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司書さんは無自覚でいいのです!  作者: 黒色猫


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水晶の花


「ええっと、まずは司書のお仕事についてお話しますね。司書は本に書かれている情報を管理する?立場にいるらしく…。あ、司書に情報を尋ねる前に水晶の花を渡す必要があって…」

「あーなんかステラも緊張してる?話すのはゆっくりで大丈夫だよ」

 

 稲荷さんに気を使わせてしまいました。すみません…。司書について他の方に話すのは初めてなので、うまく口が回りませんね。少し落ち込んでいると、部屋がノックされました。


「失礼します。コーヒーとスコーンをお持ちしました」

「あ、マスター。ありがとうございます」


 せっかくコーヒーがきたので、一息つくことになりました。フルーティーな酸味があって飲みやすいですね。私の好みです。スコーンはルノーとフォスも食べたいようなので、少しだけ切り取ります。さっきご飯食べたばかりですからね。ところで今更ですが、フクロウと蛇にスコーンをあげても大丈夫なのでしょうか?…まぁゲームですし、気にしないことにします。


「ねぇその蛇ちゃん、この前渡された魔物の卵の子?」

「はい、そうです。フォスといいます」

「こうしてみると蛇も可愛いのう。目がクリクリで威嚇もせんし」


 オールドさん、口調も相まってフォスを見る目がおじいちゃんみたいです。確かにフォスもルノーも可愛いですけどね。


「そうだ、さっきステラ水晶の花がどうとか言ってたけど、それについては聞いても大丈夫?」

「あ、はい。水晶の花は咲く場所がランダムで、咲いてから30分ほどで枯れてしまうそうです。それを私に渡してもらえれば誓約魔法で、稲荷さんたちが欲しい情報を得るためのクエストを紹介?することができるみたいです」

「なるほど。要は情報を得るための前提条件が水晶の花を持ってくることで、クエストをクリアすれば報酬になるみたいな感じだな」


 そうです!稲荷さんの理解力が凄すぎますね。私のつたない説明を簡潔にまとめてしまいました。

 ついてに水晶の花の情報を買わせてほしいと仰っていましたが、一度実物を見つけるまでは保留になりました。私の情報が正しいのか確かめなければならないそうです。商人も大変ですね。


「それじゃ、水晶の花を探してみますか。総合知識についても知りたいし。司書が出すクエストも見てみたいしね」

「儂も興味あるぞ。それに収集家として水晶の花は一度見てみたいのう」

「ねぇステラ。フレンドにならない?水晶の花を見つけたらすぐ連絡したいからさ」

「ぜひお願いします!」


 初めてのフレンドです!テンションが上がっちゃいます。オールドさんもフレンドになってくださいました。すごい、1日で2人もフレンドができました。


「それじゃあ、またあとで。連絡するかもしれないから、そのときはよろしくね」

「ではな」

「はい。また」


 コーヒーも飲み終わったので、一旦解散です。笑顔で慌ただしくお二人は去っていきました。私もリフレッシュしたので、図書館に戻りますか。




 稲荷さんから連絡がきたのは、ゲーム時間内で3日後のことでした。整理しても次々とフルールさんが運んでくる本と格闘していたとき、メールがきたとアナウンスが響きます。申し訳なさそうに確認を終えた本を持っていく彼女を見送って、メールを開きます。あ、個人アナウンスもきてたみたいですね。あとで確認しましょう。


『こんにちは。水晶の花を見つけたよ。しかも4輪も!もし都合がよかったら、この前のカフェに来てくれないかな?』


 もう水晶の花を見つけたんですか!稲荷さんはやっぱりすごい人みたいです。私も長時間本の確認作業をして少し疲れましたし、休憩にはちょうどいいタイミングですね。


「ルノー、フォス。稲荷さんとオールドさんに会いに行きましょうか」

「ホー」

「シュシュ」


 フルールさんに挨拶して、先日訪れたカフェに向かいます。少しだけ早足になってしまいました。中に入り奥から出てきたマスターに会釈します。


「こんにちは」

「いらっしゃいませ。稲荷様たちでしたら奥の個室でお待ちですよ」

「わかりました。ありがとうございます」


 個室に入ると、お二人の視線が私に注がれました。


「お待たせしてすみません」

「いやいや、急に連絡したのにすぐに来てくれてありがたいくらいだよ。あ、先にコーヒーは注文しちゃったよ」

「あ、すみません。ありがとうございます」

「ふふっ。むしろ儂らの方が水晶の花を探すのに手間取ってしまって、ステラを待たせてしまったかの」

「全然待ってませんよ。むしろ早いぐらいだと思います」


 そう伝えると稲荷さんは胸を張り、オールドさんは少し耳を伏せて目線をそらします。


「俺は商人だからね!見たことないのを見つけるのもお手の物よ。ま、今回は本当にたまたまだっだけど…」

「儂は見つけることができなんだ。こやつから一輪買い取ることになった」

「なんで少し不満そうなんだよ」

「儂の方が早く見つけたかったんじゃ!」

「あはは…」


 オールドさんはどうやら拗ねているみたいです。ですがお二人とも水晶の花を用意できたわけです。ということはーー。


「ってことで、これをステラに渡せばいいのか?」

「おそらくは、はい」

「なれば早く渡すとするか。ほれ」


 オールドさんがアイテムボックスから花を出します。水晶の花は名前の通り、花弁が占いに使う水晶玉のように透き通っています。茎も普通の花より硬くて、まるで鉱石のようですね。いつまでも見てられます。それを稲荷さんからも受け取り、条件は揃いました。早速私も誓約魔法を使ってみます。すると目の前にパネルが浮かびました。稲荷さんとオールドさんの前にも現れます。そこに書かれていたのはーー。

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