第二十三章終了時・登場人物紹介
スズカゼ・クレハ[涼風 暮葉](第三街領主・伯爵)
シャガル王国へ謝罪の為に訪れるも、王族の一件に巻き込まれてしまう。
しかしいつも通りというか流石というか、ただ巻き込まれるだけでは終わらず自分から突っ込んでいくことに。
周囲を混乱させつつ事態を収束させていくも、自身の仲間を信じる心を試させられる出来事が発生する。
だが、スズカゼはデイジーの反逆という事実を突き付けられても決して彼女を疑ったりはしなかった。
シャークはそれを依存だと称したが、スズカゼが彼の言葉を否定することはなかった。
仲間を信じ、仲間を庇う彼女のそれは確かにシャークの言う通り、最早、依存なのかも知れない。
デイジー・シャルダ(王国騎士団・第三街領主護衛)
忠実であり誠実である彼女だが、今回はその身に疑いをかけられることに。
ツバメを殺そうとした彼女は彼女ではないとスズカゼ及びスモークの証言によって無実となったが、いったい誰が彼女を陥れようとし、ツバメを殺そうとしたかは不明である。
彼女自身、何が起こっているのか理解出来ておらず、事態は認識外で収束した。
誰が彼女の姿を借り、或いは誰が彼女を陥れようとしたのかは不明である。
しかし、それが全くの無関係であるかどうかは、怪しいところだ。
サラ・リリレント(王国騎士団・第三街領主護衛)
今回の一件の中、デイジー同様全てが意識外で終結を見せる。
デッドを狙撃したことでさえ、モミジの命令がなければ有り得なかった事だ。
無論、全ての騒動を知った彼女はデイジーを案じており、何も無かった事に安堵していた。
無論、彼女でさえ全ての事態を把握している訳ではない。
それでも、なお。
何かが起きるであろう予感だけは、その胸に宿っているのは間違いないだろう。
スモーク(白き濃煙・隊長)
シャークから名前を与えられ、その名を無名の隊長からスモークとなる。
戦闘力もさることながら情報力、判断力も老齢に相応しい熟練さを持つ。
然れど、それだけの熟練度を持ち得ようと、デイジーの姿をした何者かに勝利することは出来なかった。
彼曰く油断も実力という事だが、そこでふて腐れない辺りは流石の老練さと言った所か。
結局、彼も致命傷とは言え起き上がれるまで回復した為、デイジーの無罪を証明することに。
致命傷で起き上がるという言葉の違和感が凄いが、全身を文字通り筋肉で覆い尽くした彼からすれば何と言う事はないのかも知れない。
タヌキバ(傭兵・白き濃煙・獣人)
今回の一件の中、彼女はモミジを支えると共に隊長の手当に専念していた。
元より医術知識がある程度だったが、サウズ王国襲撃時から現在に到るまでかなり知識量が増えているように思える。
元より無茶を地で通すスモークには苦労させられていたが、最近はそれに付いていくのにも慣れたようだ。もっと無茶な人間を見れば尚更である。
スズカゼ達が去った後はもう安心だとキツネビとモミジやツバメと共に茶席に着くが、これから嵐のような行政作業が待っていることを彼女は知らない。
キツネビ(傭兵・白き濃煙・獣人)
スモークと共にツバメを捜索し、発見、保護。
その後、彼女を護衛しながら王城へ戻ることに。
結果として今回の一件では余り表舞台に出なかった彼女だが、その実力は後の行政活動で発揮されることになる。
戦闘能力は白き濃煙の中でスモークに次ぐが事務能力では最も優れているため、モミジも大いに助かったんだとか。
因みにタヌキバは脱走したシャークの代わりに延々と判子を押す作業を受け持たされたらしい。
シャーク(シャガル王国・国王)
四大国が一国、シャガル王国の王にしてモミジ、ツバメの兄。
戦闘力は決して高くなく、その政治的能力も決して高くない。
しかし己の英断と先代の残した者もあって、四大国の一国が王として君臨している。
仕事をサボってサーフィンに行くのが趣味というどうしようもない男だが、その気質は間違いなく一国の王のものだ。
今回の一件では迷うことなく国よりも妹を取り、己の身を案ずることもなく敵の本拠地へと乗り込んでいく始末。
何処かスズカゼに近しい無謀さを持つ彼も、彼女に借りを作ったことで胃を痛めているらしい。
尤も、さらに胃を痛めるであろうこれからの事を考えれば多少は安らぐというものだが。
モミジ(シャガル王国・国王側近・第一王女)
シャガル王国第一王女にしてシャークが妹、ツバメが姉。
彼女は何も知らず愚王の娘として育ち、今まで生きてきた。
過去には貴族達の非難に晒され民衆には石を投げられたが、兄であるシャークの存在や自身の活躍もあって国が落ち着いた矢先の出来事。
彼女にとって家族とはただ王族の中の存在だけだった。
然れどツバメとデッドという新たな存在は、如何に彼女へ衝撃を与えただろう。
決して計り知れぬ砂上の楼閣。一粒一粒と砂を詰む彼女がこれから彼等とどう向き合っていくのかは誰も知る由などないだろう。
今後の行政で一番行うことになる仕事が脱走した国王の捕縛などということも、知る由がないだろう。
ツバメ(シャガル王国・国王側近・第二王女・混血)
シャークの妹にしてモミジの妹、シャガル王国第二王女となった彼女。
先代の愚王が己の姿を誤認させるために手を出した女性達が一人。
ツバメは召使いであった獣人の子であり、世にも珍しい人間と獣人の混血であった。
シャークはツバメの存在を国家間の火種になることを恐れて公表しなかったが、それが何よりの争いの元となってしまう。
結果、今回の一件の中で彼女はデッドの要望もあって正式に第二王女として発表されることに。
それが原因で凄まじい量の行政をこなすことになるが、シャークとモミジは何ら気にする様子はないようだ。
ただ偶にシャークが脱走するのが気掛かりだが癖と言えばそれまでなので、何ら問題はないらしい。
因みに脱走するのが癖の国王はどうなのかという疑問は既にこの国では死滅している。
デッド・アウト(シャガル王国貧困街ボス・混血)
貧困街の長として君臨する彼だが、デッド・アウトは本名ではない。
シャークが王の通名を受け継いだように、彼もまた王家を出た時に自身の名を捨てたのだ。
また、彼が黒い色眼鏡をしているのは自身の混血の証である獣の瞳を隠すためである。
ツバメと違って獣の血が薄い彼は色眼鏡だけで充分人として誤魔化せるのだ。
故に今まで獣人の身体能力を人間の物と偽って力を誇示し、貧困街を締めて来れた。
それを暴露した上でも彼に敵う者が居るはずなどないし、築き上げてきた信頼は確固たる物であり、崩れるはずはない。
何かと言って今回の一件で最も強かだったのは彼だろう。
尤も、さしもの彼も国王の脱走所に貧困街奥地が追加されるとは夢にも思っていなかっただろうが。
前章の登場人物紹介で戦闘を多くすると言ったな? アレは嘘だ。
いやホント書きたかったんですが、どうにも……。主人公が砲弾並の弾丸を素手で受け止めるようになっちゃった……。
今回の話は偽デイジー(?)以外は南国主体でした。
本編の物語上、ここで八割ぐらい。物語上では、ね?
まぁ、そろそろ物語も動き出す頃です。前から言ってる気がする、これ。
さてこれはこれとして話を上手投げ!! 相撲取って腰をやった事があります!!
現在執筆時、お気に入り登録505件! 総合pt 1,282!!
累計ユニーク95,178!!
前も言いましたけど伸び率どうなってんのコレ。
お気に入り登録五百件超えたし、そろそろ累計ユニークも十万超えますぞ……。
……うん、感謝通り越して不安しかねぇなコレ。兎も角、皆様への感謝を忘れずモグモグ続けて行きますので、皆様からの生暖かい視線をビタミンに頑張っていきたいと思います。
あと編集君にもいつもながらに感謝を。
南国は編集君お気に入りのお話でした。何でも今まで馬鹿にされてた奴が活躍するのって格好良くね? だとか。
因みに今回、その立場なのは先代の王です。民衆からは愚王と罵られていたけれど、実際は一番国を憂いていたという点がドストライクだったんだとか。
カワイイ女の子よりカッコイイ男って、もしかして君そういう趣味だったり……。
「俺はノーマルだしフタ〇リ好きに言われたかねぇわ」by初恋はお金の鳴る音だった編集君




