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第2章 9 ダイエットと運動の基本とは?

「ええ?!お食事メニューを変更してほしいのですかっ?!」


屋敷に帰ると、私は早速本日のメイドさんに頼みごとをした。


「うん。今後は必要以上の料理を作らないでもらえるかな?ここに1週間分の献立メニューを記載したレシピノートを用意したから。」


バンッ


テーブルの上にノートを勢いよく置いた。


「まあ・・・まさかロザリア様が自らレシピを考案したのですか?」


メイドさんは目を見開いてノートを手に取った。


「もちろんっ!いい?そしてそこに記した材料および分量は全て2人分になっているわ。毎週、週の初めにレシピノートを渡すからこの通りに食事の準備をするようにしてね。これは私と父の分だから。」


「ええ?旦那様も・・・ですか?」


「勿論。メタボは健康に悪いし・・・親子で一緒に痩せるのよ。」


そう、きっとロザリアの父だって・・・痩せればナイスガイ・・は、無理か。だって禿げてるものね。だけど、きっとそこそこいけるかもしれない。


「わ、分かりました。ではさっそく厨房に行ってまいります。ついでにロザリア様のおやつも用意してまいりますね。」


おやつ・・・その言葉に私はピクリと反応した。


「ちょっと待って・・・。おやつって・・一体何を用意してくるつもりなのかな?」


「はい。とりあえず10種類の焼き菓子とお砂糖たっぷりの紅茶にプリンはいかがでしょうか?」


これだっ!言ってるそばから・・そんな悪魔のようなおやつを用意しようとするなんて・・ギンテル家の人々は・・・全員頭がどうかしているのかもしれないっ!


「あのね・・・私はこれからダイエットしようとしてるのよ。それなのに、どうしておやつにそんな高カロリーなものを選ぶのよ。」


「え・・?それではおやつはどうされるのですか?」


メイドは困った表情を浮かべる。


「え~と・・・それじゃ、ナッツを20粒よろしく。あと、紅茶はノンシュガーでね。」


「え・・ええっ?!ナッツですか?しかもたった20粒だけ?!」


「そうだよ、ナッツはねえ、ビタミンや鉄分、それに食物繊維が豊富で身体にいいんだから。逆に食べた方が太りにくくなる場合もあるしね。」


「はい、分かりました!すぐに準備してきますね!」


メイドさんは駆け足で部屋を出て行った。それを見届けながら私は思った。


「あ・・・そうか。おやつも私が厨房まで取りに行けば少しは運動になるかもしれない。よし、明日からおやつも自分で取りに行こうっ!」


そしてメイドさんが戻ってくるまでの間、私はエアー縄跳びをすることにした。場所も取らないし、何よりこのエアー縄跳びが優れているのは、美脚を目指せることなのだ。1日10分、2セット。これを毎日続ければきっと筋肉もついて、下半身が引き締まるに違いない。


「フフフ・・・ロザリア。見ていなさいよ?貴女は痩せれば絶対美人になれるはずなんだから。この私が証明してあげるからねっ!」


エアー縄跳びを初めて5分ほど経過した頃・・・先ほどのメイドさんが紅茶とナッツを持って現れた。そして私がぴょんぴょん飛んでいる姿を見て首を傾げる。


「あの・・・ロザリア様。今度は一体何をしているのですか?」


「これはねえ・・エアー縄跳びよ!これから毎日おやつ前と寝る30分前にすることに決めたのよ。寝る30分前にするとねえ・・・身体の内部の体温が温まってきて、寝る頃に体温が下がり始めるのよ。そうすると、寝つきが良くなるんだよ?だから23時に寝るつもりだから30分前に運動しなくちゃね。」


エアー縄跳びをしながら説明する。


「え?ロザリア様は・・・毎晩深夜1時まで起きていたのに・・23時に寝るつもりですかっ?!」


「当然じゃない。寝不足は肌荒れもするし、太りやすくなるしね~。よし、10分経過。」


ハアハアと荒い息を吐きながら私はおやつが置かれたテーブルの前に座った。


「では頂きまーす。」


ナッツに手を伸ばしてよーく噛んで食べる私をメイドさんは唖然とした表情で見つめるのだった―。


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