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<ウサうさネコかみ>もふけも装備のおれたちは妹たちを助けるためにVR学園闘技場で成り上がります!~ティアブラ・オンライン~  作者: 日向 るきあ
Stage_32 あらたな力、3Sとの共同作戦!

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Bonus Track_32_5 『ヒロイン』たちのVR集会~ミズキの場合~

ふおおお! 用事で時間が取れなかったのでミスがあるかもしれません!!

見つけ次第修正いたしますのでお許しをm(__)m


2025.06.29

やっぱりミスめっちゃありました!! 万がすぽっとぬけてました……(〃ノωノ)

200残して→200万残して

全員が100万TP突破するまでに必要な額は、代理弁済の二倍で、約500TP。→全員が100万TP突破するまでに500万TP



 その週末も昇格ラッシュというべき盛況だった。

『クランレパード』アオバとミツルはやっと二ツ星に。

『イーブンズ』ニノとイズミは三ツ星に。

 脚本兼演出兼舞台監督という重責を担い、立派にこれを果たしたシオンは、ついに四ツ星に。

 何かと俺やシオンを支えてくれたソーヤも同時に四ツ星となり、『2×4』は四ツ星バディとなることが決まった。


『おこんがー!』ミクさんとモモカさんは二ツ星昇格。

『S&G』からも、ユキテルが三ツ星に。

 めでたいことに、『マーセナリーガーデン』リーダー・マルヤムさんも四ツ星になった。


 われらが『スターズエイド財団』においても、『ミズキ聖騎士団』の創始者四人が無事に昇格。

 クラフタートリオはそろって二ツ星に。四人組唯一のハンター・ダイト君は二ツ星から三ツ星に……

 と思ったら、彼は試合直後のVR集会で、俺に頭を下げてきた。


「俺は――昇格はしないでおこうと思います。

 ミズキさんを待ちたいんです。

 許可を下さい、ミズキさん」


 嬉しくない、と言ったらうそになる。

 けれど、俺はこれを断らなければならなかった。なぜって。


「君がそれをしちゃだめだよ、ダイト君。

 そうしたら、騎士団のみんなが昇格をあきらめるようになっちゃう」


 俺だけならばまだしも、その側近というべきダイト君がこれをすれば。

 ほかのみんなも、それに倣うようになる――倣わざるを得なくなる。

 それでは本末転倒なのだ。 

 けれど、ダイト君の反駁は俺の胸に深く刺さった。


「それをいうならミズキさんもです!

 みんな、ミズキさんを支えたくて、ここに集まってるんですから!

 高天原ここには第一に、αになるために来るはずなんです。それをわきにおいてまで、俺たちを助けてくれるひとを置き去りに、なんて、……」


 そう、みんな高天原ここには第一に、αになるために来ているのだ。

 だというのに俺の行動が、『それをわきに置いての回り道』をさせる要因となり始めている。

 ほかならぬ、俺が支えたかったはずの人たちに、本気でそんなことを考えさせてしまっている。

 思わず、口をついていた。


「そうか、…………

 そろそろ潮時なのかな」

「じゃあ!!」


 それでも、それでも俺は、言わねばならなかった。


「でもね、ダイト君、みんな。

 今俺が二ツ星に昇格することは、一度口に出した『約束』を違えることなんだ。

 俺を信じて、がんばってくれてる零星のみんなを裏切ることになってしまう。

 そうしたら、俺はみんなに顔向けできなくなる。

 みんなの信じてくれた、騎士団長じゃなくなってしまうんだ」


 ダイト君は口をつぐんだ。

 目を伏せて、しばらく考え込んでいた彼はやがて、決意の表情で口を開いた。


「……わかりました。

 俺のTP。200万残してあと全部、『騎士団』に寄付します。

 それを、零星たちに渡してください。

 そうすれば、今月……は無理でも、きっと来月には……!」


 今残る零星たちは七人。全員が100万TP突破するまでに必要な額は、代理弁済の二倍で、約500万TP。

 その間、不慮のことで新たに零星になる者も零とは言えない。

 達成の予定は、再来月の予定だった。

 それを一か月繰り上げる。決意の表明に、集会所は沸き立った。


「はー。ダイちゃんにそういわれちゃー俺たちも黙ってらんねーな!」

「あの……俺。もう少し寄付しようと思います!」

「そーゆーことなら俺ももちっとがんばるかー!」


 ありがたいけれど、これであとから困る団員が出てはいけない。これは一度、冷静に頭を冷やして予算計画を提出してもらわないと。

 そう思ったとたん、ぽんと肩を叩かれた。

 創始者四人の一人。クラフターのタマキ君だ。

 いつも鋭い着眼点の彼は、柔らかく微笑んで言う。


「安心してくださいミズキさん。俺たちはもう少しリアリストです。

 俺たち自身の昇格を遅らせることが『騎士団』の財務基盤の安定に反することぐらい、心得ていますよ。

 まあ、ダイとあなたはヒロイン枠なので、しょうがないとしましてね?」

「ちょっまっ俺ヒロインッ?! ミズキさんならまだしも!!」

「そのヒロインに最初に泣きついた時点でアンタもヒロインでしょうよ?」

「うぐぐっ……そんなヒロインに前衛ガードやらせてる時点でお前らだってヒロインだろーよー!!」


 かつて反目しあいながら、いまではすっかり仲良くなったハンターとクラフターたち。

 彼らのやりとりに集会所は、朗らかな笑いに包まれた。


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