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司書さんは無自覚でいいのです!  作者: 黒色猫


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旧図書館?

 司書限定の物件は、これまた部屋の数が多いですね。書斎がたくさん作れそうです。あ、この物件は室内温室付き!観葉植物を育てたりするにはピッタリですね。ーーん?


「あの、この旧図書館とは…」

「あ~これですか。ここは街外れにあるので、交通の便が悪くてですね。しかもちょっと危険な本も置いてあったから家族連れには不人気。今の図書館が作られたら誰も利用しなくなっちゃって…そんでこうして今売りに出されてるってわけですね」


 なるほど、そういった理由だったんですね。ですが現役ではないとはいえ図書館ですか…。


「よかったら内見してみますか?」

「いいんですか!」

「もちろんです。少々お待ちください~」


 ちょっと気持ちが前のめりになってしまいました。お姉さんがあらあらといった様子で私を見てから、奥の方に行かれました。今のは子供っぽかったですね。もう遅いかもしれませんが、大人らしく落ちついた雰囲気を出しておきましょう。


「お待たせしました。それではご案内しますね」

「お願いします」


 お姉さんに付いていきます。不動産屋さんを出て向かったのはーー北の方ですね。しかも森に近い方でしょうか?民家もだんだん減っていきます。これは旧図書館に向かうのも一苦労ですね…。

 本当に街外れな場所に、大きな建物がありました。今稼働している図書館よりも大きいですね。そして周りは売地ばかりで、お店などは一切見当たりません。


「こちらが旧図書館でございます。今鍵を開けますね~」

「はい」

「ーーはい。どうぞ中をご覧ください」


 お姉さんに促されて物件に足を踏み入れます。中は少し暗かったですが、それでも分かるくらいたくさん本が置かれていました。処分されていなかったんですね。誰もいない空間はシンとしていて、ちょっと不気味です。


「こちらの本は旧図書館に付属されているものなんですか?」

「はい。ですがこの物件を買わないと、本を読むことはできないんですよ~」


 そうなんですか?!読めると思っていたので、ちょっとだけがっかりです。ですがオートマティック・オンラインでは、本の扱いが他のゲームに比べて慎重?厳重なように感じますね。やはり何かあるのでしょうか?

 そんなことを考えながら、旧図書館の中を歩いていきます。ここは4階建てなんですね。螺旋階段を上って2階に行ってみます。やっぱり見渡す限り本がいっぱいです。


「素敵ですね…」

「ステラさんならこの物件でも寝泊りできそうですね。私は本のそばにいると徐々に拒絶反応が出てしまって…」

「えっ?!ーー大丈夫ですか?!!」

「…大丈夫です。私はプロですから、これぐらい…」

「顔が青白くなってますよ!」


 大慌てで階段を下りて、旧図書館から外に出ます。焦りました…。お姉さんは本の傍にいなければ問題ないのか、少し経てば顔に赤みが戻ってきました。


「ご迷惑をおかけしました…。せっかく内見に来たのに、私のせいで中止になってしまって…」

「気にしないでください。それにちょっとだけですが見学することができたので」

「ありがとうございます~…」


 あまりにお姉さんが落ち込むので、慰めの言葉をかけながら不動産屋さんに戻ります。それに内見する前から、私の心はすでに決まっていたので。


「ふぅ~先ほどは失礼いたしました。それでステラさんは他に気になる物件などはございますか?」

「それなんですが…私は旧図書館に住みたいです」

「ふふっ。そんな気はしていました。司書さんは本が好きな方が多いですからね」


 バレバレだったみたいです。お姉さんがより詳しい資料を用意してくださいました。


「旧図書館に住みたいと…」

「あの、買い取りとなるといくらぐらいになるのでしょうか?」

「5000万Gです。旧図書館の建物だけですと1000万Gなんですが、本の買い取りも含めるとかなりの金額になってしまいまして…これでもかなりお安くなったんですけどね」


 は、果てしない金額でした。しかも半数以上が本の代金。旧図書館を所有できるようになるのはまだ先のようです。


「借りるだけだとおいくらになるんですか?」

「1度10,000Gお支払いいただけたら、ずっと借りられますよ」

「そうなんですか?!どうしてそんなにお安いのです?」

「まぁ場所が街外れですし。お借りになられた方もここ数十年いなかったので、ここまで金額が下がりましたね~。ただ使えるのは元々職員が使用していたエリアくらいで、本があるエリアは汚すの厳禁です。まぁそれでも7部屋はお使いいただけますよ」


 破格のお値段ですが、それなりにちゃんとした理由がありましたね。しかもたった10,000G払えばいいなんて!


「十分です!ここにします!」

「はい。ではこの書類にサインお願いします~」


 差し出されたものに名前を書いて、10,000Gお支払いします。その後お姉さんから旧図書館の鍵を渡されました。所持金が少々心もとなくなってきましたが、後悔は一切しておりません。


「はい、確かに受け取りました。これでいつでもご利用になられて大丈夫ですよ~。本以外の付属品も使用して大丈夫ですので」

「わかりました。色々とありがとうございました」

「こちらこそありがとうございました~。また何かあったら、いつでもご来店お待ちしております」


 さて、早速旧図書館ーーいえ、自宅に向かいましょうか!

 本当は50,000Gにしようと思ったんですが、ステラの所持金が思ったよりなかったので急遽10,000Gにしました。ご都合主義ということでどうか見逃してください。

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ブックカバーなんて言うモンス居そうよね
本のモンスでも居るかも?
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