第七章終了時・登場人物紹介
スズカゼ・クレハ[涼風 暮葉](第三街領主・伯爵)
貴族のパーティーに招待されて華美な恰好で参加したものの、大臣にハドリーを侮辱されたが為に蹴り飛ばすという、とんでもない暴挙をやらかす。
本来ならその場で大騒ぎとなっていたのだろうが、[黒夜]の乱入により有耶無耶となった。
だが、その[黒夜]と[八咫烏]により狙撃され、瀕死の状態となる。
現在は[霊魂化]により、どうにか保っている状態だがこのままでは永くは無いようだ。
彼女を救うには魔力を使用せず、人間体を回復させなければならない。
その為には[森の魔女]に会いに行かなければならないそうだが、果たして。
ゼル・デビット(サウズ王国騎士団長・男爵)
今回の一件では[黒夜]の殲滅に当たっていた。
実力共々問題は無かったが、スズカゼを守る事は出来なかった。
また、貴族間でも獣人擁護派の筆頭的存在である彼は肩身の狭い思いをしているようで、今回のパーティーでも挨拶回りに翻弄していたようだ。
因みに今回の[森の魔女]へ会いに行くことを提案したのは彼であり、面識があるようだ。
だが、言葉からしても会うことは困難なようだがーーー……?
リドラ・ハードマン(鑑定士・子爵)
スズカゼ達と共にパーティーに出席し[黒夜]の襲撃時には避難誘導を率先して行っていた。
また、避難先の地下で喚き立てる大臣を殴り飛ばすなど、思い切った行動も見せている。
本人曰く反省はしていないし後悔もしていない、とのこと。
尤も、彼のそんな行動の裏には少なからず親友である騎士団長や彼の家に住まう少女の姿が影響していたのは間違いないだろう。
ジェイド・ネイガー(獣人・闇月)
[黒闇]に対して闇月の技術を解放し戦闘を行い、ゼル達ですら取り逃がす者達を一瞬で葬り去った。
その実力は四国対戦で名を馳せている時点で言うまでも無いだろう。
本人は相手の命を無慈悲に斬り殺すこの技を好いておらず、大戦終了と同時に封印したようだ。
今回の一件で再び使ってしまった力について悩んでいたが、ハドリーと言葉を交わすことで軽くなったらしい。
とは言え、未だそれが消えたわけではない。
彼がこれから自らの力とどう向き合っていくのか。
それは、彼自身も知るところではないだろう。
ハドリー・シャリア(獣人)
メタルに巻き込まれパーティー会場に連れてこられた憐れな人物その一。
大臣にワインを浴びせられるわ襲撃に巻き込まれるわと散々だった。
だが、彼女も場と立場を弁え屈辱にも耐えている辺り、自己犠牲ながらも冷静な人物な事に間違いはないだろう。
まぁ、それも我慢ならなかったスズカゼとリドラによってぶち壊された訳だが。
そんな彼女だが、今回の一件での感情もスズカゼへの心配で全て吹き飛んでしまったらしい。
尤も、スズカゼとリドラに対する感謝の意と少しだけの爽快感は未だ彼女の中に残って居るのだが。
バルド・ローゼフォン(王城守護部隊長・武器召喚士)
[黒夜]の襲撃に対応した後、王城守護部隊と王国騎士団を統率。
残党狩りに乗り出し、その責務を全うした。
フレースに対する捜索部隊も率いて日夜捜索を行っているようだが、成果は芳しくないらしい。
しかし、結局のところ、メタルに森の魔女捜索の指令を下された翌日、その捜索命令は打ち切られたようだ。
ファナ・パールズ(王城守護部隊副隊長・第三街領主護衛・魔術師)
パーティーへの襲撃に対し、彼女は応戦せずフレース・ベルグーンに対応すべく荒野の中を駆け巡り、彼女と戦闘。
だが[黒夜]による乱入やジェイドによる干渉により、特に大きな戦闘は見せなかった。
とは言え、彼女もその後は後始末や報告などにせわしく動き回っていたようだ。
そして、彼女も少なからずスズカゼの容態に関しては話を集めているらしい。
得に心配している様子は見せていないそうだが、彼女もそれなりに心配していると言う事だろう。
ナーゾル・パクラーダ(大臣・公爵)
獣人否定派の筆頭とも言える人物。
その獣人嫌いは筋金入りで、公衆の場だというのにハドリーにワインを浴びせ掛けるほどだ。
だが、その報いはスズカゼによる制裁とリドラの一撃だった訳で。
彼自身も大臣という立場上、経済面などの腕は非常に優秀故に公爵の地位を持ち、大凡の行為も許されてはいる。
尤も、彼の行為は貴族内でも少なからず行き過ぎだと認知されているようだが。
メイアウス・サウズ・ベルフィゼア(サウズ王国女王・四天災者[魔創])
今回の戦闘には大きな介入はせず、傍観に近い立ち位置に居た。
白煙を消し去るなどのある程度の協力は見せたが、彼女からすれば[黒夜]の襲撃は屋内に飛び入ってきた羽虫程度のそれでしかなかったようだ。
尤も、スズカゼが狙撃された時に[黒夜]の残党を一掃したのは彼女だった。
[黒夜]の残党は再生能力持ちの仲間が他を庇って撤退したが、一瞬で肉塊にされたようだ。
メイアは外へ逃げた彼等を追うことはしなかったが、それは闇夜に浮かぶ月が紅色を照らしていたからかも知れない。
メタル(放浪者)
ゼルに護衛として傭われ、ハドリーとデューに協力を仰いだ人物。
護衛としてスズカゼを狙撃から逃がすなど、ある程度の役目は全うしたのだがフレースの能力を見抜くには至らず、結局は彼女を守りきれなかった。
その後はスズカゼを庇って負傷した足を治療しつつも、メイアに命じられた森の魔女探索の為に準備を整えているようだ。
因みに彼が王城の廊下で[黒夜]の一人に放ったのは、彼が野宿に使用する様々な道具であり、後に回収したらしい。
デュー・ラハン(ギルド登録パーティー・冥霊・魔剣士)
メタルに巻き込まれパーティー会場に連れてこられた憐れな人物その二。
本人の戦闘力や情報力は高く、今回の一件でも大いに活躍した。
とは言え、その活躍はあくまで襲撃時とメタルを通しての情報だったので、表立った成果は上げられていない。
また、フレースの魔法を知っていながらスズカゼを撃たせた事に対する後悔を未だ引き摺っているらしく、メタルには謝罪の言葉を述べていたらしい。
そんな彼だが戦闘力は非常に高く、ギルド指折りと称されるだけの事はあるようだ。
フレース・ベルグーン(ギルド登録パーティー・八咫烏・狙撃者)
ギルド登録パーティー[八咫烏]を名乗る人物。
[八咫烏]は複数ではなく彼女一人の構成となっているのだ。
その彼女、フレースは狙撃者であり、弾丸の軌道を操作する魔法を使用する。
その為、非常に暗殺向きで今回の一件も依頼を受けたが故の行為だったようだ。
接近戦の戦闘力は高くないために逃亡を謀ろうとしていたが、ファナやジェイドの追跡により[黒夜]と共同で戦闘を行う事に。
だが予想外の出来事、[闇月]の存在により逃亡を余儀なくされる。
本人は未だ足取りを見せておらず、発見の兆しは無い。
リィン(傭兵集団・黒夜・魔術師)
黒夜の一人であり、性格はお調子者。
部隊随一の速度を誇る風属性の魔術師で、若いながらも[黒夜]の主戦力の一人となっていた。
現に、彼は王城の大広間でもスズカゼに隙を作り、フレースによる狙撃を行わせた。
先述の通り決して戦闘力の低くない彼だが、[闇月]との戦闘に置いては自らが被撃したことすら認知できずに死亡した。
首を跳ね飛ばした一閃は余りに瞬速だった事が覗える。
テロ(傭兵集団・黒夜・拳闘士)
[黒夜]の主戦力の一人。
拳闘士というジョブの通り、力任せに物を振り回したり豪快な拳を振るう基本スタンスを戦闘スタイルとしている。
彼もリィン同様に戦闘力は低くなく、いや、彼以上に高いと言えるだろう。
その実、動揺があったとは言え[闇月]とも多少張り合った様子を見せている。
しかしながら、最終的には彼の一閃の元に沈んでおり、やはり絶対的な力の差は覆せないと言う事だろう。
ニルヴァー(傭兵集団・黒夜・再生者)
再生者という非常に珍しいジョブを持つ、[黒夜]の唯一の生き残り。
生き残りとは言え、王城の大広間から仲間を逃がすためにメイアから攻撃を受けており、既に肉塊と化している。
再生者のジョブ故にそこからでも回復できるのだが、相当な時間を要するようだ。
彼はフレース共々逃亡しており、その行方は未だ不明である。
読んでいただきありがとうございました
今回は然程、登場人物が増えませんでしたね。
いや、これが普通なんですけどね? 割と本気で。
まぁ、それはそうとこの章を編集し終わった時、編集君に言われました。
「主人公死んだぞ、おい。ふざけんな」……、と。
ふざけてないよ! 死んでないよ! 大真面目だよ!!
と、まぁ、実際のところ普通の息抜き枠と見せかけて物語の基点とも言える章でした。
主人公、スズカゼ・クレハは死んだわけではありませんが、これから物語は少しずつ歯車を回していきます。
皆様にも、どうか歯車の流れにお付き合いいただければと思います。
また、今章作成中(現在執筆時10月2日)に誤字指摘をしていただいた読者様、真にありがとうございます。
まだまだ未熟な身故、皆様からして気があればどんどんしていただけると嬉しいです。
さて、話はチェンジしますが!!
現在執筆時、お気に入り登録121件! 総合pt358!!
累計ユニーク20,456人!!
2万超えとるゥウウウウ!? ユニーク2万超えてる!?
何と……、遂に2万超えましたか……!!
これは純粋に編集君と見て吃驚しました。何と有り難い事か!
これも読者の皆様のお陰でございます。本当に、ありがとうございます。
もうこの感謝の思いで天王星を殴り飛ばしちゃう勢いですよ。
これからもきびきび続けていきますので、皆様からの生暖かい支援を食料に本気で頑張っていきたいと思います!
さて、編集君にも感謝の意を。
ここまで来れたのも君のお陰があるからね、うん。
そう、例え物語の進行や登場人物の増加なんかで喧嘩しても君は唯一無二のパートナーだよ。
だけど、これだけは言わせて欲しい。
唯一無二のパートナーである君だからこそ言わせて欲しいんだ。
やっぱり女性の属性で至高なのはフタナr------……。
「非常に不愉快な電波が混線したことをお詫びします」 by返り血塗れの編集




