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魔王様の暇つぶし。  作者: 佐能 遥歩
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魔王様は暇人。

 どうも、魔王です。


魔王になって数千年、私は暇すぎて困っています。


私が勇者に倒され、回復している間魔界の民に不自由な暮らしをさせぬために優秀な部下を育てた結果…やることがなくなってしまった!!


本来なら私がするはずの仕事を部下達が完璧にこなしてくれるおかげで王座に座ってるだけが仕事になっているぞ!!こんな状態がもう二百年は続いている気がする!


ていうか、勇者がこないのは何故?!二百年前に戦った勇者以降、私に戦いを申し込む者がいなくなった!勇者と魔王が戦うのって、もう一種のイベントのはずだろ??


領土を争って戦っていた時期もあったがそれは私が生まれる前の話だ、初代魔王の時代はそうだったらしいが…先代から私の代にかけてはもう…恒例行事??ずっと続いてきたから~…みたいな?


戦う理由はもうないが、人間には多少の利益があるはず。戦いに勝てば宝が貰えるし魔界の薬草や秘薬、名誉、富だって手に入る。


私は強い者と戦うのが好きで、勇者がくるのをいつも楽しみにしていた…だが勇者は現れない。



魔王である私、エルド・シュバルツィアー・ルドベウトは楽しいことが好きで退屈なことが嫌いだ!王としての仕事は部下達が優秀すぎてやることがない!勇者との戦いも、勇者が来なければできないではないか!





「暇すぎるので人間に化けて勇者の卵達を観察しよう!」






暇を持て余した暇人魔王は人間界で暇つぶしをする。

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