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司書さんは無自覚でいいのです!  作者: 黒色猫


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おもちゃ屋探し


「ごほん…気を取り直して。ステラ、星魔法について教えてもらえる?ようせい草とやらも含めて、妖精に関係することはまた次回聞くことにするよ」

「わかりました。星魔法はバフ・デバフ魔法がメインの魔法です。攻撃する手段もないわけではないそうですが、星に関わりのある者しか使うことのできない珍しい魔法みたいです」


 どうやって習得するのかは秘密です、と言うと、稲荷さんは心得ているとばかりに胸をたたきました。強引な方ではないので、そこは一安心です。


「星に関わりのある者か…ステラは条件をクリアしたんだよね?」

「もちろん。でないと星魔法を習得できていませんよ。ちなみに私は名前がステラなので問題なかったみたいです」

「ステラは星、という意味じゃったかの。なるほど、良い名前を選んだな」

「ありがとうございます」


 付けてくれたのはキャラメイクを担当してくれた妖精さんですけどね。とはさすがに気恥ずかしいので言いません。素知らぬ顔でコーヒーを飲みます。


「他に何か言える情報は?」

「うーん…。星魔法は、私一人では絶対に覚えることができません。他に習得する方法があるかもしれませんが、今のところプレイヤーが星魔法を覚えるにはNPCの力が必要になります。…こんな情報でも大丈夫でしょうか?」

「問題ないよ。むしろありがたい。こういった些細な情報が、未知の何かへの手掛かりになることもあるからね」


 確かに、オートマティック・オンラインではまだ発見されていないものがたくさんあるでしょう。稲荷さんはそれも見据えているのですね。商人をしている人は、皆ここまで考えているのでしょうか?


「情報量として3000Gだすよ。まぁ習得する方法が分かれば、桁がもう1つか2つ増えるんだけど…。でもまだ誰も見つけていない情報だし、絶対興味持つ人もいるからこの値段だね」

「それで大丈夫です」

「んじゃはい」


 お金をもらう立場なので、文句は言いません。それに今は少しでも貯金しなくてはいけないので、どんな些細な金額でも喜んでもらいます。稲荷さんんは即座にお支払いしてくださいました。意外とお金に関してはキッチリしている方なんですよね。


「ステラ…こやつ、いや他の誰にも情報を漏らさない故、どうかようせい草について詳しく教えてくれないかのう?」

「はいはい。オールドはいい加減諦めなって。また次俺とステラが会うときに引っ付いてくるんだろ?」

「なんと、儂を省こうとしていたのか?」

「今日までは総合知識について聞く、っていう大義名分があったけど、次は何しに来るのさ。オールドはステラになんか用事あるの?」

「ようせい草について聞くと言ってるじゃろ!」

「それは俺から情報を買ってもいいわけだろ。ほら、付いてくる理由がないじゃんか」

「お二人とも、どうかそれぐらいに…」


 だんだん言葉が険悪なものになってきました。表情を見ればそうでもないんですけどね。ただのじゃれあいです。売り言葉に買い言葉を楽しんでいました。私が止めないといつまでも続きそうだったので間に入りましたが、これがどこまでいくのか見てみたかった気もしますね。


「さて、そろそろ出ようか。んでステラのホームに行こ!」

「あ、その前におもちゃ屋さんがあるかどうか街を見て回ってもいいですか?」

「いいよー。でもおもちゃ屋なんてあったっけ?」

「小物を売ってる店なら知っとるが、おもちゃ屋は儂も知らぬのう。ステラは何か入用なのかの?」

「はい。子どもが待ってる間、時間をつぶせるものが欲しいなって思って…。お2人ともお店は知らないんですね。どこかにあるといいんですが…」


 なければ、頑張って私が作るしかありません。もちろん嫌なわけではないのですが、初心者の私が作れるものはたかが知れていると思うのです。まず材料とか変なところからこだわって作り始める姿が目に浮かびます。そして途中で挫折するんです。

 そんなことを考えながら、街中を歩いて回ります。意外と見落としていて、ここにきて新発見の店もありましたが、肝心のおもちゃ屋さんがありません。あ、木を取り扱っているお店はありました。一応頭の中にメモっておきます。


「…見つかりませんね…」

「もしかしたら表通りにはないかもしれないね。ほら、入り組んだ道の途中とかにやってるお店もあるし」

「確かにの。そっちに行ってみるか?」

「はい」


 裏通りの道を歩いてみます。人通りは少なくなり、音も静かになりました。お花屋さんや飲食店などが並んでいますね。お花屋さんだけで3件続いていました。花屋の激戦区なのでしょうか?

 何気なく立ち止まって花を見ていると店の中から腰が少し曲がった、眼鏡をかけているおばあさんが出てきました。


「こんにちは。みんな綺麗でしょう?」

「こんにちは。はい。つい立ち止まってしまいました」

「ふふっ。あなたたち来訪者さんよね」

「そうです」

「来訪者がここに足を止めるのなんて初めてだわ。いつも皆素通りして行っちゃうの。だから花に興味がないと思っていたのよ」


 そんなことは…ないとは言い切れません。少なくともゲーム序盤の今、花に興味を持つ人は農家ぐらいではないでしょうか?農家が花を扱っているのかは分かりませんけど。


「よかったら一輪ずつ持っていく?」

「気持ちは嬉しいが、儂とこやつは飾る家がなくてのう…」

「私はせっかくなので、自室に飾るようにいくつか買いましょうか」


 ということで、おばあさんにおススメの花をいくらか見繕ってもらいます。白をベースにした小さな花束を貰いました。これは花瓶も買わないといけませんね。ついでに探しましょう。お代は払うと言ったのですが、貰えないと押し切られてしまいました。つくづく私は押しに弱いですね…。

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― 新着の感想 ―
面白くて一気に読みました。これからも更新頑張ってください! そういえば、料理ギルドの講師のことは教えなくていいんですか?
何かのクエスト出そうwww
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