Trick or Treat!!
そこは世界の果ての小さな孤島。
その小さな島には一つの洋館しか建物らしき建物はなかった。
その洋館の一室に今宵明かりが灯った。
一室の明かりを合図にするように、周りの部屋にも暖かな色が宿る。
静かだった館にはしだいに音があふれ、賑やかになる。
「おはよう、やっと1年経ったの?今年は長く感じるなぁ」
大広間に魔女の格好をした妙齢の女が大きくのびをしながら入っていく。
それに答えるのは既に入室していた、黒猫だ。
「おはよ、僕は早く感じたけどね…」
そんな会話をよそに、魔女の後を追うようにしてたくさんの人間でない物が大広間に集まる。
彼らの話題は今年どこのハロウィンへ参加しに行くかの話題で持ちきりだった。
「毎年の光景だねぇ」
「当たり前だろ僕らはこの日にしか外に出られないんだから、それで魔女は何処へ行くの?」
「今年は日本にしようかと思ってるよ、あんたは?」
どうしようかな、と迷ったような素振りをみせた黒猫はにいっと笑って僕も日本と答えた。
魔女は仕方ない、一緒に行くかとだけ言って自室に荷物を取りに戻った。
周りもほとんどが何処へ行くかを決めて、出かける準備を始める。
始まるのだ、彼らの為の祭り、ハロウィンが…。
今日はハロウィンなので、関係した話を1話で書こうかなと思ったら、何故か
書ききれず次回に続きます…
続きを読んでくださる方は明日をお楽しみに^^