82-2 うれしい知らせ! パーティーご予約とタマキの覚醒!
一身上の都合(後述)であまりタマキの覚醒に突っ込めませんでした……m(__)m
「そういやそっちはどうだった? ミルドではなんかあった?」
「おう、みんな元気だったぜ!
で、こんどがんばれパーティーしてくれるんだって! なんかプレゼントつきで!!」
脱走黒猫野郎を捕獲にいくまえに、そこのところだけ聞いておこう。
問えば白イツカがざっくり答え、白のおれが補足してくれた。
「さすがに冒険者のひとたちはだいぶ入れ替わってたかんじだけど、ギルドのおやっさんやマリルさんは相変わらず。道具屋のおじさんにも会えたよ。
みんなで日を改めてパーティーやるから、連絡待っててって言ってくれた」
「町には月萌軍関係者もいるから、どっちもがんばれな感じになるけど、俺たちには当日にサプライズプレゼントがあるって!」
「へえ……なんだろ。楽しみだね」
ミッドガルドでのバトルとちがい、ヴァルハラフィールドでの戦いではアイテムドロップがない。兵装もアバターであることがほとんどで、ごくごくまれに破棄漏れがあるとき以外は鹵獲もできない。つまり、確定で赤字なのだ。
だから資金や物資をもらえることになれば、それはすごくありがたい。
物資といえば、採集依頼の受け取りが重なるとインベントリがあふれることがある。その一時置き場も欲しい。ソナタたちがわざわざこっちまできてくれたときには、お茶や料理のひとつもふるまえたら……いやいや、ぜいたくを言ったらきりがない。というか、不動産を融通なんて普通に無理だ。
そんなこんなでテンション上がってしまったが、それよりまずは報告だ。
おれたちそれぞれでひつじ牧場、ミルドの街への顔出しについて書き込むと、ライカがひょいと顔を出してきた。
『へいへーい? 今いいかいボーイズ?
さっきタマちゃんが覚醒したってよ!』
「マジ?!」
「ほんと?!」
「シロウの『コネナイ』も補助系だったし、タマキもそっちかな?」
いつのまにか戻ってきたイツカも声を弾ませた。
ちなみに『コネナイ』とは『狐禰九濤_ナインテイル』――しっぽパーツが九本まで増え、各種ギアとの超効率接続やある程度のコントロールが可能になるというもの。
コウのウィッカーワークスを補助するため、ポイントバッテリーをはじめとした機材を接続して実験や実践を重ねるうちに開花したものだという。
では、そんなふたりを見守るタマキの覚醒はいったい。
ライカがわらいながらのたまわるには。
『ういうい。
いやこれがまた傑作でにゃ~。
疲労度を他人におっつけられるんだわこれが!』
「……えっ?」
なんとまさかの。おれたちは異口同音に疑問の声を上げていた。
狐禰九濤は毛筆体でポップアップが出そうです。
家族が三回目接種後の自宅療養+ネットの調子悪いという状況であまり進みませんでした。次回こそはもうすこし突っ込みます。
今週中にメイキング魔王島にいきたいところ。どうかよろしくお付き合いくださいませ♪




