、自動でHPを回復してくれるのとしてくれないのでは、生存率が全然違ってくる。


「読んだ。お前のソレは、第二世代という訳か」


 テュリオスは俺の首元を指差している。


「そういう事だ。装備限定スキルの効果自体0.4パーセントしか上がらないが、見た目が変わっていくってのは、遊び心があって良いよな」


「わたしも早く世代を進ませたいです」


「強化に必要なのは、アトラフィからドロップする人造神機のコアって素材アイテムだ。

 持ってないなら、またアトラフィが現れるまで強化はお預けだな」


「そうですか……。残念です」


「あぁ悪い。テュリオス、ちょっとショップ端末までいいか?」


「ん? あぁ」


 俺達はアクセサリショップを出て、ショップ端末へと向かった。


「ダメか……」


「流石に、赤レア装備は無理だろう」


 テュリオスにクリムゾン・ブレイバーと、クリムゾン・リングを渡そうと思ったのだが、いざショップ端末に来て出品しようとしてみると、[このレアリティのアイテムは出品できません]と二つの装備のアイテムウィンドウには表示されていた。


「装備してみて貰いたかったぜ」


「まぁ、仕方ないな」


「わたしも見てみたかったです……」


「とりあえず、準備も終わった事だ。クエストに行こう」


「ですね、行きましょう!」


 バリトンからアトラリア砂道へと出た俺達は、『レベルキャップ解放クエスト』のクエストトリガーの元へと直行した。


「やーっぱ手応えねぇな」


「そう言ってやるな」


 クエストのボスである、ブリーズエレメントは改めて弱かった。


 フィールドに出てからしばらく、先ほど強化したチュートリアルリッパーを試しに使ってみているのだが、かなり強くなっていた。


 体感では、錬成武器より気持ち火力が控え目かな……。と感じる程だ。

 それでも、雑魚戦で握るには充分な性能となった。これは非常にありがたい。


 チュートリアルリッパーを鞘へと納め、リザルト画面へと飛ぶ。


「ブリーズコートは落ちない、かぁ」


 リザルトに目的の物の名前がなく、ちょっとだけヘコんだ。ちょっとだけな。


「あっ、わたしの方にはドロップしましたよ!」


「俺もドロップした」


「えっ。ドロップしてないの俺だけかよ。

 まぁいいや。要らないようなら、バリトンに戻ったら売ってくれよ」


「わたしは装備出来ないみたいなので、ソウキさんにお渡ししますよ!」


「流石に俺も、二つ目は不要だな。ソウキに売ろう」


「サンキューな、二人共」


 ブリーズコート二つ。手持ちに控えておく装備アイテムとしては申し分無いな。


「しかし、二つも持っていたってどうするつもりなんだ?」


「それはホラ。俺達って、何かと強敵と戦うこと多いだろ?」


「お前の欲望のせいだ」


「……否定はせん。だが話の焦点はそこじゃねぇ。

 例えば、氷撃属性の攻撃をしてくるボスと戦う時、こういうのがあれば便利だろ?

 複数持っていれば、パーティに持ってない奴が居た時、ブリーズコートを渡す事だって出来る訳だしな」


「なるほど……。徹底してるな」


「負けたくねぇだけだよ。勝率が僅かにでも上がるなら、やれる事は全部やる。そんだけだ」


「ふっ。それでこそ『リオスト』のエースだな」


「バッカお前っ! そういう事を言うんじゃねぇよ!」


「……すまん。つい」


 この野郎! 些細な事がきっかけで、いとも簡単に素性がバレる事もあるんだぞ!

 流石にコットは、俺の事は知らねぇと思うけど……。


「何のお話ですか?」


「昔やってたゲームの話だ。忘れてくれ」


「はぁ……」


 良かった……。コットは知らないみたいだったし、上手く話を逸らせた。

 だけども、今のは不意打ちが過ぎるぜだいだい君よぉ。


「……ともかくこれで、コットはレベル11以上に上がる事が出来るな」


「そのようですね。ありがとうございます。お二人共」


 コットはぺこりと、恒例のお辞儀を俺達の方へと向けた。


「俺も早くレベル10に到達しないとな」


「今日中に行くつもりでやるぞ、テュリオス」


 次に受けるクエストをざっと見る為と、俺は二人からブリーズコートをショップ端末で売って貰う為、バリトンへと戻った。






【結晶士】ソウキ:レベル12


 所持スキルポイント:15


 武器:チュートリアルリッパー+9


 頭:無し

 胴:赤竜鱗の胸当て

 腕:赤竜鱗の籠手

 脚:赤竜鱗のグリーヴ


 アウター:アトラリアの法衣

 インナー:無し

 パンツ:無し

 マント:無し


 首:機械神使の首飾り

 右手首:英雄のバングル

 左手首:無し

 リング:マニュアリング


 所持スキル:


【錬成の心得:Ⅰ】

 錬成した武器の耐久力を上げる。

 錬成武器を装備している間、僅かに攻撃力が上昇する。


【錬成の心得:技】

 錬成した武器の耐久力が僅かに上昇する。

 一度の錬成でカウントされる錬成回数が2に増える。


【強化錬成術:Ⅰ】

 複数の錬成石(オークラント)を使用して錬成した武器の攻撃力を大幅に上昇させる錬成が可能になる。

 この効果によって錬成された武器の耐久力は大幅に減少する。


【拳闘武器錬成】

 拳闘(ナックル)が錬成可能になる。


【マルチウェポン】

 錬成武器専用の特殊ショートカットが使用可能になる。


【デュアル・エッジ】

 同じ錬成石(オークラント)を2つ消費する事で、同一の片手用武器種を同時に両手へと錬成する事が可能となる。


 装備限定スキル:


【女神の息吹】

 装備している者のHPを、10秒毎に5%回復する。


【機械神使の鼓動】

 2秒間に1度、装備者の最大HPの1.4%を回復する。


【力の源】

 与ダメージが3%上昇する。


【闘竜の怒り】

 被ダメージを15%軽減する。

 竜族、竜人族に対する与ダメージを15%増加、被ダメージを20%軽減する。


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