表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

冒険者ギルド

 周囲の騒がしさに目を開けると、人が大勢いる広場のような場所に立っていました。ヨーロッパ風の建物に囲まれた大きな広場には噴水があり、プレイヤーと思われるたくさんの人とNPCの屋台で賑わっています、この世界にログインした人は、淡い光が集まって生まれるのですね。不思議な光景です。


「あ、そういえばルノーは」

「ホホッ」


 いました。私の両手の上からこちらを見上げて、手にすり寄ってきました。少しくすぐったいです。ルノーを撫でながらこれからどうしようか考えていると、


「そこのフクロウ連れた兄ちゃん!」


 と声をかけられました。振り返ると、串焼きの肉を焼いている屋台のおじさんがこちらを見て手を振っていました。


「兄ちゃん、来訪者さんなんだろ?俺の串焼き、1本食ってみな!味は保証するぞ!」


 肉汁が垂れる串焼きをひっくり返しながら、そう提案されました。いいにおいが漂ってきて、空腹といったシステムは搭載されていないのにお腹がすいている気がしてきます。あと、ルノーの目が肉にくぎ付けです。…ルノー、半分こしましょうか。


「串焼き1つください」

「あいよ。20Gだぞ」


 目の前に串焼きを買うかのパネルが出てきました。初期配布として1000Gを持っていたので、20Gは安いように感じますね。

 

串焼き(肉) レア度1


 鑑定結果では、レア度も見ることができるのですね。まぁ、とにかく今は串焼きです。目の前のウィンドウで即座に支払い、串焼きを受け取ります。私の顔よりも少し大きい串焼きが、たったの20G!早速いただきます。


「!!」

「ガハハハッ!兄ちゃん、良い顔するじゃねぇか!」


 美味しすぎます!この世界ーオルトフィリアで最初に食べたものが、こんなに美味しいものでいいのでしょうか?!肉の火加減が絶妙で、香ばしい匂いのタレと肉が食べた瞬間ダブルパンチしてきました。幸せすぎます。

 串焼きを半分ほど食べたら、ずっと我慢してくれていたルノーに残りを差し出します。ルノーは器用に串を足で押さえながら、肉を啄んでいきます。


「ッホホ!」

「慌てなくても大丈夫ですよ。ゆっくり食べてください」

「いい食いっぷりだな!ところで、来訪者さんはこれから何をする予定なんだ?」

「あ、まだ何も考えていなくて…。まず最初に行っておいた方がいい場所とかありますか?あと本を読める場所も知ってたら、ぜひ教えてほしいです」


 そう尋ねると、おじさんはニカっと笑って頷きました。


「それならまずは、冒険者ギルドに行ったらどうだ?あそこで登録したら身分証代わりのカードを貰えるし、金も稼げる!それに確かギルドの2階に資料室があったから、本も読めると思うぞ」


 なるほど。冒険者ギルドは必須で行ったほうがよさそうです。何より資料室があるのがいいですね!どんな本が読めるのか、ワクワクしちゃいます。


「情報ありがとうございます。早速行ってみたいと思います」

「おう!あ、串はこっちで捨てとくぞ。また来いよ」

「はい!」


 ちょうどルノーも肉を食べ終わったので、おじさんに串を渡して早速冒険者ギルドに向かいます。マップを確認してみると、冒険者ギルドは街の西側にあるみたいですね。ちなみに私たちが今いる最初の街はアンの街と呼ばれているそうです。安直に考えれば、フランス語でいう1という意味でしょうか。まぁ、分かりやすくていいと思います。


「そういえば、冒険者ギルドにはルノーを連れて行っても大丈夫なのでしょうか?」

「ホッ」


 名前を呼ばれたと思ったのか、短くお返事してくれました。可愛くてつい撫でてしまいます。ついでにルノーを両手から私の肩に移動させます。フクロウの定位置は肩だと思うのです。異論は認めます。

 のんびり街並みを見ながら歩いていると、人の出入りの激しい建物がありました。マップでは、あそこが冒険者ギルドとなってますね。外観はドイツの有名な古城に似ていて、白の外壁がより壮大な印象を与えています。

 中に入ると、より広々とした空間が広がっていました。正面には受付がズラリと横並びになっており、左側は休憩スペースでしょうか?円形のテーブルと椅子が複数設置されています。右側にはクエストが貼られた掲示板がドンと置かれていました。その前には人だかりができており、まさに人間団子状態になっています。それを見て見ぬふりして、受付の方に向かいます。


「こんにちは。クエスト受注ですか?それともギルド登録ですか?」

「こんにちは。登録をお願いいたします」

「わかりました。ギルドカードはお持ちですか」

「いえ、持ってないです」

「では、この水晶に手を置いてください」


 流れるような問答の後に、受付の方が置いた水晶に触ります。水晶が淡く光ると、ギルドカードに私の情報が登録されるるようです。


「ーステラさん、ですね。こちらがあなたのギルドカードになります」



名前:ステラ

職業:見習い司書 見習いテイマー

冒険者ギルド:F



「ギルドカードの再発行には500G必要になるので、お気を付けください。それと他のギルドー生産や商業ギルドに登録したい場合はこのカードを出していただければ、複数のギルドカードを持つ必要がなくなります」

「なるほど。ありがとうございます」


 このカードがあれば、とりあえず何とかなりそうです。他のギルドで気になるのは、生産ギルドくらいでしょうか?調合と料理のスキルを持っているので、いつかはお世話になりそうです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ