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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_63 捜査に出会いに入れ替わり?! 特別休暇は大忙し!(2)

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63-4 最強茶会はモフモフのあとで!<SIDE:ST>

本日は世界猫の日だそうです。めでてぇ!!(ΦωΦ)にゃー

「いやー、いい試合でした。こんなことならもっと早く、なんとかお手合わせをお願いするのでした」

「本当ね。シルヴェには確実に、うらやましがられるわ」


 ヴァレリア殿下による『そこまで!』を受けて、代表ペアとの親善試合は終わった。

 結果は、タイムアップによるドロー。

 おれたちと握手を交わしつつ、エルナールさんとユフィールさんはいい笑顔だ。

 こうして二人並ぶと、やっぱり似ている。二人はふたごの姉弟なのだ。

 ……と、気になる言葉が出てきた。イツカが問いかける。


「シルヴェって、星騎士のシルヴェだよな?

 もしかして親戚?」

「ええ、母同士が姉妹。つまり、いとこよ」

「へぇ~! じゃあ今度それ話題にバトル申し込んでいっか?」


 いやいやいや、そこに入る言葉はふつう『お茶』だろう。と思ったが。


「もちろん! よろしくね!」

「やったー!」


 おもわず周囲を見回せば、ハンター連中は全員うんうんうなずいている。

 すなわち、ヴァレリア殿下。タクマ君。そして、シルウィス家のベルナデッタさん。

 ……うん、ハンターとクラフターの常識は違うのだ。きっとそうだ。

 と思ったらエルナールさんもニコニコしている。

 こうなればもはや希望はひとりだけ。

 ユエシェ家のサクヤさん。彼女はプリーストで呪歌手だ。

 そんな彼女はというと、明らかににゃんこを見る目でイツカを見ていた。


「……どうぞ?」


 結果的にばっちり目が合って、もちろんおれは謹んでOKをお出ししたのだった。


 * * * * *


 しっとりした黒髪の美少女に黒猫野郎がモフられて、みんな幸せになったところで、最強茶会が始まった。


「それじゃああらためて。『六柱』筆頭、フォルカ=ヴァレリア=ステラマリス。二つ名は『光焔』。ま、気楽によろしくね!」


 彼女と初めて会った日、マルキアは言っていた。彼女と再会したら驚く、と。

 たしかに驚いた。

 真の姿の第二皇女は、なりこそでっかくなっていたが、まるっきりそのまんまだったのだ。

 この人の中で『若い』ってどんな概念なのだろう。気にしたら負けな気がする。


 彼女の得意は光系と炎系。あのちっちゃな姿は光系の幻術の発展形だという。

 明らかに大きさとかまで違っていたが、本人曰く『表面換装マスクエフェクトのステータスをいじるときに、光学系の数値をまずババッとやって、ほかはぜんぶプリセットの予測変換を適用して引っ張らせてきてるの』だそうな。

 ぶっちゃけ、トンデモ。プラチナムーンじゃなければ、桁違いのTPBPがあって初めて可能になる荒業だ。ニノとか聞いたら絶対うらやましさで泣くにちがいない。


「わたくしも改めて。『水雷』クロン=エルナール=ソフィシアと申します。ヴァレリア様の婚約者、ユフィールの弟です。よろしくおねがいいたします」

「『雪花』アリエ=ユフィール=ソフィシア。弟の姉です。よろしくね」

「あっと、セドラ=タクマ=クレスト。『絶地』、って昨日言ったっけ? あわわ、今のなし! ハジメマシテ、ヨロシクオネガイシマス!」


 白銀の髪を背に流した美しい女剣士、水銀色の髪をやわらかくなでつけた研究者ふうの男性が笑顔で自己紹介を重ねれば、学ランぽい黒衣の少年は下手な嘘をついた。

 おつきの人たちにジト目で見られ、お説教確定の模様である。


「タクマってば、また何かやんちゃしたのね?

『狼牙』フィル=ベルナデッタ=シルウィスと申します。お噂はかねがね。お会いできてうれしいですわ」

「んなっ、ベニー?! 熱でもあるのか?!」

「お黙れ♪」


 見覚えのある色合いの銀髪碧眼を備えた長身の女性は、上品な笑いとともに、丁寧なごあいさつをしてくれた。

 男勝り、明朗快活な人柄と資料にあったとおり、これはよそゆきのふるまいなのだろう。タクマ君への返事の、最後の一文字が別の文字に聞こえたきがしたが、もちろんおれは突っ込まない。

 最後に、あの少女が長い黒髪をさらさら流しつつ、お淑やかに一礼した。


「『涙硝』プリメラ=サクヤ=ユエシェと申します。……よろしくお願いいたします」


 彼女はなんと、シグルド氏の幼馴染で婚約者なのだという。こんな人がいるのに、なんだって弟にあれほど固執するのか、と思わされるほどの可憐さだ。

 内気なところも、守ってあげたい気持ちにさせられる――ここにきて最初に顔を合わせたとき、彼女はベルナデッタさんの後ろに隠れていたのだ。

 がんばって出てきて、ちょこっと一礼して、すぐに背中に戻ってしまうその様子は、まるで小動物のよう。

 さきほどイツカをモフったことで、ずいぶん打ち解けられた感じがして、なんかちょっと一安心である。


 最後におれたちが自己紹介し、全員が名乗り終わると、殿下が素直なしぐさでぺこり。お招きが遅れたと詫びてくれた。


「本来ならもっと早くにご招待するべきだったんだけどね。伸び伸びになっちゃって、ごめんなさい」

「いえ、それはそれぞれ予定もありますし。お招きいただき、ありがとうございます」


 おれたちはすでにタメOKのお友達だ。でもおとなとしてごあいさつはきちんとしなきゃである。

 けれど、互いにかしこまって言いあえば、なんか笑えてきた。


「よっし、堅苦しいのはこの辺にしよっか!

 はーい、何か言いたいこと聞きたいことあるひとー!」

「はいっ!」

「はいはいはいっ!」

「はーい」

「よろしければ」

「わたくしも、はい」

「あの……はい……」

「おれも、おねがいします」


 陽気な『リア様』の仕切りで、お茶会はたのしい質問大会と化したのであった。


雨が降ってだいぶ涼しいですがやっぱり暑いです。

ずっと暑い暑いーで疲れがきますorz


次回、月萌サイド。モンスターダンサーズ始動? です。

どうぞ、お楽しみに!

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