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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_83 整備・ざ・魔王島!

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83-6 ほぼ完了! 新生魔王軍、旗揚げ準備!

 ここを軍事基地にはしない。『ステラ杯』とその後の攻防が終わったら、みんなで楽しむ小さな避暑地に。そして、いずれ使われなくなったら、こんどこそ自然に返す。

 アルムさんと話し合って、そう決めた。


 だから船着き場は、とりあえず当時のように修復、海の民にご指導を仰いで改良する予定となっていた。

 結果として、それがよかったのだろう。一発で合格点をもらえた。

 この辺りを手掛けたのは、クレイズさまたちだ。

 豊かな自然によりそうまちづくりを特色とする、サウザンドシー地方に居を置いているだけのことはある。


 船着き場近くにひろがる釣り場についても、かつて設けた漁礁がいくつか残っていたために、朽ちてなくなったものの代わりを作成、沈めてOKとした。


 この小さな港は、ソリス領に面している。パレーナさんたちは、ここを目指してやってくる。

 しかし、そこは海を愛する彼らのこと。海を荒らすようなことはしないとあらかじめ言ってくれていた。

 戦いの場は、あくまでヴァルハラフィールドにのみ限る。大規模攻撃手段は用いない。そしてリアルサイトでの戦闘や工作は、互いに一切しない。エルマーを通じ、ソリス領とは協定を結んであった。



 一方で心配されるのは島の北~北西側、月萌に面したほう。

 月萌はこの協定に加わっていない。『現代国家の当然のありようとして、自然環境には十分配慮の上で作戦の立案を行う』と述べたのみ。

 切り立った崖が自然の要害となっているこちらから、来るとしたら航空隊。各種艦船を出してけん制しつつ、航空戦力で崖上の岩場を支配領域として確保。崖上につくられた防衛施設を足掛かりに森へ入り、島内へ侵攻してくると考えられていた。


 もっとも本命は、その間に島を迂回し、港側へとむかう潜水部隊だろう。

 小型の潜水艇や、装備スキルによる素潜りで集結、一気に上陸する。

 おれたちは『海を荒らさない』ために大規模攻撃を行うことができず、そこへ多人数でかかれば制圧も不可能でないと考えての作戦だけれど、おれたちには勝算があった。


 おれたちにはまだ味方がいる。

『ゼロブラ館』でオーバーホールを受けて帰ってくる、アンドロイドエージェントたち。

 ひそかに月萌国内に戻り、作戦行動をおこなっているチェシャやリガーさんたち。

 そして月萌とソリステラスにいる、スターシードを中心とした有志たち。

 島の主であるアルムさんが全面協力してくれている以上、地の利もおれたちにある。

 不安は、完全にない、とはいえないけれど、きっとやれる、と思えていた。



 覚醒技『超速建設』をもつトビーとアッシュ、そして熟練の技をもつ地の民の匠のおかげで、館の検査と整備は始めたその日で終わった。

 外構の修復を終えてポータル設置。外から見れば風情たっぷり、中は居住性ばつぐんの基地が復活。

 もう、仮設寝室で雑魚寝しなくてもいいのだ。そこは敷いた畳をそのままに、集会所に改装した。


 もっともこの集会所、どっかのにゃんこたちがトレーニング後ひとっ風呂浴びて窓全開、心地よい風を受けながらお昼寝してたりしたもので、すっかり『お昼寝どころ』と化し果てていたのだけれど。

 おかげで動画チャンネルには『きょうのおひるねにゃんこ』なんて番組ができてしまったりした。

 イツカやそのほか数名の野郎どもがごろっとお昼寝してる様子をただ写しただけなのに『かわいい』『癒される』『不眠症が治りましたありがとうございます!』と大人気。なんと公開露天風呂とならぶ人気コンテンツのようだ。解せない。


 ともあれ、島の整備はとんとん拍子で進んだ。

 農場には畝もきれいな畑ができあがり、倉庫跡から種が見つかった島野菜や豆、ハーブが植えられた。

 ルーレアさまが口を開けてくれた坑道からは、使える鉱石や、さらなる温泉も見つかり、プライベート露天風呂のお湯はそこから引かれた。

 クレイズさまたちを守護神に行われた森の探索で、木の実やきのこなど森の幸も食卓に並ぶようになった。


 かくして追加受け入れの体制が整うとすぐ、メンバーをさらに迎え入れた。

 警備や作業のローテーションに余裕ができ、おれやイツカたちは週末の『森コン』のためのレッスンを開始。

 シャスタ様たちは海やプールをエンジョイできるようにもなり、ついでに侵入者を捕まえてくれたり、魔王軍旗揚げの準備は着々と進んでいった。


 そうして、『森コン』をまえにした金曜日。おれたちは、ソナタをはじめとした星降園の家族たち、学園にのこっていたミライたちを、ちょっとだけ島にご招待。

 海と山の幸をそろえた『放課後ビーチバーベキューパーティー』を楽しんだ。


「素敵な島ね、おにいちゃん!

 またこうやって、遊びに来たいな!」

「ここでこんどは戦勝パーティーやるんだよね!

 そのときには、おれたちもなにかお料理つくるから! たのしみにしててっ!」


 いっぱいの笑顔でそう言ってくれるソナタとミライに癒され、離れていた仲間たちともひさびさにいろいろな話をして、元気満タン。

 明日からの英気を養ったおれたちだった。

はい、巻っき巻きに巻きました。

DASH島サイトとか拝見してると申し訳なくなってくる勢いです。

こんなのですがゆうに半日くらい調べものに費やしてる(そしてボツにした文章たくさん)という惨状。

いつかエッセイなどにしてお焚き上げしたいです(魂の叫び)


次回、新章突入! 魔王軍旗揚げ前夜祭開始です。

どうぞ、お楽しみに!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 一気に来ましたね!がんがん進むスピードがいつも魅力です(^^)!旗揚げ、豪華そうです~ [一言] 後一週間ほどで1000話!すごいですよっ!お祝いですね~
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