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Youth love story  作者: 桜桃
20/25





「春くん、イカ焼き食べよう!あ、でもチョコバナナも捨てがたい・・・

 あ、綿あめ!あ、たこ焼き!!」


「ちょ、ちょっと落ち着けって。以外に食いしん坊なんだな。」


「あ・・・」



つい、いつも通りになってしまった。


引いたかな?


食い意地が張ったやつだ、とか思っちゃったかな。




「ふふっ、そんな見るからに落ち込まなくても、引いてないよ。

 いっぱい食べる子、俺好きだもん。」



俺、好きだもん。

俺好きだもん。

俺好き・・・



そういう意味じゃない、ってわかってても

ドキドキと胸が高鳴ってしまう。




「食べ物は逃げていかないからさ、

 一個ずつ回ってこう?」


「うん!」


「んじゃ、まずはイカ焼きからだな。」













春くんは、本当に全部回ってくれた。


量が多いかな?と思いつつ、ぺろりと平らげてしまう。


春くんは小食なようで、ニコニコしながら私が食べるのを見ているから

気恥ずかしくて、開ける口もだんだんと小さくなってしまった。


その度に春くんは くふくふと笑って

「いつも通り食べなよ。」と言うもんだから

いつも大口で食べているのかと、自覚がなかった自分にまた真っ赤になって

ますます口を閉じてしまった。




「お、ヨーヨーつりじゃん。」


「懐かしい・・・小さい頃はよくやったなぁ。」


「妃、やりたい?」


「うん、やりたい。」




と、言ったはいいものの

一つもとることができないまま、終わってしまった。



「うう~~小さい頃から、できたことないんだよね。

 いっつも、健太くんにとってもらってた。」



そう漏らすと、若干むっとした春くんが

お金を払って、一発で4つとってしまった。



「春くんすごい!!4つもとった人、初めてみた!!」


「これくらい、朝飯前よっ」



まだ紙は切れていないのに、隣の女の子に渡して

4つのヨーヨーを掲げた。


「ちょうど4つだし、あいつらにもあげるべ。」


「うんっそうだね。」



真っ赤なヨーヨーをもらって、パンパンとはじいた。






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