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04:『は~るばる来たぜ魔魍街~』的な♪

「ヘル君!!」

「ピュマさん♪♪」

モンスターの襲撃から約1日半後、ヘルシングは王都に向かう途中、討伐隊を率いたピュマ達と合流していた。


「ヘルシング!!」

開口一番、ピュマは泣きながらヘルシングを怒鳴りつけていた。

「何であの時あんな無茶をした!!幸い無事だったからいいようなものの、もしもの事があったらどうするんだ!!」

「ごめんなさい……」

本気で心配してくれたピュマにヘルシングは

、ただ謝るしか言葉が見つからなかったのであった。

「でも、本当に無事で良かった……もうこれからはこんな無茶はしないでくれ、頼む!」

「はい、気を付けます……」

ピュマは叱られて落ち込むヘルシングの肩にそっと手を添えて、二度 《ポンポン》と優しく叩いた。


するとその時、

「ピュマ、我々は残党狩り向かおうと思うのだが大丈夫か?」

見るからに強靭な肉体を持つ討伐隊のリーダーがピュマ達の側に近づいてきた。

どうやらヘルシングの救出の他にモンスターの殲滅も予定に入っていた様だ。

「大丈夫だ、直にドラキュラ伯爵も駆けつけるから心配ない」

「そうか、ここからなら王都も近いし、それに伯爵も直ぐに駆けつけるなら大丈夫だろう。」

そうピュマと言葉を交わした討伐隊のリーダーは、今度はヘルシングに目を向けると、

「ヘルシング、魔魍街で店を構えたいらしいな、応援するぞ!では失礼する」

笑顔でヘルシングにそう告げると部隊へと戻っていったのだ。

「彼は私の幼友達で《マルコキアス》と言うんだが、あー見えても昔は泣き虫の臆病者でな、いつもベソばかりかいていたんだぞ♪」

「ピュマ!それ以上言うとあの《連続オネショ事件》、商会で盛大にバラすぞ!」

結構ヒソヒソ話の筈だったのだが、聞こえたのであろう(笑)!慌てて引き返してきたマルコキアスは、顔を真っ赤にしてピュマに脅しをかけてきた。

どうやらピュマにも《黒歴史》があるらしく、

「わ、解ったから早く部隊に戻れよ!」

「いいな絶対だからな!男同士の約束だからな!!」

そう念を押すと彼は再び部隊に戻るのであった。


それから数分後……

「ヘルよ!大丈夫か!!」

いつも以上に顔を青くしたドラキュラ伯爵が慌てた様子でヘルシングの所にやって来た。

「叔父さん!」

久しぶりに会うその顔は、妹にあたる母の面影がかなりにじみ出ていた。

しかも相変わらずその勇姿は眉目秀麗で、明らかに自分ヘルシングとは別次元の人種タイプだと改めて思わされてしまっていた。

※別の話ではマジでお笑い担当なんだがな~


「心配させたろけどごめんなさい」

「構わん!お前が無事ならそれで良い!」

会って早々いきなり抱き締められたヘルシングは、とりあえずその状態で謝った。



「ピュマよ世話をかけたな!感謝する!」

「いえ、こちらこそ甥御様の命を危険にさらしてしまい申し訳ございませんでした。」

伯爵はその状態のまま顔だけピュマの方に向けるとピュマに礼を言った。


ピュマもキャラバンの安全確保もおさとして努めであるが故に、ヘルシングの捜索を優先しなかった事に後悔の念があったらしく、深々と頭を下げ許しを請うた。

「案ずるな、そなたがヘルシングを助けようと奮闘した事は知っている。こちらこそ謝るべきだ、すまん!」


そんなピュマの謝罪を申し訳なく思う伯爵も直ぐ彼に詫びを入れていた。

「とんでもない!では伯爵、私はこれにて失礼致します。ヘルシング君、落ち着いたら商会の方にも顔を出してくれ!歓迎するよ♪」

「うんだね!ありがとうございます♪」

ピュマはそう言うともう一度伯爵やヘルシングに一礼し、先に王都に帰って行ったのだった。


「では、我々も行くとするか♪」

「うんだね♪」

その姿を見送った二人は、その後伯爵のデメイション・バッグから現れた一角馬ユニコーンに股がると、そのまま王都に向かう為ゆっくりと歩み始めた。


暫くするとすると王都の一角が徐々に現れ、その広大さをヘルシングの目の前に表し始めた。


《魔球》に存在する《神界》

その世界を統一する五大王国の一つ《魔界》の中心都市である《魔魍街》…

それが今ヘルシングの眼前に広がっているのだ!


幼い頃、一度だけ訪れたこの都市での生活はヘルシングの憧れであった。

その都市への入り口である正門がもう肉眼でも見えて来る!


「ヘルシングよ、後でお前に会わせたい女性がいる。落ち着いたらぬ客間まで来てくれるか?」

伯爵の背で目をキラキラさせながら身を乗り出していたヘルシングに、彼は笑いながらそう告げてきた。


「?良かですよ、でも何で改まって?」

「まぁ色々とな(笑)だが心配するな、会えば解る♪」

事前に聞かされていなかった為、一瞬躊躇したヘルシングだったが、今は目の前に広がる光景にそんな不安は直ぐに吹き飛んでいったのであった………

『さぁー!頑張るけんね!!』



次回

05:『誰だ?誰だ!誰だ~』的な♪

ついに登場!マニアのヒロイン《残念エルフ娘》登場♪

※詳しくは異世界物語~オーバー・ザ・クルセイダー~を読んでね♪

次回5/31更新で

クロスオーバー作品《異世界物語オーバー・ザ・クルセイダー》に出ている《残念エルフ娘:ポトニャー》が出てきます♪

他のキャラも今後ちょっぴり出てきますのでよろしくです♪

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