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転生カエルの災難  作者: ゲコール
33/39

神様? 妖怪?

「着いたよ。ビーちゃん、出る?」


『んー』


鈴ちゃんはとある大きな木の近くで、足を止めた。

数メートル先、木々に覆われ、隠されているかのように小さな社が僕の目でも目視できる。


ビーさんはのそのそとケースから這い出ると、

僕とは反対側の鈴ちゃんの肩にダラリとぶら下がった。


『僕、霊感と言うかそう言うの一切ないけど、これは不気味だね』


社の目の前まで鈴ちゃんが運んでくれて、そこから僕は鈴ちゃんから降りて

社に置かれている小さな像を見ながら呟いた。


『いつの時代のモノなんだろうねぇー』


ビーさんも、僕の隣で興味深そうに像を眺めている。


「朽ち果てた感じからすると、何十年、下手したら百年とかそれくらいまでありそうな気はするけど」


鈴ちゃんも、僕達と同じ視線までしゃがみこんで、呟く。


『うーん、ここに来れば元凶の何かに会えると思ったんだけど、それらしき気配は僕にはわからないかなぁ』


『エルちゃんは鈍いなー。社の上。ご神木なのかなこれ。そこからずーっと私達見てる子がいるよ?』


ビーさんの言葉に、驚き上を見上げる。


そしてようやくその存在に気付いた。


それは、真っ黒な翼を持ち、真っ白な装束を纏った異形の存在。

姿形は人間に良く似ている。天狗を連想してしまう風貌だが、その姿は……服と翼を失くせば、僕達がよく知る人物そのものだった。


『えっ、鈴ちゃん……?』


「ありゃ、気付かれた」


鈴ちゃんがもうちょっと成長して、高校生か、その辺りになったらこんな感じだろう。と言った容姿。


僕の言葉に、彼女は小さく返すと、翼を羽ばたかせ、地上に降り立ち

僕達を静かに見つめていた。


『ドッペルゲンガーさんかなー?』


ビーさんは臆した様子も無く、口にする。

鈴ちゃんは何も言わず、彼女を見つめていた。


「遠路はるばる、ご苦労様。君たちスゴいね」


少しふざけたような口調。

でも、最初に鈴ちゃんと出会ったときのような、少しミステリアスな雰囲気が彼女にもあった。


「あなたは誰?」


鈴ちゃんが問いかける。


彼女が、黒幕なのだろうか。僕は彼女の雰囲気に呑まれ、まだ上手く言葉が出てこない。


「誰って言われても困るんだよね。ボク自身、自分が何者なのかなんてもうわからなくなってるんだ」


見た目は女性だが、口調は少年のような、それがまた一層不思議な存在だと思わせる。

……まぁ世の中にはボクっ娘なんてモノも存在するけど、とりあえず僕が前世含め、生きてきた中では初めて出会う存在だった。


『あ、えっと……僕達は』


ようやく声が出た。僕は彼女……彼女なのかな? とりあえず彼女でいいか。

その子に、経緯を説明しようと口に出したが、

その口を人差し指で止められてしまう。


「うん。わかってるから大丈夫! 君達みたいな存在が何故かたまに生まれちゃうんだ」


やはり、神様の堕ちた姿なのだろうか。

言わんとしていることはわかる。と言った感じで、彼女は言葉を続けた。


「正直ね、ボクにもなんでこんな現象が起きるのかはわからない。自分自身の事すらよく分からないんだし、その辺は許して欲しいかな?」


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