Bonus Track_33_1 でも、セットものですもの。~凶星を呼びし女(モノ)、再び~
お、おもったより……短いです……orz
『ついに、ですわね』
――ああ、ついに。
実に、優秀な子らだ。
我らの思惑通りに集めてくれた。
富、人、チカラ。
『もうすぐですわ……もうすぐあれらは私たちのもの。
『銀河姫』もよいシステムを考えてくれたものだわ。
めんどうな【規格外】どもをアイドルバトラーとして、商品価値を上げる、なんて。
私有の財産があまりないのは残念だけれど、あれらがΩになれば、エクセリオンたちは確実に購入してくれるでしょうよ。
それまでの間、せいぜい華やかにソリステラス戦を彩って、投げ銭を集めてもらいましょう!』
――我々からも、あの娘らにせいぜいよい褒美をやらないとな。
いずれ、機を見て貸し出してやるとしようか。
なに、戦場にさえ出してしまえばいくらも機会はあろう。
『それはどうか買取後でお願いいたしますわ。
そうすればそのままあちらに進呈してしまっても構いませんもの。
その頃には、『三銃士』も次の出荷にたえるほど育っているでしょうし。
3Sどもも、その時に回収すればいいわね。
『暁』と『狼』には、『奪還戦』で堕ちてもらえばいいわ』
――おやおや、いいのかい?
『狼』には、君の好きな服は似合わないと思うがね?
『でも、セットものですもの。
あの仔を飼うなら、『狼』はいっしょでないと。
ヴァルの若いころの服でも上げればいいわ』
――ふむ、ふむ。それなら悪くない。
おや、そろそろ時間が来たようだ。
今日はこれで、失礼するよ。
『ええ。いずれまた』
いつものように通話が切れた。
喉から小さく笑いが漏れた。
いつものことながら、穏やかでない。
『飼う』とは。われらが血縁であろうに――曲がりなりにも。
だが、しかたのないことだろう。
あれも、我も、みなおなじ。
この『月萌』というシステムの中、囚われ、飼われるモノにすぎないのだ。
永久に。『虚飾』のカケラを身に宿すことで、永遠を手に入れてしまったがために。
我らが父祖が手に入れてくれた『希望』を、愚かにも自ら、棄ててしまったがために。
いまだにしわ一つ寄っていない己が手を見下ろせば、ため息がどこへともなく落ちていった。
次回、新章突入。
ミライ入学決定。そして、『月萌杯』にむけての準備スタート!
そのまえに……え、学科試験(滝汗)?!
どうぞ、お楽しみに!




