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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_69 始動、『プロジェクト・モンスターサーガ』!

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69-5 しばしの楽しみ! もりだくさんの定例闘技会!

本日二回目投稿です!

もももももももももんがー!!

 モモカさんはすでに覚醒技を解禁していた。

 天に向けてうちはなった魔力の矢が、光でできた無数のモモンガになってフィールド中を飛び回り、最後にはひとつに合体。もっふもふな巨大モモンガ型光弾がバトルフィールドほぼ全域をプレスする、その名も『モモモモモモモモモンガー!!』。

 勝負を決めたのはやはりそれ。ミツルは神聖防壁ホーリーシェルで抵抗したが、ギリギリ押し切られてダウン。地上で切り結んでいたアオバとミクさんもろともすべてが制圧された。


 しかしモモカさんが選んだのは、イケメン男子二人の女装……ではなく、二人にクールな執事服、自分たちにかわいい系のメイド服でオンステージという選択肢。

 その姿はひとことでいって、正義だった。

 ハロウィンイベントに向けて、けも感をふんだんに取り入れたコスチュームに、ダンスと楽曲のアレンジ。控えめに言っても魅力ぎゅうぎゅう。

 なんとイツカまでが言い出したほどだ。


「んあ~!! 俺も前世モンスターがよかった~!! にゃんこモンスター!!」

「だいじょうぶだよ、お前は現在進行形で空とびにゃんこだから」

「ニャフッ?!」


 おどろいた顔でこっちを見れば、パタンと左右に倒れるねこみみ。ほんものの猫と同じムーブだ――擬人化猫キャラの多くだと、こんなときはぽんと立つのに。

 もはやこれがアクセサリーだなんて、言われても信じられないレベルである。

 おかげでライムまでがいいだした。


「イツカさんがあれを着こなしたら、わたくしきっとかないませんわね」

「ちょっとまって?!」


 顔は笑ってるけど目がマジだ。おれはあわてて弁明する羽目に陥った(もちろんアスカはひーひー笑ってる)。


「たとえケモフリミニスカメイド服着こなしたって、ほんもののうさみみ生やしたって、さらにいえば美少女になったって、イツカはイツカだからね?! 同一線上に並ぶようなものじゃないからね?!」

「そうですの?」

「そこまで言われっと逆に複雑……」

「いやいやそれで正しいからっ! 疑問を覚えなくっていいからっ!!

 ほら、ライブはじまるよっ。ライブをつくりあげるのは、アーティストと観客の両方なんだからね??」

 


 そんな一幕もあったりしたが、ライブは大盛況で終了。

 バトルのほうでも、痛快な場面が続いた。


 まず。『イザヨイRE:MIX』ことイザヤとユウが、かっこよく覚醒を披露した。


 サバクツノトカゲ装備のイザヤは、HPと引き換えに目から熱線を放つ専用技『ブラッド・レイ』が素直にグレードアップ、『クリムゾン・ブラスター』となった。

 なんと爆裂効果も追加されて、破壊力は抜群だ。

 装備全体にゴツゴツ系のカッコよさがさらにプラスされ、実に男子ごころがくすぐられる姿になった。


 いっぽうアードウルフ装備のユウは、もともとの土属性との相性のよさがどんと伸び、土操作が可能に。足場を崩してからめとる戦いぶりは、もはや別次元である。

 しかし見た目は背中のたてがみ部分を中心にモフモフしさが増し、むしろ可愛い系によっている。こちらは女子に人気のようすである。


 勝利のインタビューでは、ミツルとアオバが尽力してくれたおかげ、と感謝を語っていた。

『来週は、二人の覚醒を見せられるようがんばる!』と意気揚々だ。



 その後の三ツ星昇格エキシビバトルで、ミズキとミライは安定の勝ちっぷりをみせてくれた。

 今回も覚醒はなかったが、むしろそんなの忘れていた危なげのなさである。

 すがすがしく斬りこむミズキ、可愛く支援するミライの姿は、ぶっちゃけお茶の間に流してもいいんじゃないだろうか。そんなふうにさえ思わされた。


 手を振るふたりのもとにソーヤとシオンが走ってくれば、そのままライブの始まりである。

『うさもふ三銃士+MIRAI』こと、現『うさねこ』四巨頭はマイクを手に、今日はみなさんに大事なおしらせがあります! と声を合わせた。

 発表されたのは、ソーヤとシオンにかわる、『うさねこ』次期首脳メンバーが決まったということ。

 ここまでの活動でリーダーシップを発揮していたアキト。そして、クールに彼を支えるセナだ。

 ステージ上に招かれ、明るく爽やかに手を振る二人に、おれたちも祝福を込めて拍手と声援を送った。



 第三部冒頭に披露された、『騎士団』創始者3クラフターによるショーバトルは、これまでにないほどに異色だった。

 なんと、ダイトVS3クラフター。

 それも、お互い後衛ラインについてのスタートだ。

 3クラフターの編成がまた異例で、前衛がいない。

 タマキとシロウが並んで立っているが、抜刀していない。

 そして後ろにコウが控えている。

 果たして始まったのは、斬りこもうとするダイト対、タマキとシロウのバブルリング&キツネビの弾幕というせめぎあいだ。


 正確に言えば、タマキとシロウをコウが支援している。

 両手指のつけ爪で、地面にさらさらと支援の錬成陣を描くことで。

 正確な、精緻な書き込みが進むたび、バブルリングとキツネビの速度と威力――つまりタマキとシロウの力が目に見えて増していく。

 最初は互角だった戦況が、はじめはゆっくり、やがて急速にクラフター勢有利に傾いていくのには、おれもクラフターでありながら正直驚かされた。


 やがて三分の制限時間が過ぎたときに現れた光景は――

 ダイトがうしろ向きにひっくり返り、コウは地面に突っ伏し、タマキとシロウがハイタッチという、勝ち負けのまったくわからない代物だったが、ともあれ複合錬成陣によるアシストの可能性は、創始者本人たちのがんばりで再び天下に示されるに至ったのだった。


 第三部はほかにも、楽しみなカードがいろいろ。そのまま見続けていたかったのはやまやまだが、今日はシメのショータイムで第三覚醒を披露するというおしごとがある。

 大いに後ろ髪をひかれつつ、おれたちは席を立ったのだった。


ハハハ……書ききったぞ(今日のぶんを)

左腕が疼きます(ΦωΦ)フフフ…

ご感想とコメントのお返し、しばしお待ちくださいませっm(__)m


次回、第三覚醒の披露と、『月送り』。

闇を担った男の語ることばとは。

どうぞ、お楽しみに!

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