創作料理
まず最初は創作料理の講習から受けます。お兄さんの案内についていくと、たくさん扉がならんでいるうちの1つで立ち止まりました。
「講習はこちらの部屋になります」
「ありがとうございます」
それでは、と受付の戻るお兄さんを見送って部屋をノックします。
「失礼します」
「こんにちは~!ようこそ。講習受けてくれてありがとう~!」
ウェルカム!と歓待されました。なんだったらハグでお出迎えされました。す、すごい勢いですね。あと苦しいです。講師の方は金髪でイケメンの年上のお兄さんでした。体を鍛えているのか腕の筋肉がすごいです。
「いや~誰も受けてくれないから暇で暇で仕方なくて…。でも今日君が来てくれた!よくぞ来てくれた!バンザ~イ!」
「あはは…今日はよろしくお願いします」
「うんうん!嬉しいから君には僕の技術を教えれるだけ教えてあげる!あ、そうだ。君の名前は?」
「ステラです」
「ステラ!可愛い名前だね。僕はクレアシオン。クレアでもシオンでも好きに呼んで」
「じゃあクレアさんとお呼びします」
エプロンを付けて手を洗います。その間クレアさんは講習で使う道具の最終確認をしていますね。
「ステラは料理ギルドでの講習、何か受けたことはある?」
「いいえ。これが初めてになります」
「そっか!料理の経験はどれくらい?」
「人並みにはできると思いたいです…」
「あはは!まぁなんとかなるよ。それじゃあ早速創作料理について学んでいこうか」
「はい!よろしくお願いします」
「うん!今日はサラダにキッシュ、ポトフを作る予定だよ」
見事にフランスの家庭料理ですね。普通の料理教室のようになっていますが、どこに創作要素がでてくるのでしょうか?
「そうだ。ステラは創作料理って何かわかる?」
「え?えっと、自分で自由にアレンジして作る料理、でしょうか?」
「うんうん。だけどそれだけじゃないんだ。なんと!魔力を込めながら料理を作っていくんだよ」
?クレアさんが仰った意味を理解することができませんでした。魔力を料理に込める、とはどういうことなのでしょうか?ちょっと美味しくなさそうな気がしますが…。
「まぁバフ料理と似ているっていう人もいるけどね。でもバフ料理は決められた食材に決められた薬草を入れてとにかくバフをつける。だから美味しいかは二の次なんだよね。その点創作料理は自由に調理して、その過程で魔力を込めるんだ。まぁ何の効果が付くかはランダムだけど、美味しいのは間違いないよ!食材が魔力と相性がいいか見極めて作るからね」
なるほど、調合で薬草に魔力を込めたときと似ていますね。ちなみにクレアさんはHP上昇といったバフ・デバフのほかに、HP・MPの回復や毒、麻痺、混乱、眠りといった状態異常の効果もついたことがあるそうです。もちろん効果がつくかつかないかもランダムだそう。
「魔力を見極めるコツとかあるのですか?」
「う~ん。魔力感知で見ることかな。魔力と相性が悪いものは無色透明で変化はないよ。でも魔力と相性がいいものは綺麗な色に光るよ。あ、今更だけど魔力感知と魔力操作は持ってる?」
「持ってますけど…魔力の色とか見たことはないですね」
「大丈夫、まずはやってみよ!大事なのはイメージだよ」
そう言うと、クレアさんは傍に置いてあった人参らしきものを手に持ちました。早速私は魔力感知を使ってみます。ーー無色透明、ではない気がしますね。ということは魔力と相性がいいのですね。
「どう?見えた?」
「無色透明ではないと思います…」
「おぉ!なら慣れるまでは目を瞑って魔力を感知すればいいんだ」
やってみて、というアドバイスに従って目を瞑り魔力感知をしてみます。…あ、すごく分かりやすいです!
「見えました!綺麗に光ってますね」
「うんうん、ステラはすごく筋がいいね!」
「ありがとうございます!…あの、これ鑑定してもいいですか?」
「ん?いいよ」
クレアさんの許可をもらったので、早速この人参らしきものを鑑定します。見た目は人参っぽいのですが、色が黒いんですよね。
ヘイニンジン レア度2
真っ黒なニンジン。見た目に反して栄養価が高い
真っ黒でも食べられるんですね。ちょっと一安心です。他にも気になる食材はありますが、今は講習に集中しましょう。
「それじゃあ他のも魔力感知してみて。そういえばステラは何の魔法が使えるの?」
「水と木、あとは誓約魔法です」
「誓約魔法?ってことはステラは司書なのか。木魔法も珍しいね。でも創作料理とは相性がいいよ!」
そんな話を聞きながら次々と魔力感知をしていきます。意外と無色透明のものが多いですね。綺麗に光る食材はこれとこれと…。
「だいたい把握できたかな?」
「はい。大丈夫です」
「それなら次は材料を切っていこうか。僕も一緒にやるから、切り方が分からないものがあったらすぐ言って!」
ということでまずはサラダとポトフを作っていきます。サラダは簡単なのであっという間にできてしまいました。
「はい。これに魔力を込めるよ。まぁ最後の仕上げみたいなものだね。魔力感知をしながら、魔力操作でこの料理に魔力を込めてみて。魔力と相性のいい食材にだけね。あ、ステラの場合は水と木の魔力か。じゃあまずは水の魔力を込めてみて!ただの魔力をこめるんじゃないよ。水だからね」
「?どう違うのですか?」
「ただの魔力は純粋なエネルギーみたいなものだよ。そこに水の力を加える、みたいな?魔法とはまた違うんだけど…感覚でやってるから、難しいことはわからないな」
要領を得ない回答をいただきました。ん~ちょっとわかりませんが、やってみましょうか。魔力を込めるのはできるので、水の魔力をどうにかしてーーこんな感じでーーやっぱりこうして…
「ーーできました!」
「すご!本当にできるとは思わなかったよ!」
クレアさんはちゃんと応援してください!でも確かにこれは感覚でやらなければできませんね。どうやってやったのかと聞かれても、説明が難しいです。まぁでも水の魔力を込めるのはこれでバッチリです!
さて次の料理を作ります。ポトフの具材はジャガイモ、ヘイニンジン、キャベツ、ソーセージ、ブロッコリー、かぼちゃです。ヘイニンジン以外は最後にもどきを付けましょうか。正式名称は知りません。
クレアさんを真似て切っていきます。ここは現実と変わりませんね。切った具材を鍋に入れて煮込みます。調味料と香辛料は頃合いを見て入れるそうです。
「ポトフは一旦置いておいて、次はキッシュを作ろうか。まぁ今日は時間がないからキッシュもどきだけどね」
まずは卵を溶きます。それを容器に流し、焼いて骨を取り除いてほぐした魚の身とほうれん草、ベーコンと牛乳を入れて塩コショウで味付け。本当はマヨネーズを入れたいところですが、ないので諦めます。
「さて、オーブンで焼く前にこれに魔力を込めるよ。次は木の魔力を込めてみて。魔力と相性の悪いものには込めちゃダメだよ」
「はいーーーーどうでしょうか?」
「う~ん…うんできてる。やっぱり筋がいいね。ステラも料理人になってみる?」
「あはは…ちなみにどうして調理している間に魔力を込めるのですか?食材の状態で魔力を込めた方が効率がいい気がするのですが…」
中途半端ですが切ります。ちょっと長くなりました。
この話、書いてて作者は少し混乱してしまいました。なにか矛盾があったら教えてくれると嬉しいです。
感想、リアクション、誤字報告いつもありがとうございます。




