第六章:ダンジョン無双
【天城蓮視点】
ダンジョンに足を踏み入れると、空気が一気にひんやりと変わる。
壁には発光する鉱石が埋め込まれ、かすかな光を放っている。
(さて……とりあえず稼がせてもらうか)
このダンジョンは「初級者向け」とされているが、俺にとってはただの通り道みたいなものだ。
雑魚モンスターがウジャウジャと湧いているが――
「邪魔だ」
一瞬で駆け抜ける。
剣を抜くこともなく、魔力だけで周囲の魔物を蒸発させる。
ただ歩くだけで、モンスターが跡形もなく消える。
「ふぅ……簡単すぎるな」
ダンジョンの奥に進むと、魔石をドロップする中級クラスの魔物が出てきた。
【ミノタウロスLv30】が三体。
(なるほど、これなら少しはマシか)
だが、俺はただ手をかざすだけでいい。
「燃え尽きろ」
極大火炎魔法《紅蓮葬》
轟音とともに、炎の柱が天井まで吹き上がり、ミノタウロスを一瞬で焼き尽くす。
残されたのは、大量の魔石とドロップ品。
(よし、これを売ればしばらく金に困らないな)
こうして俺は、あっさりとダンジョンを制覇し、悠々と町へと戻るのだった。
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