表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_38 追い込みバトル!~エクセリオン、そして双龍~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

403/1358

38-2 七色の恐怖? アカネさんの新技炸裂!!

超絶遅くなりました!

誤字等、見つかり次第修整しますm(_ _)m


2020.10.15

ちょこちょこ修正いたしました……orz

 試合まえの取り決めで、おれとアカネさんは30秒間、なにもしないことになっている。

 地中に植物の根を這わせたり、口に出さずに事前詠唱をしたり、そういうのは一切なしで、だ。

 ひねくれもののおれだけど、嘘のつけないトウヤさんや、邪気なくお世話をしてくれるアカネさんを欺く気にはなれない。素直に両手を垂らして待機した。


 もちろん、指にリングはない。イツカの首からも、チョーカーは姿を消している。

 この部屋なら、余人が紛れ込むことはない。イツカもおれも、全てを出し切ることができる――というかむしろ、出しきらなければ同じ土俵にすら立てない。

 トウヤさんは『ソードマスター』を持っているし、アカネさんもまた、プリーストとしての最高ランク『アーチビショップ』なのだ。


 対するおれたちは、『ソードマスター』『プラチナムーン』を得てまだすこし。

 普通に考えて、これは勝てない。全力で負けて学ぶ、今日はそのための場だ。

 

 もっともイツカは明らかに勝つ気しかなさげ。トウヤさんより頭半分は低い身長差をものともせずに、さかんに斬りかかる。

 技量はもちろんトウヤさんが上だが、その勢いは明らかに上。


「いい勢いだ」


 トウヤさんの声は小さく、しかしおれでもわかるレベルで弾んでいる。


「あざっす!」


 イツカも笑顔で返す。

 よほどのことがない限り、イツカは明るい笑顔で楽しげに戦う。

 それは、『ソナタを救う』という使命を得てからも変わらない。

 好きなのだ、バトルが。

 バトルを通じて、楽しむことが。


 右に、左に、また右に。二人は幾度も跳ね、踊るように位置を入れ替える。流れるように剣を合わせてはまた離れる。


 ノゾミ先生との仕合よりはずっと荒削り。けれど、バディの贔屓目もあるのだろうが、軽やかで、とても楽しい感じ。

 

 危うく見とれかけたおれをつなぎとめたのは、耳の中に響いた叱咤――『コラッ! しっかりなさいカナタ。三十秒はもうじきよ!!』というバニティの『声』と、胸の中で焼けるおもちの感触。


「ねーねーカナぴょ〜ん、ヤキモチやいてる?」


 と、アカネさんが笑いかけてきた。


「え、いやその……えっと、それなりには……」

「だよねだよね! あたしもだよ〜!」


 予想外の問いにしどろもどろ返せば、いい笑顔が帰ってくる。


「それじゃーさ、あたしたちもそろそろはじめよっか? そんでヤキモチ焼かせちゃお!」

「そうですね、おれたちも後衛どうし、楽しみましょう!」


 さあ、約束の三十秒はもう過ぎた。ここからはガチの2on2だ。


「いっきまーす!『レインボー・スプラーッシュ』!!」

「『卯王の薬園(ラビットキングダム)』!!」


 アカネさん、楽しげに日傘をかかげ、虹色に輝く噴水を天井めがけ吹き上げる。

 『レインボースプラッシュ』。各種補助効果をランダムな色の水に割り当てぶちまける、トンデモやばい覚醒技だ。

 おれはとっさに森を展開、謎の色水を遮りながら、イツカのためのステージを作り上げようとした。


「か〜ら〜の〜、ていっ!『ロリポップ・シャワー』!!」


 しかしアカネさんは軽やかに地を蹴ると、自分が作った噴水を一気に追い越して天井付近に陣取り、あの超絶破壊力の必殺技をぶちかましてきた。

 地上に降り注ぐのは、予測もつかない効果を帯びた、一発一発が確実にメガ以上の効果を帯びたボムの雨。


「ちょっわっぎゃあああ?!」


 イツカが悲鳴をあげ、おれたちはてんでに避難した。

瞬即塹壕クイックトレンチ』で地下へ。

 それでも、腹に響く轟音。

 これがアカネさんの新技。やばい、ヤバすぎる。

 トウヤさんさえ一目散に避難するような技に一体、どう対抗すればいいんだ。おれは必死に頭をひねった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ