表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_47 変わってゆく、仲間たち!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

503/1358

47-4 まちがいだらけの『縮地』トレーニング!

 それからおれたちはあわただしく動いた。

 まずはログアウト。ログインブースに駆けつけた。

 ブース内のニノとイズミは、いい笑顔を見せていたけれど、自力で立ちあがることができなかった。

 そのため、ノゾミ先生とトウヤさんがそれぞれ抱えて『縮地』を使用。医務室へと運んで行った。

 心配なのは山々だったが、ダンスレッスンをさぼるわけにはいかない。

 おれとイツカは後ろ髪を引かれつつも、体育館へ走る。

 雑念を振り払い、踊ること小一時間。

 授業終了後、ミライたちといっしょにうさねこ掲示板をのぞいてみれば、二人とも無事復活、午後二コマめの授業には出席するそうだ。

 お見舞いコメントを連名で書きこんだら、ミライはミズキとプリースト実習へ。おれとイツカは、ソレイユ邸への移動の時間を使い、車内でレモンさんたちとオンライン打ち合わせを行った。

 内容は、週末の『あそべる森のコンサート』。特段の変更点はなく、終了後はおれたちも、移動の車内からのログインとはなるが、ミライとソナタの合同レッスンに参加できる見通しである。

 だがそのときにレモンさんから、こんなことを言われた。


『そういえば疑問だったんだけど、二人は『縮地』覚えてないの?

 イツカは『0-G』やれるんだし、いけるんじゃない?』


 とうのイツカはうーんと首をかしげる。


「うーん……多分なんだけど、なんか……なんかが違う気がするんだよなー。

 でもせっかくだし、後で練習してみる!」

『りょかーい。じゃこのあとちょっと見たげるね♪』


 液晶画面越し、バーイと手を振って通話は切れた。

 バックミラー越し、ライムが優しく笑うのが見えた。


「ふふっ。おふたりともすっかり仲良くなってくれて、まるできょうだいみたい。

 わたくしも、弟ができたような気持ちになってしまいますわ」

「え、マジ? 俺レモンちゃんとライムちゃんの弟っ? いいの?」

「ええ、もちろん。

 わたくし、子供のころからずーっと、小さなかわいい弟が欲しかったのですわ。

 だから星降町に赴任してイツカさんやカナタさん、ミライさんたちと仲良くなれたときにはうれしくて♪」

「そっかー! だからカナタとも仲良くなったんだな♪」

「まあっ」


『にししー』といい笑顔での冷やかしが飛んできた。まったく油断できない猫野郎だ。

 空間の乏しい車内なので、とりあえずうさみみパンチを飛ばしてつっこんでおく。

 やつはねこねこしく驚く。面白かったのでくすぐり倒してやることにした。


「にゃふっ?! このスペースでできんのかよそれっ!」

「ふふふ、イツカ? おれが何年うさぎ装備やってると思ってるの? そりゃー!」

「にゃはははは! ギブギブ、くすぐったい!! くすぐったいから!!

 ぜろじー!! ……ってあれっ発動しねえ?! ぜろじー! ぜろじいいい!!」


 こいつはどうやら、まだ気づいていないようだ。

『0-G』の本質は、おれに危機が迫ったときに、それを回避することだ。

 つまり、おれから逃げるためには使えないのである。

 ……であるからして、『0-G』が使えるからといって、『縮地』もできる、とは言いづらい。

 だが逆に言えば、『0-G』の発動条件からおれを外すことができれば、イツカは自在に時空を渡ることが可能になる。

 だからそう、これはイツカのトレーニングなのである。けっしてけっして、イツカをいじって遊んでいるわけではない。


「さーがんばれイツカー♪ これも『縮地』の練習だよー♪」

「なんかがちがう! 絶対違うってあははははははー!!」


 結果。イツカはソレイユ邸到着までに『縮地』をマスターできず。

 続きはレモンさんと顔を合わせてから、となったのだが……


「おかえりふたりともー。さーやるよー!」


 車止めで待ち構えていたレモンさんは、とってもいい笑顔で両手をわきわきさせていた。


「…………にげろおおお!!」


 顔をみあわせたおれたちは、とりあえずレモンさんのいない方のドアから、全速力で逃げ出したのであった。


こんなんで『縮地』おぼえられたらなあ(遠い目)


次回、いろんな人に『縮地』マスター方法を聞いてみるのまき。

しょーもなくなる予感しかしません! お楽しみに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ