表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_70 追放、高天原!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

798/1358

70-4 ライカ、参上!~狐耳の理由はヒミツです~

「っへ?!」


 いつのまにかサラッとライカがいた。

 いつものメイド服を着て、顔には人を食ったスマイル。頭にはなぜか、狐耳――いや、それらはとりあえずおいておく。

 問題はやつが、ふっつーにお茶飲んでおかし食べていつもどーりにぱにぱしていることである。

 おれたちはライカを急いですみっこにひっぱってった。


「ちょっとライカ、おれたち見てなんで平気なの?!」

『ふふーん。それはこのおれさまがじんるいさいきょー兵器へーきだから~☆彡

 というのはじょーだんで、このセカイの住『人』じゃないからさ。

 おれは『メタモルソードドール』。みもふたもないいーかたすっと『モノ』だからね。グランマちゃんのギアスも、そもそもききよーがないのさっ!』


 なぞのポーズをきめた後、ない胸をそっくりかえしてはっはっはーと笑う姿に、どっと力が抜けてった。


「ってことは、アンドロイドのシティメイドたちは……」

『まー今んとこはだいじょーぶ~。

 詳しい話はちょっち場所変えようかボーイズ?』


 今日は、おれたちは星降園のおれたちの部屋に。ミライとミズキは、アリサカ家にお泊りの予定だ。なので、ちょっぴり中座して、今話してしまうことにした。



 そんなわけで、おれたちは集会所の小さいほうの部屋に。

 しっかりドアを閉めてカーテンを引いて、盗聴器もないことを確認してのちライカは話し始めた。


『シティメイドちゃんたちは国家の所有だからね。ホストコンピューターと交信した時点でアウツ! さぁ。

 つーわけでそのへんはさくっとハッキングさせていただきました~。

 もちろんあーちゃんがね!!』

「マジ?!」


 さらっとのたまわる内容に思わず声が高くなってしまった。

 うん、これはあそこじゃ話せない。

 もちろんセレネさんの了承あってのことだろうけど。そして『マザー』本体ではなく、その下位にあるコンピューターなんだろうけど。

 国の中枢にあるそれをハッキングって、もはや天才どこの騒ぎじゃない。


『まじまじのまーじ!

 あーちゃんはね、マジもんの超天才なんだよ。

 戦士昇格の際に『ハヤトを守るために必要なすべて』を願ってるんだ。

 ハーちゃんのために。トモダチがとっ捕まえられて、ハーちゃんが悲しむことにならないように……そう思っちゃえば、そのてーどは朝飯前なのさ』


 そういえば、以前ちらっとそんなことを言っていたような。

 戦士昇格の際の願い事はかなりすごい願いもかなえてくれる。それは知っていたけれど、ここまでのリアルチートを授けてくれるとは。


 ちなみにおれが願ったのは『とにかくミライを無事につれてかえれますように』だった。

 ミライはノゾミお兄さんが保護してて、もともと無事だったのだから、空振りもいいところである。

 まあ、いいのだ。ミライはいま、こうして元気なんだから。

 いまはライカの話に耳を傾けることとする。


『……つかね。この状況も予見してた。

 このセカイは『スキル』で回ってる。まあ国によって『スペル』とか『ソウル』とか呼び方なんか違うけど、根本はおんなじものだ。

 つまりこのセカイが敵に回った際に、わたりあうカギとなるのはそいつを無効化する手段、すなわち『ブラックムーン』。

 あーちゃんは何らかの方法で、さりげなくふたりのどっちか、できれば両方に、『ブラックムーン』を習得させるつもりだった。

 イツにゃんの『ソードマスター』の制御用にって、エアリーにゃんに着けてもらえたから結果オーライだけど。たぶん、エアリーにゃんも同じ結論に至ってたんだろうね。

 まーさすがのあーちゃんも自分がガチうさちゃんだったとまでは思ってなかったんだけどねぇ』

「逆に思ってたとしたらすごすぎだろ……」


 イツカが半笑いでのたまい、おれたちはうんうんうなずいた。


『まーそんなごくごくフツーの少年じゃあるけど、知恵を貸すくらいはできるよ。

 おれんなかにはアスカの思考エイリアスがある。ぶっちゃけ、おれを通じてアスカの脳みそ借りれるわけさ。たとえ、アスカが『ギアス』にかかっちまったとしてもね』

「まじか――!!」


 心強い。それはめちゃくちゃ心強い。おれたちは希望に湧いた。

 けれどライカはしっかりと警告をくれた。


『ただ、現状に過信は禁物だよ。

 グランマちゃんはここにいる『ハートチャイルド』たちも治すことができた。

 つまり、ティアブラネット敷設域外にも、本当は自由にチカラを行使できるのかもしれないんだ。

 かれらの心臓が例外だったのかもしれないけど、そうなるとほかの例外もないわけじゃないかもしれないし……。

 そもそも『ギアス』でなく、納得の上でここにきて、物理で戦うようなやつらは『ブラックムーン』じゃ止められない。

 だから、うっかり一人で歩き回ったりしないこと。なんかあったらすぐおれを呼ぶ。いいね?』

「わかった!」

『よっしゃ、じゃーそろそろもどろっか。

 このまちにはもう増援のおれたちがダース単位で来てる。見張りとかは任せて、とにかく今日はくつろいで休むこと! いいね?』

「わかりました!

 でもねえ、そのまえにひとつ質問いい?」


 と、ミライがちっちゃく挙手した。


「今日はなんできつねのみみなの?

 いつもはねこみみなのに」

『……………………』


 するとライカはなんとも言えない顔でだまりこみ。


『えー。あー。……その、まあ、不公平がないように……カナ?』


 なんともきまずげなスマイルでごまかした。ぶっちゃけ、『まさかミーたんからつっこまれるとは』という顔である。

 ほうほう、突っ込みまちのネタだったと。よしよし、これはあとでツメねばならない。

 おれはにっこりとライカに微笑みかけた。

雨ですね〜。

にくきゅうがぬれるので引きこもりたいです。


次回、星降園での一幕(予定)。

どうぞ、お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ