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読書タイム


「冒険者ギルドについて、説明をしても大丈夫ですか?」

「ぜひお願いします」

「はい!まず冒険者ギルドでは、依頼の斡旋や冒険者の教育・支援、素材買取の他に、非常時における街の防衛任務の管理などを行っています。また職業クエストに関しての委託を一部行っているので、その都度掲示板をご確認ください。素材の買取などは、向かって掲示板奥のカウンターで扱っております。今の説明の中で、ご不明な点はございましたか?」

「いえ。問題ありません」

「それでは簡単な説明を終わります。ご清聴ありがとうございました」


 受付さんがペコリと頭を下げるので、こちらも感謝の気持ちでお辞儀します。ルノーが方から少しずり落ちてしまいそうになっていました。びっくりさせてしまいましたね。


「それにしても、来訪者さんで職業が司書の方に初めてお会いしました。すべての来訪者さんがこのギルドに訪れたわけではないのですが、かなり珍しいですね」


 まぁ最初に選べる職業は少なくとも50以上、もしかしたら100種類はあったのではないでしょうか。私だけということはなさそうですが、司書はかなりマイナーな職業といえるでしょう。


「そういえば、このギルドには資料室があると聞いたのですが…」

「はい!資料室は2階にありますね。本を傷つけたり、紛失することがないようにお願いします。あ、そういえば司書向けのクエストがあるのですが…」


 そういって受付さんは2つのクエストを見せてくださいました。


資料室の蔵書点検ー資料室内にある書物が紛失・破損していないかを確認する

報酬ー5000G


資料室の蔵書整理ー片付けられていない書物を整理し、元に戻す

報酬ー5000G


「報酬が高いですね」

「それだけ時間がかかるクエストなんですよ。蔵書の数は700冊を超えるので、1つ1つ本を点検するのも大変ですし。司書限定のクエストとなりますが、どうでしょうか?」


 私にとっても魅力的なクエストですね。


「クエストをしている間、本を読んだりしても大丈夫でしょうか?」

「あ、資料室を利用したかったんですよね。読書くらい問題ないです!ステラさんが依頼をしている間は資料室を一時利用禁止にしてしまうので、他の利用者もいないですし」


 利用者がいないのはありがたいですね。クエストがスムーズに進みそうです。


「ルノーが…テイムモンスターが一緒でも大丈夫ですか?」

「モンスちゃんが本を傷つけないのなら、一緒にいても大丈夫ですよ」

「ホホッ!」


 任せろというように、ルノーが胸を張って鳴きました。ということで、クエストを2つとも受けることにします。受付のお姉さんーミリアさんから蔵書一覧が載った冊子が渡されます。本の名前の横に小さい四角があり、問題がなかったら丸、破損があった場合はチェック、本自体がなかった場合は空欄にすればいいそうです。

 ということで、早速資料室へ移動します。休憩スペース奥の階段を上り、ドアを開けるとそこは楽園のような場所でした。大きな本棚が5台に、小さな本棚が10台以上。窓のそばに観葉植物と椅子が1脚。そして床に置かれた本の山…。片付けないにもほどがあると思うのですが?


「それじゃあ、まずは本の山から点検していきますか」

「ホッ」


 オートマティック・オンラインでは連続でログインできる時間が決まっています。ですが最新の技術による時間加速?とやらで、現実の世界の1時間がこちらでは約2時間半となっているのです。つまりはたくさん本が読めるということ!早速本を点検しながら読んでいきます。


『オルトフィリアの起源』『魔物大全Ⅰ』『魔物大全Ⅱ』『植物図鑑』『食のすばらしさ』『ジョンの冒険記~始まりの旅~』『戦闘の心得』『世界の不思議な伝承』『魔力操作の基礎』『きのこ図鑑』『種族のすべて』『よくわかる法律』『初心者の罠の仕掛け方』、、、


≪速読スキルを習得しました≫

≪メイン職業のレベルが上がりました≫


 色んな種類の本が揃えられていますね。それに同じ分野でも、微妙に内容が違うような本がたくさんあります。物語から図鑑、ファンタジー感満載の内容ばかりで、読んでいて飽きが来ないです。


「そういえば、個人アナウンスがきていましたね」


 確認してみると、速読スキルとやらを習得していたようです。分厚い本を10分足らずで読み終えたのは、このスキルのおかげだったのですね!

 ところでスキルを習得した、とはどういう事でしょうか?…ヘルプを読んでみたところ、SPを使い手に入れたスキルは取得、自分が行った経験から獲得したスキルは習得といった違いがあるようです。読書をしているだけでスキルが貰えるなんて、お得な気がします。

 メイン職業のレベルも上がって、BPを3貰いました。振り分けるのはもう少し後でも大丈夫でしょう。特に戦闘とかするわけでもありませんし。


「一度ログアウトしましょうか…。そういえば、私がログアウトしている間、ルノーはどうしているのでしょう?」


 またヘルプを読んでみると、プレイヤーがログアウトしている間は、テイムモンスターは休眠状態で安全なエリアに移動させられるそうです。

 というわけで、軽食を食べてきます。待っててくださいね、ルノーと本たち!すぐ戻ってきますからね!


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