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獣人の姫  作者: MTL2
 
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第二十二章終了時・登場人物紹介

スズカゼ・クレハ[涼風 暮葉](第三街領主・伯爵)


ジュニアと別れを決し、また一つ成長の道を歩む。

己の子という存在を得た彼女だからこそ、そして、その子を手放した彼女だからこそ。

再び仲間という重要性を痛感し、心に留めるようになった。

最後の拳撃がモッコフを城壁に叩き付けた、その意味は言うまでもないだろう。

彼女の心にある仲間という存在の重要性は、より昇華されていく。

その心を支え、背を押すほどに。



ゼル・デビット(サウズ王国騎士団長・男爵)


少女の成長に反し、その苦労を背負う男。

覚悟はあれど、やはり胃を痛めるのは彼の役目なのかも知れない。

また、メイドが傷付けられたと知った後の彼は悪鬼羅刹が如き働きを見せていた。

大切な仲間が心を支える存在であるのは少女でなくとも、同様なのだろう。

尤も、その怒りは全てを知らなかった彼女の比ではないだろうが。



リドラ・ハードマン(鑑定士・子爵・元聖死の司書スレイデス・ライブリアン元解析者ハードマン


師匠より譲り受けたジュニアの生態を解析し、傷の治療薬を大量に生産。

いつも通り裏方に徹した彼だが、微かながらに罪悪感を思うところもあっただろう。

仕方ないとは言え、ジュニアを追い出す要因を作ったことに、だ。

罪滅ぼしと言わんばかりにハドリーとメイドの傷を癒やす薬をほぼ無償で解放したがーーー……、それでも、その罪悪感が薄れることはなかった。

ただ、全て吹っ切った少女の笑顔は、僅かながらに彼を癒やすことになるだろう。



メイド(メイド)


ハドリーと共にゼル邸宅を修復するための買い付けに行く中、浮浪者の凶弾に襲われる。

奇しくもハドリーによって軽傷として終わったが、命の危険に晒された事に変わりはない。

その事実はゼル達を怒らせるには充分なものであったのは間違いないだろう。

また、事後の手当としてハドリーに付きっ切りであった彼女だが、例の唐変木による反応からして家庭内強さは最強であるようだ。

今度はゼルに習った護身術でハドリーを守りたいと言っているが、今言うと別の意味にしか聞こえない。



ジェイド・ネイガー(獣人・闇月)


ゼルと同じくして、憎悪に似た怒りを持った彼。

確実にモッコフを仕留める気でいたようだが、スズカゼの意思により怒りを呑み込む。

ただ彼の殺意がモッコフという獣人と対峙した時、彼の全身を縛り付けるほどに研ぎ澄まされていたのは言うまでもない。

また、彼はゼルよりスズカゼの慰めを任された。

ゼルが何を持ってして嘗て世に背いていた闇月にそれを願ったのかは定かではない。

然れど、その意味は必ず、あるのだろう。



ハドリー・シャリア(獣人)


メイドと共に凶弾に襲われるも、その身をもって彼女を守る。

よってメイドより重傷を負い、羽を弾丸で貫かれたが、直後の応急処置もあってどうにか一命を取り留め、今ではゼル邸宅でメイドの介抱を受けているようだ。

とは言え、彼女からするとジェイドの反応の方が精神的に痛手を負ったようだが。

尤も、仲間を守り傷を負った彼女をジェイドが悪く思っている訳ではない。

この唐変木が良く思っているかどうかは、まぁ、定かではないが。



デイジー・シャルダ(王国騎士団・第三街領主護衛)


第三街を守る騎士である彼女は今回の騒ぎでも足忙しく動き回り、無差別爆弾の撤去などに翻弄したようだ。

城門で警備を行っていた後にそんなことを言われたのだがら、まぁ、堪ったものではないだろう。

とは言え、その忙しさも自分で選んだ道だと翻弄する辺り、彼女も随分生真面目で苦労する性分なのだろう。



サラ・リリレント(王国騎士団・第三街領主護衛)


デイジーと同じく、街を翻弄し爆弾の撤去を行っていた彼女。

しかし最後、国外でモッコフを追い詰めたときだけはその立場は違っていた。

彼女の銃口は確かにその者に向けられており、確実に逃げ道を防いでいた。

万が一、その場でスズカゼが彼を逃がすようであれば、団長の命令通り一発の銃弾がモッコフの頭を撃ち抜いた事だろう。

尤も、サラはスズカゼを信頼しており、銃口こそ向けていたが、その引き金に指は掛けられていなかったようだが。



ファナ・パールズ(王城守護部隊副隊長・第三街領主護衛・魔術師)


今回の一件の最中、ゼル邸宅の火災に対して真っ先に違和感を抱く。

常に炎を操る彼女であるからこそ、その異常性に目を向けざるを得なかったのだろう。

その後は獣人という事もあってか、モッコフを真っ先に殺そうとしたが、ゼルの要請とバルドの命令もあって仕方なく爆弾の撤去へ。

無事全てを撤去し終わった後、モッコフが殺害ではなく捕縛されたと知って舌打ちする辺り、随分と彼女らしいだろう。



バルド・ローゼフォン(王城守護部隊長・武器召喚士)


ゼル邸宅の炎上に際してファナに行動を命ず。

その後は王城の警備と第一街の警護に回っていた。

そんなバルドだが、もしもモッコフが王城に訪ねて着たとき彼が居たならば、今回の一件は起こらなかっただろう。

その場で死んだ者が後に己の手で影響を及ぼすのは不可能だからである。

そう言った点ではモッコフもある意味で幸運だったのかも知れない。



メイアウス・サウズ・ベルフィゼア(サウズ王国女王・四天災者[魔創])


今回の一件に際し、自身に無礼を働いたモッコフを秘密裏に消すべく、メタルとデューに依頼を出す。

結果として消すことにはならなかったが、あくまでスズカゼの顔を立てるという事で一件落着したようだ。

因みに彼女がモッコフを消そうとしたのは自身の立場と威厳を守る為であり、決して私怨的な物が全てではない。

尤も、モッコフの無礼さに怒り心頭し、その場で滅ぼさなかったのは奇跡だと王城守護部隊各員が口を揃えていたんだとか。



ナーゾル・パクラーダ(大臣・公爵)


メイアウス女王へ無礼を行ったモッコフを消すべく、秘密裏に依頼を出す手続きを行った張本人。

尤も、本人からすれば憎き獣人を殺せることもあって、いつもの面倒な事務作業が今回ばかりは気楽に感じられたんだとか。

ただ、その喧騒を巻き起こす種がスズカゼと知れた時点でいつも通り表情に靄が掛かったのは必然だろう。



メタル(放浪者)


メイアウスから秘密裏の依頼を受けるも、完全に秘密裏という事を無視した人物。

尤も、一応はきちんと任務を果たし町中に仕掛けられた爆弾の発見、モッコフを追い詰めるまでに至った。

本人としては大して動いたつもりはないのだろうが、むしろ大変なのはその後のドラゴンの扱いだろう。

ジュニアをイトーの元に届けるのは彼の仕事であり、その道中に数多の火炎が彼を襲ったのは言うまでもない。



ジュニア(ドラゴン)


スズカゼの子にして、今回の騒動の根幹。

然れどジュニア自身はそんな事を知る由もなく、ただ親と別れるばかりの悲しき日となった。

ジュニアからすればスズカゼという親は良い親であり、愛すべき存在だったのだろう。

ただ、それと別れなければならない彼女の悲壮と苦痛はドラゴンである彼にも、充分に伝わったようだ。

故にジュニアは親の元から去りゆく時、決して振り返りはしなかった。

イトーという見知らぬ女性の元に預けられた時にも、また。



デュー・ラハン(ギルド登録パーティー・冥霊・魔剣士)


メタルと共に秘密裏の依頼を受けた彼は持ち前の経験則で調査を行うも、実際は戦闘専門の為に余り役に立てなかったようだ。

ただ、浮浪者を拷問したことによって得た情報だけは大いに役立っただろう。

また、スズカゼの意思によりモッコフを収容するべくギルドの大牢獄に放り込む手続きをしたのも彼である。

韋駄天に問われたように未だギルドへ戻るつもりのない彼だが、何が目的なのかは不明だ。

尤も、相方の行方と自身の貯金の行方も不明なのだが。



韋駄天(ギルド登録パーティー・韋駄天)


モッコフの受け渡しに際しサウズ王国付近を訪れる。

デューとギルドの近況に話し合った後、彼はモッコフを樽にブチ込んでギルドまで走って行ったようだ。

無論、樽に入れて運んだのは嫌がらせの一環である。本来ならば獣車を傭うが、そんな事はせず思いっ切り揺らしながら死なない程度に乱雑な運送をして欲しいという、とある騎士からの依頼ありきだったり。

無論、韋駄天がそんな面白そうなことを断るはずもなく。

東から中央に掛けての道で悲鳴を上げる樽が運ばれるという噂が出て来たのは別の話。



ヨーラ・クッドンラー(ベルルーク国・中佐・拳闘士)


モミジと共に買い物を楽しんでいる最中、メタル達に遭遇する。

その場で浮浪者による襲撃を受け、自ら騒動へ飛び込むことに。

結局、その戦闘力を持ってモッコフの私隊を全滅させるという活躍を見せた。

本人は大して手応えのない、ただの一件と見ているようだが、端からすれば相当な事だろう。



モミジ(シャガル王国・第一王女・国王側近)


ヨーラと共に買い物中、浮浪者の襲撃を受ける。

本来ならばその場で撤退するはずが、ヨーラに付き合って共に件へ乗り込むことに。

本来的に彼女は政治専門であり、戦闘力は余り高くない。

それでも一片の兵士に比べれば実力はあるがーーー……、彼女にも簡単に伸されたモッコフの私隊の練度は随分低かったようだ。

尤も、モミジ自身もその練度の低さに呆れるばかりだったのだが。



隊長(白き濃煙(ヘビー・スモーカー)・隊長)


第三街の食事処[獣椎]で食事中、表の騒音を聞いて撃ち落とされたハドリーとメイド、彼女達を囲む浮浪者を発見する。

見知った顔を前に彼は一瞬で浮浪者達を撃退し、捕縛。

即座にハドリーとメイドを手当てするよう、タヌキバに指示。

そして自分はキツネビと共に浮浪者達をゼル邸宅の地下へ放り込みに行くという、迅速な行動を見せた。

彼の迅速な行動があってこそ、ハドリーとメイドの無事があったと言っても良いだろう。



タヌキバ(傭兵・白き濃煙(ヘビー・スモーカー)・獣人)


食事処[獣椎]で食事をしていた所、騒音により飛び出した隊長とキツネビに置き去りにされる。

急いで会計を済まし出て行った彼女が目にしたのは瓦礫の上に転がるハドリーとメイドだった。

結果、彼女は急ぎ応急手当を行い、二人は大事には至らなかったようだ。

尤も、会計時に見た隊長の財布は大事に至っていたのだが。

これからはもっと節約しようと心に決めたタヌキバであった。


キツネビ(傭兵・白き濃煙(ヘビー・スモーカー)・獣人)


隊長と共に外に出た彼女は、隊長の仲間を伸された浮浪者に襲い掛かられるも魔法石の仕込まれた扇子による魔術で容易く撃退。

その後、にこやかに彼等を縛り上げるキツネビは明らかに楽しそうだった。



モッコフ・バルバンチーナ(商売人・詐欺師・獣人)


自称(・・)商業人にして自称(・・)交渉人の詐欺師、モッコフ。

今回の騒動の発端にして根幹であり、彼という悪い意味で傲慢にして不遜な男のせいで様々な人々が被害に遭った。

口先と簡易な脅しだけで様々な国から金を吸い取ってきた彼は、今回、大国で大仕事という意気込みでやってきたのだろう。だが、如何せん相手が悪かった。

結果としては自身の全てを失い、大牢獄に投獄されるハメに。

尤も、それは自業自得だろう。

彼に動かされた事により、浮浪者の間で幾つか武器が出回ったようだが、騎士団の活躍もあってそれらは全て回収、破棄されたらしい。

ただ、その武器も暫くすれば使い物にならなくなるような安物で、如何にモッコフという獣人が他を利用しようとしていたかが解る結末となった。

その張本人は今頃、荒野で大変な目に遭っているだろうと思えば、まぁ、多少は胸のつかえも取れるというものだろう。



今回は結構短め。ドラゴンであるジュニアとの別れ話でした。

一応注釈しておきますが、スズカゼはきちんと決別していますので引き摺っては居ません。ちょっと気落ちはしてますけどね。

編集君からやたらとモッコフを殺さないのかと言われましたが、まぁ、不殺の誓いをした以上はこうするのが妥当かな、と。

尤も、ゼルは不殺の誓いと仲間を思う彼女の気持ちにある矛盾を通して、非常に不安になっているようですが。

内面描写が多かったので、次回はもっと戦闘多くしたい……。取り敢えず人質取らせて爆弾仕掛けますか。

…………はい、冗談です。


んでもって話題はフリーズアップユアハンド! 英語は苦手!!

現在執筆時、お気に入り登録452件! 総合pt 1,155!!

累計ユニーク88,761!!

……何か最近、この伸びが怖くなってきました。白昼夢? 白昼夢なの?

この恐れで大地を虫が進軍する勢いですよ。私、節足動物って苦手なんですよね。

とにもかくにも、これからもワサワサ続けて行きますので、皆様の生暖かい視線を葉緑体に頑張っていきたいと思います!!


して、毎度毎度だけど恒例の編集君にも感謝を。

苛つくのは解る。モッコフ書いてる間は私もイライラしてた。

けど言わせて欲しい。サラッとメールのタイトルを『モッコフへ』とかにするの止めてくれない? 確かに性格入ったけどさ。


「だったら食中毒中の俺に編集回してくんじゃねぇ」by執筆時、食中毒だったけど頑張った編集

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