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やってみよう!

  ここはホームと言うべきなのか? 恐らくキャラクターごとに割り振られている拠点なのだろう。取り敢えずチュートリアルという奴を進めるしかないか。


・職種を決めよう! 


 うーん。色々とあるな。戦士系、魔術系、僧侶系、生産系、特殊系等。

 これ百種類以上あるな、どうするか。一応転職もできるが安易にできない物なのだろう。死霊魔術師/ネクロマンサーが面白そうだな。


・サブ職種を決めよう!


 これも先程の中から決めるようだが、経験値の入りが劣るレベル上限が半分程低いのか。そうだな、錬金術師/アルケミストにしておこう。物質の生成と設計図の作成も得意だしな。


[――告。理が外付けですが追加、改変されております。存在そのものは変わりませんが新たに技能として得られそうです。]


 ――それ、他の世界でも可能なのか?


[――可能性は高いかと、記憶を参照にしましたが理同士による攻撃では外付けのダメージ処理は行われますが本体には影響が無いかと。情報量が違い過ぎます。引き続きこの空間に接続されている世界の調査に戻ります]


 ――ありがとう。気兼ねなく遊べるってことだね。


 だとしたらスキル選びは慎重にならないとな。すでに職種を決めてしまったのだがね。


・スキルを取得しよう!


 これか、良さそうなスキルは初期すきるだからなぁ。


 いや、選択肢が少ない、行動や経験で発生するか、クエストで取得なんだろうか? 取り敢えず死霊術/死霊召喚サモンアンデット、と死霊術/カースを選択。錬金術師は、錬金術/付与術エンチャントっと。


・光と闇を選択せよ。


 え、なに急に。だとしたら闇だよな。虚無もっているし。選択っと。


・種族を選択せよ。


 闇を選択した瞬間画面がおどろおどろしくなったんだが……もしかして先程の項目は罠だったのか……? 選択肢がモンスター種族しかない。人の形をしている種族が半分もないぞ。


 粘体生物など、すでに銀である私には必要ないな、恐らく種族特性が付与されるかもしれないので弱点が無い方がいいのだが。


 どれも光に弱いじゃないか……その代わりパワーやスタミナ、特殊魔術に優れているのか。魔人、竜人、悪魔、など強い種族もあるがデメリットが武器術系のスキル永久取得不可……。ん、待てよ、この世界はリアル技術をカバーする為のスキルサポートシステムが採用されている。戦闘に慣れている私からしてみればスキルサポートは逆に煩わしいかもしれない。となると選択肢はデメリット込みの種族一択だな。


 魔人は魔術系統の取得率上昇と威力上昇、竜人は特殊属性ブレスや各種耐久値上昇、悪魔は特殊で契約の履行、AIによる評価値でステータス上昇と、カルマ値の変動で魔術効果の補正。契約はAIによる簡易審査が行われると……。これ地雷とかじゃないよね? ステータスが低い頃はお荷物扱いされる職業では。だけど契約によるステータス値の上昇はうまく行けばメリットしかないよな。カルマ値は……まあ悪を逃れられない運命だろうな。


・ホームでは様々なことが出来ます。


 うむ、職種問わず生産行動ができると、器材は購入かクエストで配布される。

 フレンド機能に――ガチャだとッ! 装備、アイテム、テイムモンスターに、ホームでのサポートキャラか。キャンペーンで無料ガチャを十連プレゼント……。闇鍋形式とは業が深い。テイムとサポートキャラは排出率が低いな。


>>押してネ!<<


・アイテム/インテリア/カーテン/緑

・アイテム/甘い飴/回復低

・アイテム/インテリア/間接照明

・装備/あやしいローブ/ヘイト集中

・アイテム/眠り粉/確率で眠らせる

・装備/布の服/ちょっとおしゃれ

・装備/あやしいローブ/光ダメージ増

・装備/古代の槍/呪い

・装備/ムジュルユグゥの短剣/神への供物を

・アイテム/手紙/必ず届きます


 ふぅ……。あやしいローブが被ったな。どれだけ運が悪いんだ。ヘイト集中に光ダメージ増等ネタでしかない。古代の槍とムジュルユグゥの短剣は何なんだろうな。取り敢えず古代の槍を持ってみるか。


>>呪われました。ひとをひとりころしてください。はずれます。


 ……。ムジュルユグゥの短剣は。


>>生贄を捧げよ。使命を果たさぬ限り外れぬ。


 ちょっと、この世界の神とやらに嫌われているかもしれん。

 雨でも食べるか。槍は背後に背負い短剣は腰に付ける。

 装備制限はないし、装備の詳細にもステータスなどの上昇数値の表示はされていない。リアル思考のゲームなのかな? マスクデータが存在して与えたダメージに補正かな。凄い技術だな、フルダイブシステムとは。


 ガチャで当たった飴玉を舐めながらカーテンと照明を付ける。


 ヘイトは集まるがしっかりとした作りのローブで、金糸の刺繍がとても気に入ってしまった。布の服はもちろんローブのしたに着ている。

 手紙は謎だな。システムのインベントリに入れておこう。念じるだけで暗闇が現れ消えてしまった。これが手に入ったらいいな。


 さてホームを出ようかな。ドアノブに手を掛けたところ告知が出て来る。


・さあ、冒険を始めましょう。まずは街に行ってみましょう! 光は人間族の街へ闇はモンスターや異業種の集落へ ※ランダム転移します。帰還の際は各拠点でそれぞれの神へ祈りを捧げて下さい。敵拠点にいくと攻撃されます。幸運を!


 先に言ってくれ。呪われたような運の無さを信じたくない。


 視界が一瞬暗転すると噴水広場のような場所に出てくる。


 ああ、ここは光の拠点の街だな。分かってたよ。絶対誰か見ているだろ。覚えておけよ? ここの神よ。


 周囲の人間の頭の上に赤いプレイヤーネームが読めないように表示されており、一斉にこちらを向いた。


 ああ、これエネミーだと赤くなって警戒モードにでもなるのか? 

 

 槍を抜き、こちらに気づいていないプレイヤーキャラの首を素早く刈り取った。

 ポリゴンのように身体が砕けていくと、経験値を入手と告知が出る。

 

 少しでもプレイヤーを減らさないと包囲されるな。それにしても動きが若干鈍いな、槍の振り加減で補正していくか。

 

 ポリゴン化で周囲が気づくも、剣を抜こうとした若い男の足を切りつけ顎に掌底をかます。短剣を寝かせると心臓へ一突き。ポリゴンと化す。人間の急所に当てるとステータス差を覆しそうだな。レベル上昇のファンファーレがうるさいな。思念でオフにする。


 背後より魔法の槍が飛んでくるも側転で回避、短剣を投げつけ目に刺さる。槍で遠距離のガンナーを先に仕留める為に――全力で投げる。

 空気を切り裂く音が聞こえた時には胴体を貫いでいる。ポリゴン化はしない、攻撃する時は急所じゃないとだめだな。


 攪乱するか。死霊術/死霊召喚(サモンアンデット)の召喚は三体のレイスか、攪乱目的の攻撃を周囲にばら撒け。死霊術/カース遠距離型にデバフを唱える。


 短剣がいつの間にか戻ってきている。呪いみたいな機能だが役に立つ。ムジュルユグゥ――たんまり食わせてやるから役に立てよ? 地を音もなく走り僧侶のヒーーラーから殺す。首を掻き切り振り向きながら背後の剣士がスキルサポートを使って技を繰り出してきている。動きは早いが問題なく避ける、一合、半身になり。二合、跳躍し剣士の頭上から背後に回り、振り向きながら頸椎を断ち切る。

 

 側転で回避。空中で姿勢を制御しつつ投擲。魔術士の攻撃はモーションが読みづらい。


 槍を刺したガンナーに止めを刺し、広場から逃走を開始する。

 

 プレイヤーやノンプレイヤーキャラクターを、すれ違いざまに無差別に殺していく。ランタンの火を馬小屋に投げ込むこと数十回、殺した人間は百を越え、道具屋のアイテムを片っ端から強奪していった。


 武器はムジュルユグゥの短剣と古代の槍で充分だしな。ガンナーが気になったけど。途中で兵士のような耐久力の高い奴が出て来たけれど、鎧の隙間から狙いを付けて殺害しておいた。

 

 なんだか良さそうな称号とレアアイテムが入手されていたけど、なんだったんだろうか? それとムジュルユグゥの短剣が高級感溢れる形に変わってるんだけど。これからも役に立てよ?


 現在は下水道にて潜伏している。休憩が終わったら別の地点でテロ行為でもしてくるか。


 現在町は警戒態勢が敷かれている。ならば、教会に火を付けるか。あんなとこに飛ばしやがったからな。報復だ。


 雑貨屋でツボ単位でランタン油が売っていたので強奪して殺し、教会へ。

 妙にリアル思考過ぎないか? ランタンの油って……ああ、火計でも想定しているのかもな。好都合だ。


 侵入と同時にツボを女神像へ投擲。ムジュルユグゥの短剣を力強く投げつける。女神像の顔面に突き刺さり火薬を塗って置いた短剣が燃え上がる。 

 成功だ、後は祈りを捧げ拠点へ還るポイントらしき場所を破壊する。

 慌ててプレイヤーが協会になだれ込んできた。ん? 警報のような音が街に流れているな。ああ、これが原因か。


>>街の拠点ポイントが破壊されました。■■■は神敵認定されました。


 エネミーネームは出ていないのね。作りが細かい。

 さて、何人殺せるかな……。




 視界内には私の体力ゲージがギリギリで赤くなっている。


 攻撃がわずかでも掠ったり、デバフの毒などを受けてしまいジワジワ体力が減ってしまった。


 周囲には死亡してポリゴン化、そのまま透明状態で待機時間が表示されおり、恨めしそうにこちらを見ている、拠点壊したし教会でリスポーンできないのかもな。ざまあ。


 ノンプレイヤーキャラクターは死体がそのまま残っている。


 さて、ここまですれば十分満足したな。度重なるキルを行ったためスキルの召喚の拡張が行われている。

 これを使用してそろそろ逃走させてもらおう。


 死霊術/死霊召喚ドッペルゲンガーを限界の五体召喚、四方へ散れ。

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