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「好き。」
「えっ」
「え!」
「え?」
「え?」
「なんで妃が聞き返してんの」
そう言って、春くんは声を荒げて笑い出した。
自分でも、今口にしたのは現実なのか
よくわからない。
夢?夢ならそうであってほしい。
ぽろりと告白なんて・・・
「好き、って俺を?」
笑いの波が収まったのか、目尻に涙をためたまま
少し、真剣な表情で私を見た。
「え、あーあの、その、なんと言いますか・・・
今のは、思わず口から出てしまったと言いますか・・・」
ごにょごにょと、言葉が尻すぼみになっていく。
「俺も好きだよ。」
「え!は?え!?」
「ん?」
若干、面白そうに笑いながら聞き返す、彼。
「す、好きって・・・あの、どういう意味で・・・?」
「もし、妃のさっきの言葉が恋愛対象としての、俺への気持ちなら
その返事、かな?」
「それは・・・」
夢、なのかな。
私は今、都合の良い、夢を見てるのかな。
「妃は、俺を好きですか?」
「・・・恋愛対象として、好き・・・です。」
顔が見れなくて、真っ赤な顔を両手で隠した。
「ふふっ嬉しい。」
そのまま、春くんが抱き寄せる。
ますます、心臓の鼓動が大きくなって
顔と身体が熱を帯びた。
もう、また好きがあふれちゃう。




