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ボーナスチェスト―2

ひとまず手に入れたアイテムについての説明回的な話です。


次回、スキルの取得もさせようと思っていますので結構楽しくはなってくるかもです!


よろしくお願い致します!

 

「それじゃあ、Bから」


「ほいほー……。は!? まじ?」


 エルドの声を聞き呆けながら報酬のチェストを開いた瞬間、俺は目を見開いた。

 え、これ一番下のランクのチェストなんだよな?


「な、何が出たんですか?」


 コットは俺が驚いた事に驚きながら、言葉を待っている。


「……スキル書の上級」


 中級をすっ飛ばして、上級のスキル書を手に入れてしまったのだ。


 スキル書:上級のアイテム説明ページを見て、俺は更に驚いた。

 使用することで獲得出来るスキルポイントの加算値は、なんと10!


 ヤバい。これ一つで【錬成の心得:技】を取得する為の30ポイントまで、一気に詰め寄ることが出来るぞ。


「スキル書ですか! しかも上級! おめでとうございます!

 ソウキさんは当たりかもしれませんね。エルドさんはどうでしたか?」


 そうか。コットは俺と椿の三人とで、何回かリザードサイスを狩ってるから、スキル書は手に入れてるのか。


 だからスキル書なるアイテムが、俺達にとってどういう意味を持っているのかも知っている。


「俺は残念。ブロードソードだ。ハズレではないけど、当たりでもない。

 自分では装備できないし、ギルドに寄付かなー」


 まぁ、そんなもんだろう。

 ユニーク職業(クラス)はこれが悩みかもしれないな。

 せっかく手に入れたレア武器を、自分じゃ装備できないってやつ。俺は既に経験済みだ。


 そしてSランクまでのチェストを、俺達はひとつずつ、性能や効果、説明ページなんかを見ずに開けていった。


 Aランクのチェストから出てきたのは、英雄のバングルと、スキル書:最上級だった。


 おいおい、次は最上級なんて出ちまうのかよ。とりあえずこの辺は後回しだ。


 次、Sランク。

 Sランクのチェストの中にはクリムゾン・ブレイバー、クリムゾン・リング、【???】、アトラフィス・コート、の四つ。


 おい、【???】ってなんだ。

 って言いかけた瞬間、プレイングマニュアルが更新された。


『鑑定アイテムの獲得、おめでとうございます。


 鑑定アイテムは入手時に全て【???】と表示され、各都市に配置されている[鑑定人]にアイテムを鑑定してもらわなければ、何を手に入れたのかすら知る事が出来ません。

 また、使用する事も出来ません。


 鑑定アイテムの中身は、通常よりも強化された固有ドロップ装備の可能性が高いです。


 冒険をしていく中で鑑定アイテムを入れた場合は、積極的に鑑定する事をオススメします。』


 との事だ。クリムゾンなんとかってのが、なんとなく固有ドロップくさいな。


 ダメージボーナスチェストを開き終えた俺達は、コットも交えて参加ボーナスからHPボーナスまでのチェストを開いていった。


 エルドにもコットにも、何を引いたかまだ内緒にしておけと言ってはおいたが、コットがわかりやすく「おぉっ」なんて言うもんだから、良い装備を当てたっぽいな。


 俺だけに与えられた、オーバーキルボーナスの報酬チェスト。

 これを最後に二人の前で開く事ととして、オーバーキルボーナス以外のひと通りのチェストを全て開き終えた。


 スキル書の中級が二つ、上級と最上級が一つずつ。

 これだけでも正直、アトラフィ戦に参加した意味はあったな。


 素材アイテムである欠けた紅刃が三つと、加工アイテムと分類された、人造神機のコアってのも少し気になる。

 後で武器ショップや、アクセサリショップに少し顔を出してみるとしよう。


 そしてアトラフィス・コートのテキストの色は赤。

 しかも俺にはありがたい「服」系防具だった。


『カラミティグランド』には防具が二通りある。


 一つ目はRPGゲームなんかには必ずある、純粋な防具だ。

 身に着けたら着けた分だけ、そのキャラクターの防御力が上がるという、実に単純明快な重要装備アイテム。


 頭、胴体、腕、脚の四ヶ所に装備でき、同じ名前のシリーズ防具を三つ以上装備すれば、シリーズ装備ボーナスでスキルが発動するってのはこっちだ。


 それとは別枠となっている服・マント系防具。

 こっちはアウター、インナー、パンツ、の三種類と、マントの計四つの枠が用意されている。


 そんなに分ける必要あるのかと、気になっている部分であった服装備を一つ、ようやく手に入れる事が出来た。


【神機の鎧】

 斬撃属性と刺突属性のダメージを7%軽減する。


 アトラフィス・コートにはこんな装備限定スキルが付与されていた。うん、強い。流石は赤レア。


 恐らくだが、緑、青、紫、赤のレアリティがあり、テキストの色が赤に近づく程強い装備なんだろう。


 これはダメージボーナスチェストのテキストの色から、勝手に判断しただけだけどな。


 武器の方は赤レアと青レアが、それぞれ一つずつ手に入った。

 青レアはブロードソードで、赤レアのクリムゾン・ブレイバー。


 同じく赤レアのクリムゾン・リングは盾だった。

 残念ながらこの辺りは例に漏れず、俺には装備出来ない。

 セット装備でのボーナス効果があると信じて、これは後でテュリオスにやるとしよう。


 英雄のバングルは、紫レアのアクセサリ装備。


【力の源】

 与ダメージが3%上昇する。


 という装備限定スキルを持っていた。

 正直なところ、攻撃力が3%上がる程度では、あまり効果を感じにくいかもしれない。


それでも上位のスキル効果を持ったアクセサリ装備が手に入るまでは、ありがたく使わせて貰うとしよう。


「さて、俺は残すところオーバーキルボーナスだけとなったが……。二人はどうだった?」


「俺の当たりはアトラフィス・コートって赤レアと、兵士の胸当てっていう緑レアの防具だけかな? ちょっと装備してみる」


 メニューを操作し出したエルドの格好は、一瞬にして様変わりする。


「うぉぉ……。赤ぇ……」


 そこに居たのは、真っ赤なロングコートに身を包んだエルド。


「ちょっと、派手すぎ……?」


 目の届く範囲で、アトラフィス・コートを見回しながらそんな事を口にする。

 ド赤が似合う男ってのも、案外珍しいな。アバターキャラだけど。


「かっこいいと思いますよ?」


 まぁ、確かに。コットの言う通りだ。

 よく似合ってるとは思うし、装備された鉄製の胸当てもファンタジー感を出してくれている。


 しかし……。俺がこれを装備するのは、ちっと抵抗があるな。


「変ではないだろ。目立つけどな。コットの方はどうだった?」


 とりあえずエルドの方は、目ぼしいアイテムはいま身に着けた二つだけのようだ。

 俺は話をコットの方へと振ってやる。


「わたしは羽つきニットという、青い名前の防具でした! ……ど、どうでしょうか?」


 見ればコットはいつの間にか、黒いニット帽を被っていた。


 魔法少女感の薄れそうな防具の名前ではあるが、後頭部から生えている天使の翼のようなものが、何とかニット帽感を上手い具合に消してくれている。


 エルドもコットも、低級以外のスキル書を幾つか手に入れたらしい。

 やっぱ激戦だっただけあって、倒せた時の報酬が凄いな。エクストリームボスは。


 逃さず参加していきたいってモンだぜ。


「残るは一つだな。んじゃ、開けるぜ」


「さて、一体何が出るんだろうな」


「楽しみです」


 二人の言葉を聞いた所で、俺は残していたオーバーキルボーナスチェストを開いた。


「なるほど、ね。こいつはすげぇ」


 緑でも、青でも紫でも、赤でもない。

 多分これは、金色のレアリティなんだろう。

 そういう性能をしていた。いや、スキルを持っていた。


 俺はそれについてを二人に教えてやった。

 入手したアイテムの名は「アトラリアの法衣」。


『大英雄アトラリアが、旅の途中で着ていたとされる法衣。

 不思議な魔法を織り込まれた法衣には、身に着けている者の傷を少しずつ癒していく効果がある。』


 これが、アトラリアの法衣のアイテム説明ページにかかれていたテキストだった。

 このアウター装備に付与されたスキルも、テキストの内容に沿ったものとなっている。


【女神の息吹】

 装備している者のHPを、10秒毎に5%回復する。


 すげぇ強い。秒数換算ならば、機械天使の首飾りと合わせて十秒で十パーセントもHPを回復していってくれる。


 俺は迷わず、アトラリアの法衣を装備する事にした。






【結晶士】ソウキ:レベル9


 所持スキルポイント:13


 所持スキル:


【錬成の心得:Ⅰ】

 錬成した武器の耐久力を上げる。

 錬成武器を装備している間、僅かに攻撃力が上昇する。


【拳闘武器錬成】

 拳闘(ナックル)が錬成可能になる。


【マルチウェポン】

 錬成武器専用の特殊ショートカットが使用可能になる。


 装備限定スキル:


【機械天使の祈り】

 2秒間に1度、装備者の最大HPの1%を回復する。


【闘竜の怒り】

 被ダメージを15%軽減する。

 竜族、竜人族に対する与ダメージを15%増加、被ダメージを20%軽減する。


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