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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_57 ソリスのソウル、ステラのスペル(2)

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57-5 ゆかいな森のけも茶会、はじまりはじまり?!<SIDE:ST>

2021.06.04

誤字修正致しました。

シュナイダー→シュナイザー

 そうしておれたち――客人であるおれとイツカ(ナツキとバニー憑依済み)、アスカとハヤト、警備の『シエル・ヴィーヴル』――は、森の広場の大きな大きな円卓にご案内された。

 スペース的に仕方ないのも知れないけれど、おれとかはこっちの方が好きだ。

 もちろんソレア様も同じ卓でごいっしょだ。

 入れられたお茶をひとくち、笑顔で口火を切る。


「やあやあ、長旅お疲れさま。みんなどうか楽にして。

『シエル・ヴィーヴル』のみんなにもお手間かけちゃったね。ステラ領軍のみんなにかわりに謝っておいてね、急にあんな感じになって」

「お心遣い感謝致します、ソレア様。

 皆にも確かに申し伝えましょう。

 しかしながらわたくしども、これが仕事でございますので、どうぞお気にはなさいませぬよう」


 優雅に微笑んで答えるのはマルキアだ。

『女は女優』といわれたけれど、なかなか堂に入った受け答え。

 今は白の軍服姿だけれど、もしも髪色に合わせた水晶色のドレスなんか着せたら、どこからどう見ても文句つけようのない貴婦人ぶりとなるのだろう。

 シュナイザー家はステラの貴族の中でトップランクに位置する名家。そこのお嬢様は伊達ではないということのようだ。


 ソレア様は人好きのする笑顔を返し、号令をかけた。


「ありがとう。

 それじゃあ初対面の子たちもいるし、自己紹介からいこっか。

 お茶とお菓子は食べながらでいいからね。

 まずボクがソレア。ソリス国の女神やってます!

 ステラとセレネとは姉妹で親友。みんなのことは我が子や親せきの子みたく思ってるってとこかな。

 このとーり堅苦しいのはニガテだから、別段タメでもオッケーだよ! てわけでヨロシク!

 じゃあ時計回りで、はいライアン!」

「ライアン=レッドストームだ。

 平原を統べる獅子<シンバ>家の長として『燎原の猛将』の二つ名を賜っている。

 本日は我らの率直な意見をということで耳に痛いことも言わせてもらうことになると思うが、よろしく頼む」


 獅子のような風貌、たてがみのような赤い髪の壮年が、折り目正しく頭を下げれば、その隣に座る青のツインテールと翼の少女は、その背中をバンッとたたいて笑う。


「ライアンはホントはもっと砕けた奴だから、ヨロシクしてやってね!

 あたしはルリア。鷲<アリオン>家の長として、わりかし飛べるみんなを仕切らせてもらってるわ。

 二つ名は『蒼穹の女帝』! カッコイイでしょ? 後でバトルしようね。ヨロシク!」


 そのようすも先ほど聞いた話でも、この人はライアンさんと『タメ』て感じだ。一体いくつなのだろう。いや、女性相手にそういうことはNGだ。疑問をほっぽり投げ、おれは次の人に目を向けた。


 するりと立ち上がったのは、白い布をたっぷりと用いた装束が似合う、上背のある堂々とした体格の男性。

 見た感じライアンさんと同年代くらいに見えるその人は、ゆったりと一礼。アイスブルーの瞳に静かな微笑みを浮かべた。


「鯨の<パレーナ>の名を継ぐ者、パレーナ八世と申します。

 海と水際に住まうものを守っております。どうぞ、よしなに」


 ちなみにこの方には、洋上移動の際にも一度、自己紹介してもらっている。

 知性と余裕を感じる大人の男性だと思っていたが、こうして本当の姿を見ると、あらためてかっこいい。

 隣に座るマルキアが自己紹介のため立とうとすると、その先にさっと立っていて手を貸すあたり、実にスマートな理想のジェントルマンである。おれもいずれはこうなりたいものである。


 マルキアはありがとうと微笑み、『シエル・ヴィーヴル』のメンメンをまとめて紹介。ただし、ライアンさんの娘であるベルさんをのぞいては、名前以外の情報はとくになし。あくまで主賓であるおれたちを立ててくれる様子だった。


 だがそのつぎが……なんとアスカだった。


「どうも、おれがイツカナの相談役のアスカ・ハギノです。気楽にあーちゃんて呼んでください!

 いちおうタカシロ家の人間じゃありますけど、まーいろいろあって母方名乗ってます。家族仲は良好ですんで安心してください。

 んで、こっちがバディのハヤト・クシロ、愛称はハーちゃんです。

 ちなみにハーちゃんはおれんですので、ぜーったいあげませんからそこんとこはどうかよろしくっ☆彡」


 やりやがった。

 しかしノリのいい皆さんはひゅーひゅー。ルリアさんにいたっては「いよっ、熱いよっ!」なんて声までかけてくれる。ほっと一安心である。


 まあ、アスカの気持ちを考えれば、無理もないかもしれない。

 ハヤトはなんと、今朝がたけも化を教わったらあっという間に習得。力強く美しい銀狼になったハヤトは、狼トーテムのみんなのアイドルと化していたのだ。

 もっともおれ的には、真のアイドルはアスカであり、アスカを別の狼に乗せないためにハヤトが全力を出したのだとみている。

バタバタしてたら一時間間違えました……orz


次回、続き。

フリーダムなソリスの民の、忌憚なき意見が述べられます。

どうかお楽しみに!

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