Bonus Track_0-1『プロジェクト・スターシード』
ナンバリングミスではないのです。過去編なのです。
来客があり遅れましたm(__)mスミマセン
映し出されたのは、演壇とホワイトボードに向かってたくさんの椅子が並んだ、ミーティングルームと思しき一室。
わいわいと入場し、席に着く人々。
その中に、おれたちがいた。
若干、年上にもみえる。着ているのは、おでかけ着らしい服。
今とおなじように、けもみみしっぽがある。
イツカは黒猫のみみしっぽ、おれはミントブルーのでかもふロップイヤーにうさしっぽ。
おれのとなりにいるソナタも、桜色のでかもふロップイヤーとしっぽだ。
キラキラと目を輝かせ、楽し気に言葉を交わすおれたち三人の近くの席には、カナン先生や、星降園の仲間たち。
向こうのほうにはケイジとユキテル。レオナさんたちもいるし、そっちのほうにはタクマくんやスバルちゃんもいた。
驚いたのは、ノゾミお兄さんとミソラさんがいたこと。
二人とも、親御さんがいた。つまり、βのはずだけど。これって……
その時、部屋の照明が落ちた。
同時に正面の演壇がライトアップされ、三女神たち……もとい、彼女らによく似た女性たちが姿を現した。
ひとりは、セレネさんを大人にしたような、クールなサラサラロングヘア。どこか近未来感のある、シルバーブルーのビジネススーツでビシッと決めている。
続くのはステラ様に似た、優しげな面差しのもちぬし。白のブラウスに紺のタイトスカートという清楚な装いだが、すこしくせのある金の髪とつゆ草色の瞳のため、地味な印象にはなっていない。
彼女と並ぶのは、Tシャツにジーンズ、活発そうなショートの赤髪女性。こちらはソレア様とそっくりだ。
『参加希望者の皆様、ようこそおいでくださいました。
これより、『プロジェクト・スターシード』についての説明を開始いたします』
セレネさんに似た女性が壇上で一礼し、綺麗な声で話し始めた。
『来月よりミッション『エインヘリアル』が開催されます。
皆様ご存じの通りこれは『スーパーコンピューター『マザー』のもと、『人』としての器<アバター>を得た参加者の方々が』『戦いと輪廻を通じて魂を磨き上げ』『最終的には『アースガルド』にすまう『人間』として、転生する』ためのものです。
『プロジェクト・スターシード』参加者の方々は、これに『スターシード』として参入していただきます。
『スターシード』は、華麗な活躍を披露し、一般参加者の皆様に『よりカッコよく、より強く』のあこがれを持っていただき、さらなる奮闘をうながすための『αプレイヤー』候補、言うなればアイドルの卵です。
そのため、一般参加者の皆様より、高機能の器<アバター>をもって参加することとなります。
この器にはタイプA・Bの2つが存在します。
タイプAは、磨き上げれば女神をも超え、世界を壊すことすら可能なスペックを有しています。
そのため、抑止力としてチームの一人に『ハートチャイルド』となっていただきます。
『ハートチャイルド』には先天性の心疾患が発生し、治療が終わるまでは自由に動けませんので、選択はよく話し合って慎重にお願いいたします。
タイプBは、パワーは控えめですが、『ハートチャイルド』役は必要ありません。……』
「なんだこれ」
おれのとなり、イツカがつぶやいた。
おれも呆然としていた。
なんだこれ。
ゲームじゃん。まるで。
「そっちから見れば『下位』かもしれねえけどひとつの世界を戦いに巻き込むってのに、まるでゲームな言いようじゃん!
セレネはそんな冷たい奴じゃない。こんなのうそだ、嘘に決まってる!!」
なんか腰痛がいたい(重複表現)……
枝豆はうまいですね。いくらでも食べられます。
次回、現在に視点戻ります。
怒れるイツカ、冷静になろうとするカナタ。善後策は……?
どうぞ、お楽しみに!




