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考察

後書きにちょろちょろと。

 

「さて。今日はやる事が多い。一分一秒も無駄には出来ねぇな」


 翌日の正午前。

 昨日の仕事からソッコーで帰宅した俺は、風呂だけ済ませてさっさと寝た。


 適当にコンビニで昼食だけ買い、それを食べながらだいだい宅へと向かう。


 ゲームの為になんつう生活してんだ。と、自分でも少し笑いたくなる。


 車を走らせること十分と少し。

 だいだい宅に着いた俺は、みっちゃんと軽く会話をした後、だいだいの部屋へと向かった。


「……来たか。柏木」


 だいだいの部屋の戸を押し開くと、部屋の中にはだいだいの姿が。


「悪いな。邪魔するぜ」


「それは構わない。すまないな柏木。週末までは、共にログインする事は出来なさそうだ」


「そうか。イベントには参加出来そうか?」


「そっちについては問題無い。レベルの遅れを早い所、取り返さなければな」


「レベルなんて、あって無いようなモンだ。

 そこが、『カラミティグランド』の良いトコでもある。それよりだいだい。実はさ……」


 俺は、今俺がどんな状況にあるかというのを、事の始まりから細かくだいだいへと説明する事にした。


「……なるほど。兄妹の為のレコード、か」


「あぁ。お前が来られれば、もう少し気楽に攻略に挑めたんだけどな」


「すまない」


「仕事じゃ仕方ねぇよ。週末、思いっ切り暴れようぜ?」


「そうだな。週末を楽しみにしてるぞ、柏木」


 口を僅かに歪ませ、不敵な笑みを浮かべただいだい。


 俺はそうだが、だいだいにとっても、かつての旧友とゲームで遊ぶというのは、妙な懐かしさだったり思い出だったり、そんなのを感じられるものなんだろうかね。


「俺も楽しみだぜ。だいだい、まだ時間はあるか?」


「? 三十分程度ならあるぞ?」


「そんだけありゃ充分だ。まだ少し話したい事があるんだ」


「ほう。聞かせて貰おうか」


「『カラミティグランド』のプロリーグ、設立されると思うか?」


 エヴリデイ……須藤巧の口から明かされた、リーグ設立の話。

 今の所、エヴリデイからの追加の情報は来ていない。


 だからだいだいにも、下手な事は言えない。

 今の俺に出来るのは、こんな質問をだいだいに投げ掛ける位なものか。


「VRゲームがeスポーツへと流動しているタイトルは、少なくはない。

 だが、『カラミティグランド』は正式サービスが開始されてまだ間もない。

 リーグやクラブチームが設立されるとしても、もう少し先にはなるだろう」


「そう、か。そうだよな」


『カラミティグランド』は、オンラインゲームとしてはまだ一ヶ月と数日、正式サービスだけで言えば、十日も経っていない。


 だいだい……というよりは、大半の人間はだいだいと同じ意見しか持たないだろう。


「もし『カラミティグランド』が、リーグやクラブチームが設立される事自体を前提に作られていたとしたら、条件さえ整っていれば今の段階でもeスポーツ化する事は可能ではあるが……」


「どんな条件だ?」


「運営なり開発者、開発陣がeスポーツ業界との、太いパイプを持っている事。

 各クラブの運転資金、広告費用などを一挙に片付けられるだけの資金力を持っている事。

 試合を行う為の、専用の会場を所有している事。

 リーグ設立にあたり、効果的となる宣伝力を持った選手を抱えている事。

 これだけの条件が『カラミティグランド』サイドに揃っているとしたら、『カラミティグランド』のような知名度の低いゲームでも、即座にeスポーツ化する事は出来るだろう」


 めちゃくちゃ条件厳しいじゃねぇか。


(いや、待てよ……?)


 エヴリデイは、須藤巧は言った。


 ――そしてそこには、ディランも居る――。


 と。


「……条件、揃ってるかもしれねぇ」


 ディランを抱えているんだとしたら、『in world』を過去にやっていたプレイヤー達を一気に手繰り寄せるだけの、高い宣伝力にはなるだろう。


「何?」


「詳しい事は、週末飯でも行く時にゆっくり話す。とりあえず、俺は向こうに行ってくるよ」


 一度、頭の中にある情報を整理してからだいだいと話したいしな。

 それまでに、須藤からの情報提供もあるかもしれねぇ。


 一旦はここで話の区切りとして、俺はだいだいとの話を切り上げる方へと流れを持っていく。


「あぁ。楽しんでこい、ソウキ」


 今の呼び方はわざとだな。ったく。コイツも好き者だな。


「っはは。言ってら」


 ソファから立ち上がり、俺はUPCの元へと向かった。


「よぅアイナ。よろしく頼むぜ」


「おはようございます。本日も宜しくお願い致します」


 昔やったロボアクションゲームに、ロボットに内蔵されたAIが、操縦者である主人公に恋愛感情に似た何かを覚えてしまう、みたいなゲームがあった気がする。


 アイナとコミュニケーションを交わす内に、この無機質な声や返答に変化でも現れたりしたら、結構面白いかもな。


「んま、普通に考えてねぇよなそんなの。

 アイナ、『カラミティグランド』を起動してくれ」


 UPCへと腰掛け、俺はアイナ経由で『カラミティグランド』を起動する。


「畏まりました。『カラミティグランド』、起動します」


 さて。気合いを入れて行くとしますかね!


セルバンテスさんの方へと投稿しようと思っていたのですが、期日の時間を過ぎてしまっていた為、もう少し寝かせておく事にしました。


一応、一章は編集しようとは思ってますが、この分だとやらない可能性は高いです。笑


後は、ちょっとした告知ですが、「クリスタル・ブレイド」の続編と、この続編に繋がるちょっとした小話のようなものを思い付いてしまったので、「クリスタル・ブレイド」はより長くなりそうです。笑


ですが、この続編の為に今作の全体の尺が短くなりますので宜しくお願い致します。


続編の方では、VRゲームジャンルとしてはあまり見かけない作風になるかもしれません(気のせいだったらごめんなさい)。


ここ数話、各キャラとの会話だけで終わってしまっていて展開に動きが無くて申し訳ないのですが、7章は「クリスタル・ブレイド」の中では結構大事な章となるので、お付き合い下されば嬉しいです。


続編、小話共に少しずつ書き始めておりますので、副タイトルであるソウキがギルドを作って完結となったと同時に、どちらかを投稿していきたいと思っております。


なかなかお仕事も忙しく、更新出来ない日が多くなってしまってはおりますが、モチベーションは高くありますので、応援して下されば幸いです。


長くはなりましたが、今後も頑張って更新していきますので、ブックマークや評価、感想や質問等々、投げ掛けて下されば励みになります!


それでは、今後とも「クリスタル・ブレイド」を宜しくお願い致します!


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