Bonus Track_46-2 とある茶房に響く声
・話者はいちおう内緒にさせていただきました。
・今回もめっさ短いです……!!
・童話祭投稿のせいではありませんからっ!(※ステマ)
――ええ。うまくいきましたよ。
我らが有能な調査班と調達班には、よくよくお礼を言いませんとね。
やわらかくなじみやすい風味の佳きお茶。
腹減り男子の食いつきのいい、ごまだんご。
桃の味のするももまんじゅう。
そして、このあたりではめずらしい、ハスの実あんの月餅。
おかげで彼らは、すっかりと心を許してくれました。
いまやわれらは友人といっていい間柄。まずは順調に第一歩です。
ちょうどよかったので、その前にダンスの手ほどきも。
もしも可能なら、舞踏会で姐姐たちに。ええ、踊り方はばっちり教えておきました。実にのみこみのいい子たちで、助かりましたよ。
え? いえいえ、彼とは……
彼と踊ってもらう必要はありません。彼の心には、誰も付け入るスキがない。誘いをかけるだけ無駄ですよ。
麗しい花々なればこそ、確実に美しく咲かせてくれるはずの者に。
我らが愛しき花々を無駄に傷つけることには、そう、ひとりの男として耐えられませんのでね。それにあれは、……
……え゛っ? メイリンがっ?!
ちょっ、聞いてませんけどっ!
ええ……ええ…… わかりました。
では、そのように。
両日中に彼女と話します。では。
まったく、あの子は。
なんだってお兄ちゃんにそういうことをちゃんと相談してくれないんですか。
ちっちゃいころは『にーたま、にーたま』ってあんなにくっついてきてくれたのに。
でも、そうですね、メイリンなら……
可愛いあの子がそうと望むなら。
しかたない。しかたがないこと、ですよね。
……ええ……どう考えても話者バレバレですね!(爆)
次回、カナタ視点に戻ります。
もしかしたらイツカナがバトル? 作者的にもそろそろしてほしい(爆)!
どうぞ、お楽しみに!




