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司書さんは無自覚でいいのです!  作者: 黒色猫


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妖精との再会

 北の森は東の森よりも木が生い茂っており、見通しが少し悪い気がします。足も木の根や草で滑りやすく歩きづらいですね。ですが街とは違い空気がとても澄んでいます。新緑の匂いも嫌な感じはしないので、気分はまさにハイキングです。


「…さて、どこを目的地として歩けばいいのでしょうか?」

「…ホホッ」


 呑気に歩いていましたが、ハッと我に返りました。ドナお爺さんを探しに来たのに、ただただ闇雲に歩いていましたよ。周囲を見回しますが、人影どころか足跡らしきものもありませんね。


「ドナお爺さん~!いらっしゃいますか~!返事してくださ~い!」


 森の奥に向かって呼びかけます。耳を澄ましますが、返事は聞こえてきません。…別の場所に移動しましょうか。もしかしたら更に森の奥深くに行った可能性もありますからね。慎重にドナお爺さんの痕跡がないか目を凝らしながら、ひたすら歩き続けます。


「ドナお爺さん~!…見つかりませんね」

「ホッホ…」

「シュー…」


 そう簡単に見つかるとは思っていませんでしたが、もうかれこれ数時間は森を歩き続けています。…ちょっと疲れてきた気がしますね。ルノーたちもどこかくたびれたような雰囲気を出しています。一度休憩しましょうか。近くの切り株に腰を下ろし、一旦足を休めます。


「それにしても…帰り道…分からなくなりましたね」

「ホッ?!」

「シュ?!」


 はい、私は大馬鹿者です。とっくの昔に道に迷っておりました。まぁ何とかなるかと思い後先考えずに歩いていたら、方向感覚が狂いましたね。ルノーとフォスは大慌てしておりますが、私はどこか冷静でした。現実逃避をしているとも言います。


「ホッホッホホ!」

「ル、ルノー…落ち着いてください。大丈夫です、何とかなりますから、ね?」

「ホー…」


 そんな信じられないといった目で見ないでください…。フォスもどこかソワソワしていますし…。これは私が能天気すぎるだけかもしれませんね。2匹の反応が正常なのでしょう。


「ほら、ペルルさんから頂いたクッキーでも食べませんか?それからどうするか考えましょう、ね?」

「…ホホッ」

「シュシュ」


 アイテムボックスからクッキーを取り出します。鼻にいい匂いが届きました。クッキーを見た途端、ルノーとフォスはシャンとして期待の目を向けてきます。


「ホッホ」

「ふふっ。はい、まずはフォスに1枚」

「シュー」

「フォスにも1枚」

『チョウダイ!』

「はい。あなたにも………ん?」


 何やら違和感が…。今私は誰にクッキーを渡しましたか?慌てて声がした方を見てみると、案の定というべきかそこには見たことのある妖精さんが…。クッキーを抱えておいしそうにサクサク食べています。き、気が付きませんでした…。その姿につられたのか、気が付けば周囲には数えきれないほどたくさんの妖精さんが集まってきます。


『エルフダ』

『ステラダヨ!』

『マタアエタ』

『ヤクソク』

『オイシイモノ、チョウダイ』

『チョウダイ』

「わっ…。じゅ、順番ですよ順番。クッキーはたくさんありますからね。焦らなくても大丈夫ですよ」


 1枚1枚クッキーを手渡していきます。皆美味しそうに食べますね。中には顔に残りカスをくっつけている子や頬をパンパンに膨らませている子もいます。食べ方も個性が出て見ていて面白いです。それにしても森は違いますが、以前私と会ったことのある妖精さんもいるみたいですね。


『キョウ、アソブ?』

『アソブ?』

『アソベルノ?』

「すみません。今日はちょっと遊ぶ時間はないですね…」

『アソベナイ?』

『ナンデ?』

『ドウシテ?』


 私の周りに妖精さんたちが集まってきました。皆遊べないと言うとどうして?と悲しそうに尋ねてきます。ですが私はドナお爺さんを探さなければいけません。そしてもう一つ、帰り道も探さないといけないのです。大変残念ではありますが、妖精さんたちと遊ぶのはまた今度に…。


『エルフ、オキニイリ』

『ステラ、スキ』

『コマッテル、タスケルヨ』

「…?妖精さん?」

『モリ、サガス』

『イッパイ、サガス』

『サガスヨ』


 クルクル回ると、次の瞬間には光りながら散り散りに森の方々へと飛んで行ってしまいました。妖精の光の軌跡が道のように森を彩っています。残ったのは私とルノーたちだけです。


「…強力な助っ人が現れましたね」

「…ホホッ」

「シュシー」


 …とりあえずは妖精さんたちが帰ってくるまでここで待っていましょうか。まぁ何となくこうなるのではないかと予想していましたが、その通りになりましたね。ですが私、妖精さんに気に入られすぎではないですか?そんなに好かれるようなことしたでしょうか?


「お礼にクッキー、もう1枚ずつ渡しましょうか」

「ホー」


 ペルルさん、クッキーたくさんくださりありがとうございます。あなたのおかげでドナお爺さんが見つかるかもしれません。…私、まるで役に立っていませんね。したことと言えば、道に迷ったくらいでしょうか。妖精さんたちが帰ってくるまで、1人自己嫌悪していました。


テンプレ通り、妖精さんが助けてくれます。

次の更新は3月28日になります。飛び飛びですみません。

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妖精さん使い(*´艸`*)
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