ダンジョンでのドロップアイテム
タイトルのまんまですが、
ダンジョンでのドロップアイテムの獲得方式に関する、説明回的な話です。
短いですが、キリのいいところまででの更新です。
宜しくお願い致します!
硬かった。とにかく最後のエリミネート・スパイダーは硬かった。
「っしと。やったなエイジ、宣言通りだ。レコードおめでとう」
両の手に錬成していた火の直剣を投げ捨て、俺は納刀状態となった。
「い、いえ。あなたのお陰ですよ。ソウキさん」
なーんて事を言いながら、エイジも剣を鞘に仕舞う。
「パーティに参加したのが俺じゃなくったってクリア出来たろ。クリアタイムが若干早まる程度だ。
それより、クリアに一番貢献したのはコットだ。コット、良くやったな」
「え? わ、わたしですか?」
「そうだ。火力を出すってのは幾らでもやりようがある。
だけどHPを回復したり、状態異常を解除したりってのはコットにしか出来なかった事だ」
「そんな。わたしは……」
一ヶ月前にも似たようなやりとりをしたな。
んま、それでも俺が言ってやれる事なんて変わらねぇけどな。
「俺達は勝ったんだぜ? もう少し喜べよ」
「そう、ですね。わたし達、勝ったんですよね」
「そうだ。それでいい。さて、バリトンに戻ろぜアレイダ」
……と、その前に。
「あぁ、戦利品」
レコードの更新通知を閉じた瞬間、レベルが1上がって新たなウィンドウが姿を現した。
プレイングマニュアルにも書かれていた、ドロップしたアイテムを皆でひとつずつ選んでいく時間だ。
ドロップアイテムは結構な量ある。全員で順繰り選んでいっても十週くらいは出来るぞ。
「なるほど。ダイスの目の大きさでアイテムを取る順番を決めるんだな」
ウィンドウには[ダイスを振る]というアイコンがある。
それをタップしてダイスを振ってやった。出目は4、順番は3番目だ。
「ソウキさん、欲しいアイテムはありますか?」
アレイダがそんな事を俺に尋ねてきた。
「いいのか?」
「はい。今回は私達がレコードの協力をお願いした側ですし、アイテムの優先権はソウキさん、コットさんのお二人に委ねようと思います。
エイジ君とスミレさんも、それで良いですか?」
「はい、僕は問題ありません」
「私も、特に欲しいアイテムは無いので大丈夫です」
ドロップアイテムの一覧を見ていくと、低級のスキル書が二つ、中級のスキル書が一つあった。
これは頂いていこう。
「なら、スキル書はコットと分けて、錬成石は順番的に取れる分は全て俺が貰う。これでどうだ?」
「構いませんよ。ではどうぞ」
俺は迷わずスキル書:低級を選んだ。
「次はコットか。お前は中級のスキル書を取れ」
「ち、中級はソウキさんが貰って下さい。わたしは戦闘に参加出来ていないので、低級で大丈夫ですからっ」
「いや、俺は取りたいスキルはもう取った。次に取りたいスキルの要求値は三桁なんだ。
ゆっくりスキルポイントは溜めていくから、中級はコットが貰っとけ」
「良いのでしょうか……?」
「いいんだよ。ほれ」
ゆっくりとコットは指を動かし、スキル書:中級をその手に収めた。
そこから俺達は順々に、ドロップアイテムを各々のアイテムパックに選び取っていった。
俺が手に入れたのはスキル書:低級が二つ。
錬成石は相も変わらず無属性の低級だったけど、46個も手にはいった。
多分スケルトンの総数が同じくらいだと思うが、もしかして確定ドロップだったり?
だとすれば、ダンジョンは攻略に挑むだけでもなかなか美味しい。
残りは何に使うのかもわからない、素材らしき名前のアイテムばかりだった。
これを全員で適当に選んでいって、全てのドロップアイテムの分配が終わった。
「さて、と。バリトンへ戻ろうぜ。アレイダ」
エリミネート・スパイダーは既に消え去り、その場所には[転移の渦]がいつの間にか出現していた。
これにアクセスすれば、恐らくフィールドに出られるのだろう。
「はい、では戻ります」
パーティリーダーであるアレイダは[転移の渦]へとアクセスし、俺達全員はアトラリア砂道へと帰還した。
【結晶士】ソウキ:レベル10
所持スキルポイント:19
武器:チュートリアルリッパー
頭:無し
胴:赤竜鱗の胸当て
腕:赤竜鱗の籠手
脚:赤竜鱗のグリーヴ
アウター:アトラリアの法衣
インナー:無し
パンツ:無し
マント:無し
首:機械神使の首飾り
右手首:英雄のバングル
左手首:無し
リング:マニュアリング
所持スキル:
【錬成の心得:Ⅰ】
錬成した武器の耐久力を上げる。
錬成武器を装備している間、僅かに攻撃力が上昇する。
【錬成の心得:技】
錬成した武器の耐久力が僅かに上昇する。
一度の錬成でカウントされる錬成回数が2に増える。
【拳闘武器錬成】
拳闘が錬成可能になる。
【マルチウェポン】
錬成武器専用の特殊ショートカットが使用可能になる。
【デュアル・エッジ】
同じ錬成石を2つ消費する事で、同一の片手用武器種を同時に両手へと錬成する事が可能となる。
装備限定スキル:
【女神の息吹】
装備している者のHPを、10秒毎に5%回復する。
【機械神使の鼓動】
2秒間に1度、装備者の最大HPの1.4%を回復する。
【力の源】
与ダメージが3%上昇する。
【闘竜の怒り】
被ダメージを15%軽減する。
竜族、竜人族に対する与ダメージを15%増加、被ダメージを20%軽減する。




